世論と政府の政策が一致すれば、それは、実行に移しやすいと思えるが、ところがそうはいかない。背景には、本当の支配者の意志が働く。
原発問題は、まさに、この典型例ではないだろうか。原発ゼロをめざすことを、将来に向けてのエネルギー政策として民主党政権が打ち出した。これは、国民世論を集め、その結果をうけてのことだとなっている。
しかし、この政策は、しゅくしゅくと、すすみそうな感じがない。なし崩し的に原発を続けたい層がある。原発なしでは、経済活動が成り立たないと主張する。今まで、それできたのだから、方針変更となれば、問題が生じるのは明らかであるが、あれだけのことがあっても、なお、未練があるとするのは、もはや、見苦しい。
ここは、新規まき直しで、新たな観点にたち、エネルギー問題にとりくむことで、新しい活力も生まれるはずである。多くのアイデアが出されていたが、沙汰やみになっているのもあって、事はそう簡単ではない。しかし、困難こそ時代を切り開く原動力となりうる。
国民の意志を忖度した民主党政権の決断を良しとして、実行に邁進すべきと思う。