ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ハンター』

2012-01-23 23:45:20 | 新作映画
(原題:Machine Gun Preacher)


----えっ、スティーブ・マックィーンの映画をリメイクしたの?
「いやいや、そうじゃないよ。
これは、幻のタスマニアタイガーを探し求める男のお話。
スゴ腕ハンターであるマーティン・デイビッド(ウィレム・デフォー)は
バイオ・テクノロジー企業、レッドリーフ社の依頼で、
すでに絶滅したと言われる
タスマニアタイガーの生態サンプルを採取するべく現地へ。
だが、到着するや否や彼は周囲の厳しい視線にさらされる」

----それはそうだよ。
希少種を捕まえようとしているんだから…。
「いや、そうじゃないんだ。
実はマーティンは、
自分の目的は誰にも話してはいない。
そのこともあって、
逆に彼は“環境オタク”と煙たがられてしまう。
というのも、地元の人にしてみれば“環境より生活”。
環境保護のため森林伐採という生活手段が奪われていることから
エコロジストたちを目の敵にしているんだ。
さて、そのマーティンが身を寄せたのが
幼くも利発な少女サスと、
言葉をまったく発しない弟バイクのいるアームストロング家。
実は、そこでは環境保護運動に熱心な父親ジャラが
数ヶ月前に森に向かったきり消息を絶ち、
残された母親ルーシー(フランシス・オコナー)は寝たきりとなっていた。
映画は、その<謎>を解くのと並行する形で、
マーティンのタスマニアタイガー探しを描いていく」

----ふうむ。ということは
ジャラは地元の人々に消されたんだニャ。
「さあ、どうでしょう?
ここに、実は現地ガイドのジャック・ミンディ(サム・ニール)という男が絡んでくる。
彼は、レッドリーフ社に頼まれ
ジャラの家をマーティンのベースキャンプとして用意している。
実は、このジャックの設定が本作でもっとも納得いかないところ。
その立ち位置がどうもはっきりしないんだ。
しばらくして、
ジャラの家が地元グループに襲われる事件が発生。
ところがなぜかその中にジャックもいる。
だったら、最初からこんなエコロジストの家なんか
マーティン紹介しなければいいのに…
と、どうしてもそこで引っ掛かってしまう。
さて、物語の方は、
以後、誰もが想像がつく通りに進んでゆく」

----マーティンとアームストロング家の人々の心の交流だね?
「そう。
ただ、オモシロかったのは、
マーティンが意外と精神的に脆いところ。
レッドリーフ社の圧力により、
使命を思い出したマーティンは、
サスと約束していたハイキングをドタキャン、
あたふたと森に帰っていくんだ」

----へえ~っ。それは意外。
でも、そのまま終りそうにはないニャあ。
結局、タスマニアタイガーは現れるの?
実際には絶滅してるんでしょ?
「う~ん。これは言ってもいいかな。
クライマックスは、
ハンターとタスマニアタイガーの対峙。
もちろんこれはCGによるものだけど、
そうはまったく感じさせない。
こういう使い方だったらCGもありだね。
ただし、その結末はちょっと考えされる。
どうにもすっきりしない。
でもまあ、これは仕方ないんだろうな」

----ニャに、ひとりでブツブツ言ってんの?(笑)

                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ウィレム・デフォー、久しぶりの主役ニャ」
※こういう役はピッタリだ度

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