グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

小泉元首相の脱原発アピールに思う

2013年11月20日 | 日記
小泉元首相の脱原発アピールが反響を呼んでいる。
世に後継者が(自らを引き立ててくれた)前任者の方針を修正したり場合によっては180度方針転換することがままある。
それなりの名声を得るためには自らのカラーを打ち出していかなければ・・・ということだろう。
ところが今回の小泉元首相の脱原発アピールは逆に後継者(といってもいいだろう、些か間が空いたがとにかく禅譲相手だったのだから)に方針転換を迫るということだからあまり例がない。
時あたかも福島原発の廃炉に向けた準備が始まったところだが進めてみるとなかなか大変なようだ。
こんな時には今回の小泉元首相の発言が重みをもつ。
安倍首相にとっては喉に刺さった小骨あるいはそれ以上のものかもしれない。
元首相自身は政治活動に復帰しようなどとの野心は持っていないようだがそれでも現首相には気になる行動だろう。
原発処理問題は除染や生活再建、最終処分場選定など山積状態だが当面は廃炉作業が順調に進むか否かに関心が集まる。

政府・自民党に一言

2013年11月18日 | 日記
先日国会内で社会保障をめぐる委員会の強行採決があった。
お決まりの与野党間の「議論をし尽くしていない」「いや、もう十分行った」の水掛け論にはウンザリだ。
双方それぞれ言い分はあろうが国民からすれば強行採決は見たくない。
「どちらに責任が・・・?」といえば一般論だが与党がもっと配慮すべきだろう。
この案件以外にもこのところ自民党の強硬姿勢が気になる。
秘密保護法案審議もそうだ。
もし依然高い安倍政権支持率を頼んで・・・ということであればこれは極めて危険な賭けだ。
昨今の高支持率は前政権つまり民主党の体たらくがきっかけになったものでもともと自民党の実力ではない。
その後アベノミクスの成功でなんとか高止まりしているが所詮国民は移り気だ、ちょっとしたことで振り子は大きく振れることがある。
ここのところは十分心した方がいい。
潮は満ちれば引くしかないのだ。
断わっておくが筆者は自民党のシンパでもなければアンチでもない。
ただ政権交代等で日本の政治が停滞することを恐れるだけだ。
そういえばあの国会の定数削減案件はどうなったのかねぇ・・・?
来年4月の消費増税までには間に合わせてくれるのかな?

どうにも理解のできない徳州会幹部人事に思う

2013年11月17日 | 日記
選挙疑惑で揺れる徳州会がある種の危機を迎えている。
実質的なトップであるグループ創設者の長女、次女が公職選挙法違反容疑で逮捕、当の次男の衆院議員は自民党を離党したが事はこれで収まらないだろう。
一連の騒動の中でグループ創設者が混乱の責任を取って理事長職から退いた。
ここまではよく分かるのだがその後の動きがどうにも分からない。
責任を取って理事長職を退いたハズの創設者がグループ中核会社等のトップに就任するという。
これでは責任を取るどころか以前の同族支配を続けるという意思表示にほかならない。
これは大方の世間の常識とはかけ離れたものだ。
医療費の抑制が我が国の喫緊の課題というが徳洲会の会計は極めて不明朗である。
そんな中でグループ会社の運営はむしろ管財人に近い人材に委ねるべきだがこのグループ幹部人事はその対極にある。
これでは(闘病中のため)創設者の逮捕は見送るという検察の温情を仇で返すようなものだ。
徳州会は初心を取り戻す時だ。
今のままでは騒動が沈静化することはないだろう。

中国の「一人っ子政策」見直しに思う

2013年11月16日 | 日記
中国が1979年に導入した「一人っ子政策」を転換するとのことだ。
夫婦2人かかって一人の子は長期的に言えば人口は半減することになるがこれは国勢維持を考えた場合どう見ても無理がある。
筆者はいずれ政策見直しの時期が来ると踏んでいたが今回の政策転換は「ようやく来たか」という感じである。
既に地域によっては働き手不足が顕在化しているというが恐らくそのような地域は今後急拡大していくのではないか。
一人っ子政策の見直しは遅きに失したと思うのだが果たして・・・?
そんなことより深刻なのは我が国の少子化対策だ。
あれほど鳴物入りで手を打ってきたはずだが依然成果は乏しい。
まだ出生率は1.2人台だろう。
もしかしたらあっという間に出生率で中国に先を越されるかもしれない。
為政者は出生率2.0前後を目標にもっと真剣に取り組むべきだ。
「その間政権交代があったから」など何の言い訳にもならない。
少子化担当相も明らかに代わり過ぎだ。
今のままでは成果を出す時間もない。

新語・流行語大賞30年に思う(その2)

2013年11月16日 | 日記
昨日に引き続き新語・流行語大賞絡みの話題になるがトップ10の中でもう一つ気になっったのが2006年に登場した「格差社会」である。
今回選ばれた中で唯一ネガティブで気が重い言葉である。
格差社会を生んだ背景の一つに「非正規雇用」があるが対象者が依然増加しているわけだからその解消は進んでいないと言っていいだろう。
「そういえば昔そんな言葉があったなぁ」という日が早く来たらいいのだが一体何時になることか?
ここからは全く個人的な意見だがその昔クレージーキャッツが歌っていた「スーダラ節」の中の「♪分かっちゃいるけど止められない」というフレーズが心に残っている。
願望はあるがなかなか自分に勝てない人間の弱さを笑い飛ばす陽気さが何とも懐かしい。
さて時代は今後どんな新語・流行語を生みだすのだろう。

新語・流行語大賞30年に思う

2013年11月15日 | 日記
ユーキャン新語・流行語大賞制度が創設30年を迎えた。
新語・流行語はその年の世相の一側面を確認できるのでいつも注目して見ている。
その主催者が30周年を記念し読者アンケートによるトップ10(順不同)を昨日発表した。
トップ10の中で最も印象に残っていたのが「亭主元気で留守がいい」(1986年)だ。
家庭に居場所がない家長を明るく笑い飛ばすところが何ともユニークだが昨今輝きを増しているのが「元気で」という一節だ。
昨日もさる蕎麦屋で昼食をとったのだが席の右隣は車椅子利用者、左隣は介護付きのステッキ利用者だった。
当節元気で(介護なしで)生活するだけでもなかなか難しいようだ。
このCMフレーズは年を経て色あせるどころかますます重みを増す永遠の大傑作なのだ。

JR北海道の重病に思う

2013年11月14日 | 日記
JR北海道のレール計測データ改ざんの事実を聞いて唖然としてしまった。
国交省の監査に備えて過去のデータを改ざんするなど極めて悪質で組織的でもある。
全くこの会社は一昔前の国鉄時代の悪しき労使関係をそのまま引きずっているようだ。
社長は辞任を否定、事態の収拾に全力を尽くす構えだがコトは容易ではないだろう。
関係者の刑事告発もやむを得ない。
検査妨害の罪は大きいのだ。
国交省の監査の日程が事前に伝えられたことも今回のデータ改ざんを生んだ要因の一つである。
国交省も変に手心を加えることなく厳正にかつスピーディーに監査を進めるべきだろう。
とにかく地元は重なる列車の間引きで困っている。
観光産業にもマイナスの影響を与えている。
JR北海道はこの際ウミを出し切り一から出直す覚悟が必要だ。
地域の持つハンディーも明確にしたらいいと思う。
経営効率化も結構だが誰も「安全を度外視してまで」とは言っていない。
当たり前の鉄道会社への脱皮、30年遅れの民営化移行を今から始めるのだ。

JA・経団連間の協力関係樹立に思う

2013年11月13日 | 日記
JAグループと経団連が農業の競争力強化に向けてタッグを組むことになった。
スタートとなった昨日の双方トップの握手は感動的でさえあった。
というのもあのTPPの争点はさながら「日本の農業VS日本の輸出産業」と見られておりまさに両者は利害がモロに衝突する間柄と思われたからだ。
今回の共同作業はJAからの申し出だったということだからTPPへの方向性もこれである程度見えてきたのではないか。
結論から言えば輸出型経済の日本にとっていい方向に進んでいると思う。
要は日本の農業をどう自立させていくか、対外競争力をどうつけていくか、だろう。
そのために両者が作業部会を設け例え範囲が限定的とはいえ知恵を出し合う・・・、大いに結構なことだ。
日本が農産物の輸出大国になるポテンシャルは十分だ。
無論過渡期において一定の政治的配慮は要るだろうが知恵と努力、気力で勝ち抜こう。

また一人、昭和の歌姫が・・・

2013年11月12日 | 日記
また一人、昭和の歌姫が旅立った。
今は亡き母親が若いころよく島倉千代子の唄を口ずさんでいた。
「この世の花」や「東京だよ、おっ母さん」などが定番だったが時を経て今度は私自身が曲を変わったが愛聴するようになった。
私の場合その曲は「愛のさざなみ」や「人生いろいろ」などだったがとにかく親子二代にわたってファンだったことになる。
他にこんな例はあまり頭に浮かんでこない。
それにしても島倉千代子は若いころからいろんな不運や困苦に見舞われた。
ファンが投げたテープが目にあたり失明寸前の怪我、元プロ野球選手との結婚生活破局、連帯保証人になって背負った借金の長年にわたる返済、さらに乳がん・肝臓がんとの闘病など本当に苦労の連続だったと思うが決してそれを表に出すことはなかった。
逆境に耐えて生きる芯の強い日本人の典型を見る思いだった。
その島倉千代子が先日静かに天国に旅立った。
ありがとう、そしてさようなら。

フィリピンの台風被害に思う

2013年11月11日 | 日記
台風30号がフィリピンで激甚被害をもたらした。
台風といえば水害とせいぜい家屋の損傷、倒木などのイメージしかなかったが今回のフィリピンのものは台風を超えて津波そのものである。
船舶類が打ち上げられている被災地では既に150人ほどの死亡が確認されているが全貌はまだ明らかになっていない。
10000人規模に上るのではないかとの観測もある。
発生が事前に予知できない地震・津波と違ってある程度襲来が予知できる台風でこの被害は全く信じられない。
年々巨大化する自然災害にはただ立ちすくむばかりである。
現地では物品の略奪やATM破壊行為が横行しているようだがこれだけは日本は誇っていい。
東北であれだけの自然被害があっても便乗悪事など聞いたことがない。
これだけは日本に生まれたよかったと思うのである。