空をみながら

 地球規模、宇宙規模で考える。死角のない視野の獲得。憲法9条を守ろう。平和のための最高の武器だと思う。

本屋さんに立ち寄った・・・菅さんの著書を買う

2012年10月31日 11時09分34秒 | 思考試行

菅元総理の著書「東電福島原発事故総理大臣として考えたこと」を購入した。もう100ページをこえるところまで、読み進めてきた。

ここまで読んで、菅さんでなければ、この事故に対応できなかったのではないかと痛感する。各大臣、関係者の奮闘ぶりに感動する。

菅さんは、裏表のない政治家だと思っていたが、事実、この著書を読めば、それが、よくわかる。率直であり、理系の人らしく、合理的であり、説得力がある。必読をおすすめしたい。

それと、それに先立ち、官房副長官だった福山哲郎氏の「原発危機官邸からの証言」も購入しており、これと併せて読むと、いかに官邸が対処したか、よくわかる。

その後の自民党の攻撃を考えると、ムネが悪くなるが、当事者として、懸命に奮闘してくれた人々に本当に感謝したい。

それにしても、安全神話の元、なんの対策も講じていなかった原子力ムラの体質、自民党政府の怠慢。それを、反省するどころか、懸命に対処してきた民衆党政権に対する仕打ちの数々、小生は忘れることはできない。

こんな自民党が、復権するのかと思うと、そら恐ろしい限りである。

 

 


好きにすれば・・・・・

2012年10月30日 11時30分31秒 | 思考試行

野田首相の所信表明演説の全文を読んだ。立派なものである。この理想をつぶしたのは誰だろう。小泉進次郎クンは、言うだけで行動が伴わない・・・などと、のたまわったらしい。では、彼に、こういう文章が書けるかといえば、そんな考えはないわけだから、書きようもない。

参議院では、首相に所信も言わせない仕儀にでた。もう参議院は不要どころか、有害でさえある。自民党は、民主党をとことん追い込み、邪魔をしまくり、思いを遂げつつある。鹿児島の補選での勝利に、エライ自信をもったようだ。しかし、接戦といえば、接戦である。

それでも、一票でも多ければ勝ちだから、それでいいのだが、切り捨てられた意見の方が、相対的には多いという事実は、これからも無視するのだろうなあ。彼らの体質は何も変わってはいないのだし、またぞろ政治、官僚、財界が一体となって、好きにするのだ。

かくて、政治に対しては、期待を持つことは意味がないと思わせ、庶民には無関心になってほしいという、彼らの本音が、遠慮なく、出てくる時代が来ることになる。

何を言っても、通らないし、声を聞こうともしないし、無視をする。自分達の都合だけで動いていくつもりだから、戦争も原発も思い通りにやればいい。滅びるのならそれも致し方のないことである。それを選択するのは、まさに、国民である。


公開ということ、ただ、乗っかるだけ、との違い

2012年10月29日 09時22分42秒 | 思考試行

どうやら自民党が政権に戻りそうな勢いである。だが、自民党がどうして下野しなければならなかったのか、国民不在の富裕層のための政治、官僚の設計通りに動くしかない政治、動きの悪い政権。格差は持ち込む、公開しない、決められた官僚の勢力分配のなかでの、政争。政治家の実際の力なんて必要ではなく、少しこころざしがあるような政治家は、切歯扼腕していたのである。

石原慎太郎東京都知事も、今度新党結成にあたって、そのことに触れている。邪魔されたといいつのっている。

では、民主党はどうか。政権当初から、「公開」を実行してきた。会議の中身を公開する。これには驚いた。官僚出身の議員もいるから、対官僚に対しても、奮闘して、新機軸をうちだしてきた。アメリカとの関係も、大胆な試行錯誤もやってみせた。たしかに、老獪というわけにはいかないが、あたらしい方向を模索し、事実かなり機能しかけた側面があった。

政権交代の意味があったのである。一時は、野党勢力も、共同の課題で手をむすんだこともあった。新しい息吹が生れたのである。ところが、菅内閣のときに、消費税増税を持ち出し、参議院選挙で大敗を喫し、ついにねじれ状態となった。決められない政治のスタートである。決める政治という自民党のキャッチフレーズの逆をいく、決めさせない自民党。

一切の話し合いは事実上なくなった。すべては、きめられなくなった。話し合いをしようとしな相手では、言いたい放題の悪口雑言を浴びせるばかりである。民主はたえるしかない。こんな国会では、と誰もが思うようになったのである。それでも、民主はガマンにガマンを重ねて、努力をしてきた。

そこへ、東北大震災と原発事故である。ここで、とりわけ原発事故については、自民党の責任は、絶対まぬがれないにもかかわらず、人まかせの政権についていただけの自民党にとっては、さほどの責任感もない。単なる悪態は続く。よく言うなあと思ったことである。

いろいろ見せてくれる政治の世界だが、ここで、逆戻りして、誰が展望をもち、リーダーとなっていくのか、戦争をできる国にし、居丈高になっていくのだろうか。中国の様子をみれば、相手が弱いとみれば、どこまでも威圧を加えてくる。国民の民度も問題がある。まあ、それも選択である。平和を守ることの難しさを痛感する。


政治の世界

2012年10月28日 13時12分00秒 | 思考試行

とにかくまとまらない。意見が、多数、多様にでてくる。そして、人間的な関係によって、親分子分のような存在もある。誰がリードするのか、主導権をもつのか、役職をめぐっての争いがうまれる。

どれか一つになることは、おおむね不自然であって、まとまっていることは、不健全であることを証明しているぐらいにみえる。

誰か中心の者を決めて、そのものが大きな失敗をしない限りは、みんなついていくというシステムであれば、ガマンの構造もうまれるが、案外長続きして安定な政治が続くこともある。ただし、中では、悲惨な事象が多くあって、ガマンならなくなって、世の中進歩してきたのではないだろうか。

だとすれば、今はどの程度の状態にあるのだろう。どこの世界も完璧とは言い難い矛盾をかかえ、改善すべき点が山ほどある。わかっているところから、あの手この手で、この改善のために、多くの人の努力が傾注される。

そのうち、効果がでて、目を見張るような成果がうまれる日がくるだろうか。もうその時期は、そこまで来ているような気がするのだが、夜明け前が、一番暗いともいう。絶望せずに、進んでいくほかない。


新聞、雑誌記者の姿勢

2012年10月27日 10時51分14秒 | 思考試行

読売新聞の大誤報や、週刊朝日の橋下市長の記事で、マスコミのあり方が、大事件になった。週刊朝日の編集長は、社長付きとなったと新聞にでていたが、そのあとどうなるのだろうか。自発的に退職せよ、という扱いになったということだろうか。

基本的な姿勢が、そもそもどこにあるかである。売れればよしでは、スクープを追うハンターでしかなく、それが結果的に意味あることを認めるとしても、原点の世のため人のため、がなくなってしまえば、本筋を外れる。

政治的に、どこかのセクトに属して、その提灯記事を書くようでは、新聞記者とはいえまい。また、自分の都合が先行しているようでは、利己的に動いているだけで、こんな連中の書いた記事など、なんの魅力もない。

弱者のうまれる、よってきたる原因に思いを寄せて、そこから社会の病根の存在をあぶり出し、その根絶を期すという志を忘れないでほしい。もとより、そんな気持ちもなく、新聞記者になったとしたら、それは論外だが。

ナベツネ氏は、元共産党員だったという。その心情の奥底には、弱者に対する思いがある。そこから、どう価値感が変遷してきたのか、詳しく知りたいものだが、あまり語っていないのではないか。実は、相当大事なことだと思う。

 

 

 


石原都知事の決心に思う

2012年10月26日 11時27分22秒 | 思考試行

80歳にして、この行動力には感心するけれども、行き着く先を考えると、戦争も辞さないという姿勢が鮮明で、命をかけてなんて簡単に言うし、事実そう考えていそうである。

全体として、そういう元気な考え方をする人は、とかく視野が狭い感じがある。国とか、民族とか、自身のアイデンティティに敏感であり、ために、解りやすく迷いがない。

一見魅力的だが、それが危険だともいえる。人類全体がどのような経路をたどっていくのかが、決せられるような、決定的な場面へと導いていく考え方であるともいえる。

中国のような自国の利益のためには、グイグイおしてくるような国に対して、一歩もひかない姿勢で臨むとなれば、これは、決定的な場面に向かうのは必至であり、そうでなければ、相手国の態度をかえることは、できないというのは、正論だろうが、多くの犠牲があっても、それは致し方がない、と思っているのだろう。

個人間であっても、妥協をすれば、本当の関係の解決にならず、一方の勝利、片方の敗北に終わるのが普通のようにおもうときがある。適当な争い、戦う姿勢が、真に良好な関係を築くこともあるのは事実なのだが、それをいつ、どんなときにやるのかが問題である。

理不尽なのは、おそらく、この世のしくみであって、もともと合理的ではないから、何があっても不思議ではないが、石原ブームが起こるとなれば、それは、もう一度、悲惨な思いをして、次の時代のための準備をするということだろう。まだ、勉強がたりないということだろう。


信じられないほどひどい現状のなかで

2012年10月25日 06時58分20秒 | 思考試行

一方では、すばらしい科学技術の進展があって、しかし、他方では、目を覆うしかないような、残虐な事態が生じている。

利己主義の究極の姿が、展開される。人間社会の一筋縄ではいかないこの現状は、それを面白いとみるか、絶望の理由とするか、どちらも成り立つ様相を示す。

国家間、国際問題についても、どこを向いても、なんでそうなるんだ、とでも言いたいぐらいに、破壊と闘争、憎しみと悲しみに、満ち溢れている。

どれほどの災害がおころうとも、懲りない人類。反省しない生きざま。方向性は、有るべき方向は、およそ誰もが思い描けるはずなのに、そうはならない。

ことをわけて、最初からつみあげてこないと、そうはならないのだろう。悲惨な環境のなかで、育ってきた人には、その人でなければわからない心象風景があり、その風景は、容易にかえることはできない。

荒涼たる風景の交錯。相互の関係のなかで、事態が展開する。簡単にはいかないが、これが現状である。目を逸らさずに、その中から、いかにしてこれを打開していくのかを考え、試行しつつ行動していくほかない。


よーいドンの田島陽子さん、すばらしい!

2012年10月24日 12時12分46秒 | 思考試行

いろんな番組に出ている彼女だが、今朝のよーいドンの田島さんはすばらしかった。イギリス時代の恋人の話もよかったが、子供時代の母親の「しつけ」のこと、親子関係の話は、本質にふれた、いい話であった。

バラエティであるとか、なんとかよりも、自分の意見を言える場がそこにできていることが素晴らしいのである。憲法の話に、レギュラー陣が、「わからない話」としたが、政治はタブーとなっているのだろう。

しかし、彼女の意見は、現実的で納得できる。小生の意見もほぼ同じである。こういう意見は、おそらくは庶民の大半の同意を得られるだろう。また、そうあってほしいと思う。

日本のすすんでいる憲法の役割をはっきりいい、アメリカの腰ぎんちゃくになることは世界のためにならないと言えたことは素晴らしい。

この番組は、政治指向の番組ではないが、人が生身の生い立ちのことを語ったり、意見をはっきりいえる場であることは、すばらしいところで、これは、番組の形式を問わない。

ナマ番組であるようなので、この番組にもっと、多彩な人物を登場させてほしいと思う。共産党の志位委員長なども、いいと思う。特に、中国問題では、画期的な発言をしており、解決に現実的な意見をもっている。

人物的にも、生い立ちなど興味ある。彼の祖父は、軍人として、中将だったか、高位にあった人で、そこからどうして、共産党の委員長がでてくるのか、その生い立ちは、多くの人にとって、有益ではないだろうか。

 


天地明察の映画もよかった

2012年10月23日 16時58分48秒 | 思考試行

ようやく都合がついて、今日、天地明察をみてきた。小説もすでに読んでいるのだが、映画となると、イメージが補完されて、ドラマの筋がわかりやすいし、仕事がしっかりしていて、感動的であった。もっとも、小説を読んだときの印象とすこし違うところもあるが、それは致し方のないことである。

それにしても観客の数が少ない。平日の昼間だから無理もないが、いい作品だけに、もっと多くのひとにみてもらいたいものだ。

小説でもそうだが、暖かい人間関係があって、それでも厳しい関係もでてくる。それが、またドラマの見せ所でもあるのだが、このドラマは、史実に基づいているから、絵空事ではない魅力がある。

まったく、ゼロから作者の創作の場合もいいものがあるが、こうした史実による作品の良さもある。なにより具体的に当時の様子を再現してくれるのだから、この説得力は大きい。

暦の世界でも、せっかく進んだものが、あとになって元に戻ってしまっていたという事実など、いまでもありそうなことが、サラりと出てきたのは印象的だった。一本道で、ものごとは進まないのだ。

いい仕事をしている。こういう作品こそ、本当に大ヒットしてほしいと思うのだが、どうだったのだろう。


誰の味方か

2012年10月22日 07時08分35秒 | 思考試行

どこかの派閥に属して行動するというのが、人間の基本的な仕組みである。生まれてすぐに、父母に会い、それは生涯を通じての関係となる。別の人間として、扱わない、絶対的な関係と思ってしまうし、親は、他人とは違う対応をすることが当然と、普通の場合は考えている。

しかし、親と同一ではない。すでに、そこで新しい利害関係が生れており、父につくか、母につくか、という競争関係がうまれている。

育つにしたがって、人と人の関係にふれる世界が広がるが、そこには、親密かどうか、利害関係も生ずるし、協力だけではなく、競争関係も始まる。

かくて、人々は、敵味方が混然となって、しかし、当事者には明確な仕分けがあって、社会を構成していく。

科学技術の進歩は、これらのしくみの根本まで影響を与えずにはおかない伸展をみせている。人間の細胞を初期化するという大仕事に成功した事実は、いかなる影響を人類に与えるか、予想もつかない。

自分の敵が自分だったりする可能性もでてくる。精子も卵子も作れるから、新たな人間が生れることもありうる。いつの間にか、自分の分身、そこからの子孫が発生しうる世界がきている。

自分とは何か。物理的な遺伝子情報で、自分を識別するのか、積み上げてきた人間関係、思考、学びの成果、経験はどうなるのか。それは、再現不可能であるから、遺伝子情報が同じであっても、あらたに発生した人間は、これは、同一人物とは到底言えない。

えらい時代になろうとしている。


アメリカの民主主義をみて、日本共産党はどうする

2012年10月21日 16時40分32秒 | 思考試行

大統領選挙の記事をみると、選挙制度をめぐって、いろんな工作がされているという。共和党は、民主党の支持基盤を切り崩すべく、写真つきの身分証明書を要求したり、貧しい層の人間の投票行動を邪魔するような立法を試みているという。

こういう現状をみてみると、アメリカの民主主義もまだまだ完成品ではなく、お粗末な実態であると思わざるをえない。共和党の、考えていることは、まことに姑息である。

これでは、中国を嗤うことはできない。そして、アメリカの沖縄でのふるまいもそうだが、日本の国会の現状もお寒い状況が露呈してきている。大きな視野の欠如、とくに自公はひどい。こんな連中に、政権を戻してはいけないと思うが、マスコミの誘導もあってか、支持率を戻しているらしい。

また、国民はだまされるのだろうか。

東日本大震災、原発事故以来、赤旗記事をみていると、共産党の志位さんの尖閣問題での発言や、原発に対する姿勢、そして、被災地における日本共産党の対策と行動が、結構支持を受け始めているようだ。

理屈をいうだけでなく、実際の行動を展開していることに、支持を広げている原因があると思われる。ビラまきだけでば、認識はかわらない。実際の現状をみて、やるべきことをやることが大事なことを示している。

民主党が、せっかくの政策を実現できなかったのは、参議院選挙で、消費税増税を突如言い出して、惨敗したことにある。ために、ねじれ現象をうみだし、以来、ことごとく、自公の妨害をうけ、政策を充分には、実行できなかった。

ギリシャになることを菅さんは心配したのだが、あるいは、そういう策略にはまったのか、いずれにしても民意をつかみ損ねて、根こそぎエネルギーを奪われ、一挙にレームダック状態に、追い込まれてしまった。経済政策、対策の勉強不足があったとみられる。

共産党が政権をとるには、実力をつけなければならない。政策に通じ、国民の期待に応え得る実力をたくわえ、態勢をととのえ、諸外国との対応準備もしなければならない。政権をとるのが先ではなく、社会の改善のために、何をどうするのかの方策、対策、態勢を充分準備しなければならない。

実力がないまま、政権をとっても、すぐに反撃をうけ、とても意味ある前進は実現はできない。見解、現状分析と打開、対策、態勢の確立が必要である。地についた前進を求めたい。


「国家資本主義」と「自由主義経済の資本主義」

2012年10月20日 09時04分05秒 | 思考試行

今日の朝日朝刊の11面に「Gゼロの世界」の横見出しがあって、イアン・ブレマー氏(ユーラシアグループ社長・政治学者)に取材した、デッカイコラムがある。

日米欧は、自分のことで手一杯であり、新興国のリーダーは地球規模の問題に指導力を発揮する意志も能力もない。

G20となって、意見がまとまらない。アメリカが世界の警察官にはもうなりたくないと思っている。

というわけで、国際社会の運転席には、誰もいない状況だという。中国やロシアは、国として、国営企業を通じて資本主義市場を支配し、国家に富を吸収して政治体制を維持するシステムだという。そして、日米欧は、自由主義経済の資本主義として、経済統合をすすめるべきだというのである。

世界を大きく眺めて、語っているとはいえる。だが、そこには、地球上の人民のくらしのことを、心配する目はない。格差問題や、貧困問題に目を向けているとは言えない。無関心ともみえる。

ごく一握りの富裕者の存在、貧困層との格差問題には、まるで関心がないのである。これでは、本当の問題解決にはならない。人類社会の道は、まだ始まったばかりのところなのだろう。


ケネディ大統領とインターン

2012年10月19日 07時46分44秒 | 思考試行

文藝春秋は、分量がたっぷりで、なかなか全部を読み通せない。関心のあるところを次々読んでいくというやり方になるのだが、現役時代のケネディと性的関係があったとされる愛人の告白記事には、驚いた。そして、それがどうした、とでもいうようなマスコミの無反応ぶりにも驚く。およそ、ニュースにもならない。

クリントン大統領も、似たような事件があった。それでも、そんなに大きな事件にはならなかったし、ヒュウマンネーチャーということだろう。とすれば、タテマエとして語られるあれこれは、ほとんどウソであって、真相はとても明らかにはできないこともある、ということになる。

身の回りの人間や、学校時代の同級生の人生を垣間見ても、公平とはいえない人生がある。早死にしている者は、何か悪いことをしたのかといえば、まったくそんなことはなく、まさに不条理という他なく、人間というのは、そういう存在であると思うしかない。

品行方正、学力優秀、人類愛に満ちた、世界平和に貢献した人でも、19歳の若き女性を、「合意」のもとに、セックスの相手としての愛人にしてしまうという実態がある。愛人となった女性が、そのキズから立ち直るのは、つい最近なのである。

たいへんな労力をかけ、資金をかけて、選挙戦をたたかい、勝利を得て、大統領になった人物のナマの姿がでてくる。副大統領のジョンソンとの関係も、恐るべきものがある。それらが、この愛人の告白のなかから飛び出してくる。

人間社会が、どのように進展していくのかは、このような風景の現実からおしはかると、どうなっていくのだろうか。腰の悪い、しかし、セックスの強い大統領。愛すべき人なのか、ペテン師なのか、それが自然というものか。


「文藝春秋」平成24年11月号469ページ

2012年10月18日 07時07分26秒 | 思考試行

新刊を読むのコーナーで、半藤一利氏の著書「日本型リーダーはなぜ失敗するのか」が、とりあげられている。そのなかで、リーダーの条件が、提供されている。先の戦争での日本のリーダーたちの取材、名経営者との取材秘話も登場している、という。即効性のあるリーダー像が、この書評のなかで、紹介されている。

1.自分で決断

2.明確な目標を示す

3.権威をあきらかに(我ここにあり)

4.情報の扱い

5.規格化された経験(成功体験)にとらわれない

6.部下に最大限の任務遂行を求める

これは、すばらしい、と思う。実に、端的にあるべきリーダーの本質をついているのではないか。昨日、所用で出かけたついでに寄り道をして、近所のスーパーのなかにある書店コーナーで、文芸春秋をみかけ、購入したのであった。文藝春秋には、こういうことがある。この雑誌の本当にいいところなのだ。


簡単なことでも

2012年10月17日 08時58分48秒 | 思考試行

大事なことが、粗末に扱われ、丁寧に扱われないと、世の中は、いい方向へと変わってはいけない。政治の世界が、本当におかしくなっている。予算が通らないから、予備費で対応すると、民主党は方針を決めた。今できることを、やるしかないということのようだ。

自民党、公明党の協力が得られないなかで、やむを得ない選択だと思われる。自分たちの会派の状況から、為し得る手段をとるまでということになる。

自民党は、過去の自分たちの政治の仕方の批判をうけて、政権を離れたわけだが、深刻な反省があって、何か進歩したのであろうか。体質は何も変わってはいない。ところが、今、政権に近づいていると見られている。

官僚主導になり、官僚におぶさり、国民はまた彼らの関心外になることだろう。力あるもののための、政治に変わっていくのだろう。

本当に、国民のことを考え、実行する政治が本流になるには、まだまだ紆余曲折しなければならないのだろう。あれこれ考えると、頭で考えれば簡単なことなのだが、実際にはそうはならない実例が、また、しばらくは続くことになるのだろう。