公正公平な世の中であれば、これは気持ちがいいことだろう。えこひいきがあったり、特別な立場にいることによって、非常に有利な扱いをうけ、貧富の差が生じたりすると、誰しもいい気持ちはしない。
わかりやすく、能力に応じて働き、必要に応じて分配すること、ができたら、これほど素晴らしい事はないと思う。それがどうだ、ものすごい弾圧の対象となり、アカと呼ばわれ、今だに偏見の対象となっている。
これは、まさに理想であって、人間相互に話がつけば、もっとも人間らしい暮らしが可能となると思える。だが、現在、有利な位置にいて、相対的に裕福である連中にとっては、許しがたい考え方ということになる。
人を踏みつけにし、奴隷として、働かせて平気な連中が、合法的に利益を貪りくっていたのだから、それができないとなれば、とんでもない考え方だ、ということになる。
だが、何も持たない、貧しい人にとっては、なんの不満、躊躇があるわけもない。そこで、革命が起き、ロシア皇帝家族は、殺された。世界に、激しいイデオロギー対立が生じた。
だが、しかし、新しい政治勢力の内部で、激しい権力闘争、路線対立、汚職腐敗、非効率、等々あって、自滅し壮大な実験が失敗したとされた。
しかし、弱肉強食の世界が、結局、人間にとってはもっともふさわしい世界のあり方であろうか。誰もが認めることのできる制度、仕組みができないものだろうか。