書店でもよく売れているようだし、映画が、今月15日から上映される。そして、本の内容は、すばらしい。仕事をする人とまわりの人々の人間ドラマ、条件、思い、仕事人間のしたたかさに感動させられた。
生きるとか死ぬとか、恨みがどうのこうの、という話ではないが、文化の問題として、基本的な、本格的な話であり、力作である。
今の時代では、どんな仕事になるのだろうか。さまざまな分野で、休むことなく、人間の努力は続いている。そういう先端の仕事にまい進している人々は、大いに力づけられることだろう。
若い人達にとっても、刺激となって、努力することの大切さ、貫徹することの励ましになるだろう。人間として、どう生きるのか、作中の人物達が、すがすがしい生きざまをみせてくれる。
金儲けに狂奔する世の中にあって、そんなところには、本当の生きがいある人生はないことを、すばらしい小説で表現している。さすが本屋大賞を受賞した作品である。