今日(29日)のNHK教育テレビで、シンガポールのボランティアがとりあげられていた。「意志ある心」というグループ名だが、まさに自分からそういう心をもって、参加してきているということが大事で、心さえあれば、どんなことでもできるという。
代表は、孤児出身で、幼い頃、食事にも事欠く、たいへんな苦労をするが、その体験が今の彼の生き様の動機となっている。最初は、身の回りのことから始まるのだが、徐々に寄付やら、野菜、食べ物などの提供を受けながら、そして今では、調理や、弁当の配達などの仕事を、200人ぐらいのボランティアとともに、6000人近くの弁当を毎日作っているのである。
シンガポールは、8割近くの人は、公共住宅に住んでいるのだが、暮らしは外からみただけではわからない。事情をかかえて困難な暮らしをしている人もいる。また、こういう公共住宅に入れないひともいる。千差万別の暮らしぶりなのである。
それらのひとにきめ細かく、弁当をとどけているのだが、ボランティアの体制がよくととのっていて、よく地域の事情を知っている。そして、代表はまったく休みなしに、この取り組みを続けている。かれは、この活動をいきがいとし、楽しみとしているのである。そして、自分たちの心は貧しいとし、弁当を届ける人々から、自分たちは生きがいをもらっているというのである。
施しをしているとか、奉仕しているとかという考え方ではない。他の、ボランティアグループとも協力しあい、ギブアンドテイクの体制もできている。
年末にふさわしい、いいものをみせてもらった。そんな暮らし方ができるだろうかと思った。はたして自分がそういうボランティアをできるかである。家内に話すと、そんなボランティアなら、是非したいと即座にいった。