赤旗日曜版に糖尿病対策の記事があった。今流行の「糖質制限」のことがでてくるかと思ったが、どうやら、そんな話ではなく、今まで通りのことであった。いわば既成の対策である。
糖尿病を巡っては、薬剤業界や医療業界においても、相当なマネーが動いている。透析の看板が目立つし、患者の数も大変多いと思われる。一大ビジネスになっている。
糖質制限の話は、夏井睦氏の「炭水化物が人類を滅ぼす」に詳しく、ベストセラーになった。画期的な話である。医師だけに論理的だし、説得力がある。既存の糖尿病対策では、とても治療になっていないとばかり、既存の治療法を、痛烈に批判する。
小生も、3年ほど前に、Hba1cが7を超え、医師から投薬の宣告をうけた。そのころ、夏井氏の本に出会い、糖質制限に取り組み始めた。効果は抜群で、それから3ケ月後の定期診察で、件の数値は正常値となり、医師は驚いた。もちろん投薬もなくなった。
通常、いったん糖尿病と宣告されたなら、一生食事制限、カロリー制限をしても治ることはなく、どんどん進行するだけという印象だったのが、糖質さえとらなければ、血糖値は正常となるのだから、極めて有効な治療方法である。
昨今は、かなり浸透してきているようだが、マスコミなどでは、逆向きの動きもあるようで、糖質制限の「問題点」をとりあげたりしている。ところが、この説の根拠研究は、どうやら、エビデンスがよわい研究で、そのことを、江部康二医師も指摘している。糖質制限が有効とするもっと強い研究があるという。研究にもクラスがあるらしいのだ。
赤旗は、このあたりの事情をご存じなのだろうか。もしか知らないとすれば、ちょっとガッカリである。
確かに、糖質制限といえば、主食のコメなど、炭水化物をさけるというのだから、常識的にも現在の食事習慣からも直ちには受け入れがたいのは判るが、糖尿病対策としては、まっとうな治療法であり、これを無視するのは、赤旗らしくない。ご存じないのなら仕方がない。
こんな駄文など、お目にとまることはないだろうが、検討してもらえたら有難い。赤旗のほかの記事はいいだけに、この問題で、さすが赤旗という記事を期待したい。