あれだけのことをして、何もなかったことにすることはできない。しかし、取り立てて、問題が広がる気配はない。よくいえば、日本側の大人の対応がひかっているといいたいところであるが、強く反発することはできないという計算が勝っているように見える。
トヨタが10月の生産を白紙としたという。高級車レクサスの販売も検討されるという。他の製品にも広がる可能性があるし、とにかくあの暴動以来、中国の信頼は地に落ちた。
覆水盆に返らず、である。中国の振る舞いは、今後にどのような影響を与えていくか、人類社会における大きな実験となった。
なにごともなかったように、協力共同の関係をとりもどすことができることは、双方にとって、すばらしいことであるが、それは、ほとんど不可能に思える。
正論をとおして、事態を収束し、なおかつ、新しい関係を構築できるのは誰だろうか。ああいえば、こういう式の自民党政治家には期待できないし、第一野党になってから、イジワルだけを覚えただけにすぎず、こんな連中が政権に復帰してもロクなことはないだろう。
いずれにしても、平和を保ちながら、この狭い、地球で生きていくことは大変である。