言われるほど、独裁者とはみえなかった。よく、勉強しているおじいさん。しかも現役。知識は豊富で、有名政治家、官界、財界に広い人脈があり、海外の事情にも通じている。今度自民党の総裁になった、安倍さんとも、会っており、「薬が効いた」ことなどの裏事情まで知っている。
大新聞社の社主であり、主筆である。読売新聞の名物人のみならず日本の政界にかなりの影響力を持つ。若いころは、共産党員であった。そして、今は、天皇制の役割まで評価し、日本の政治制度についても、明確な意見をもっている。広い視野。
それでも、威圧的な雰囲気はない。率直で、なんでもすいすいと応えるが、中国との戦争になっても、勝てるという有力政治家の存在まで話した。名前はいえないけれどもと、いいながら、その発言をショウカイしてみせた。
ご本人は、相手は13億人もいる。勝てるはずがない、という。あらゆる可能性にその感性の対象は伸びている。話しは、多岐にわたった。消費税を導入できなかったら、日本経済は破綻していたという。その意味で、いままでの政治家が、消費税をめぐって、努力してきたことを評価する。
税金というのは、結局のところ、国民の財布の金を、政府の金に変えることにすぎないのだから、全体としてみるならば、貧乏人と金持ちがいるだけのはなしであり、単純にギリシャみたいになるというのは、どうも怪しいが、あっけらかんと言われると、なんだか説得力がある。正しいかどうかはわからない。
なかなか見応えのある番組であった。