ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『デスノート・前編』

2006-06-03 01:13:23 | 新作映画
----この映画、前後編に分けて公開だって?
珍しくニャい?
「うん。この方式、昔は日本映画にもけっこうあったけど、
最近では見かけなくなったね」

----原作がコミックで11巻だっけ。
長いからかなあ…。
「そう。これは『ダ・ヴィンチ・コード』と同じだね。
謎解きや推理をバッサリと切り捨てている。
おそらく、それを一つひとつやり始めると収拾がつかず、
到底この時間内では収まらないと言うことだろうね。
ただ、『ダ・ヴィンチ・コード』に比べて潔い。
原作のエピソードを割愛しつつ、
そこにまったく新しいエピソードを織り込んでいるんだ」

----えっ、なぜそんなことを?
「テレビ局に機動隊が押し寄せるシーンとか、
<画>が作りにくいものは、まず最初に切られていた。
予算とかの問題もあるんだろうね。
FBI捜査官レイが無念の死を遂げる山手線は地下鉄に変えられ、
福岡で撮影を行っている。
そう言えば、ノートを隠す机の仕掛けもなかった」

----ちょ、ちょっと待ってよ。
この物語を知らない人もいるんだし、
簡単にストーリー説明した方がよくない?
「あっ、そうか。
じゃあ簡単に。
退屈な死神が人間界に落としたノート。
それは、その人の顔を思い浮かべ名前を書き込めば
書かれた人は必ず死ぬと言うノート。
それを手に入れたのは、刑事を父に持つエリート大学生の夜神月(ライト)。
彼は、理想の世界を作ろうと、
次々と犯罪者を始末して行く。
この事件を捜査するべくインターポールは
数々の事件を解決してきた天才『L』を日本の警察庁に送り込む。
原作はこのLがライトを追いつめていくさまが
コミックとは思えない緊張感で描かれてゆく。
しかし、正直言って映画版には殺人計画の緻密さはなく、
またスケール感も乏しかった。
でも、そこはベテラン金子修介監督。
これをそのまま映画化するのは日本映画の枠では難しいことは、
あらかじめ織り込み済みだったと思う。
そこで、まったく新たなエピソードで
映画オリジナルの展開を考えたのだと思う」

----でも設定が大きく変わっているわけじゃないんでしょ?
「うん。原作サイドは『デスノートのルールだけは変えないでください』と
お願いしてあったみたい。
それさえ守れば、むしろあとは原作とは変わってほしい…と」

----いちばん変わったのはどこ?
「新キャラとしてライトのガールフレンド、詩織(香椎由宇)を入れたこと。
それと南空ナオミ(瀬戸朝香)の設定かな」

----そうか、ライトには特定のガールフレンドはいなかったよね?
「ライトは藤原竜也が演じているんだけど、
どうしても彼がやると甘くなってしまう。
詩織の設定は、藤原竜也のキャラを生かす上でも
あっていたとは思うよ」

----カンヌではLの松山ケンイチが評判になったよね」
「彼はカメレオン俳優だね。
『不良少年(ヤンキー)の夢』『NANAーナナー』『男たちの大和 YAMATO』
すべて違う役柄でありながらも、いずれも強いインパクトを与える。
その中でもこれは決定打になるんじゃないかな」

-----前編はどこで終わるの?
「それは言えないよ(笑)。
ただ、『えっ、もう終わったの?』と思ったのは確か。
126分があっという間だから、
オモシロくなかったわけではない。
あっ、あとリューク(死神)の声はちょっとしたサプライズ。
印刷物にはどこにも載っていなくて、
エンドクレジットで初めて分かる仕組みだよ」


                   (byえいwithフォーン)

1999年の夏休み SVWB-50081999年の夏休み SVWB-5008
※金子修介監督と言えばこの作品。もはやカルトです。

毎日が夏休み デラックス版 PIBD-1021毎日が夏休み デラックス版 PIBD-1021
※こちらもなかなかキュート。金子修介監督によるコミックの映画化。

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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
昨日試写会でした (kazahana)
2006-06-06 10:03:53
こんにちは、TBさせて頂きました。

昨日試写会で観たのですが、原作を読んでいないので、違和感は感じませんでした。



死神はもっと「絵」じゃなくてリアリティを追求して欲しかったです。
返信する
■kazahanaさん (えい)
2006-06-06 21:55:07
こんばんは。



そうですね。

映画と原作は全く別もの。

そう割り切らなくてはいけないのに、

先にコミックを読んでしまったために、

言わずもがなのことを言ってしまっている(←自分)。



あの「死神」は原作そっくりでした。

あっ、また原作を引き合いに出してしまった(汗)。
返信する
途中 (ノラネコ)
2006-06-19 00:52:17
とりあえず手堅く纏めたという印象でした。

思ったほど悪くは無いけど、素晴しくも無いという感じでしょうか。

見事に途中で終わっているので、最終的な評価は秋の後編を待ってからという事でしょうね。
返信する
■ノラネコさん (えい)
2006-06-19 01:06:12
こんばんは。



映画そのものには不満を持ちながらも、

あのラストは意外と気にいっています。

どうしても次が観たくなってしまう。

それは言い換えれば「えっ、ここで終わるの?」

と、いう不満足感からでもあるのですが(笑)。
返信する
最強の原作 (starless)
2006-06-20 21:27:58
こんばんは。



>『デスノートのルールだけは変えないでください』



まさにココがポイントですよね。

「デスノート」システムがある限り基本的な面白さは保証されているわけで、こう言っては失礼だけれども、コミックにある程度沿って作れば、自動的にある程度面白い映画になってしまう。

今回の映画化の一番の功労者は、映画化権を取得した日本テレビかも知れませんね。
返信する
■starlessさん (えい)
2006-06-20 23:26:40
こんばんは。



そうでした。

「デスノート」のルールさえ守れば

それでオモシロさは保証されるわけですから、

この際、原作に縛られず、

のびのびと作った方がいいかもしれませんね。



次回はどんな展開が待っているんだろう?

ニアたちの話は出ないんだろうなあ。
返信する
TBさせていただきました~ (rikocchin)
2006-07-13 00:13:19
リュークの声については凄く気になったのでいろいろ調べたのですが、載っていませんでしたね~

「隣人13号」の出演者と言うことはどこかの情報で知ったのですが、エンドロールでクレジットされていたとは気が付きませんでした・・・

この映画、結構評判良かったですし、興行ランキングもまだ上位ですけれど、私途中でたまらなく眠くなったのはどうしてだろう・・

ラストは確かに続編を観たくなる終わり方でしたね。
返信する
■rikocchinさん (えい)
2006-07-13 23:54:48
こんばんは。



リュークの声の人、

一躍時の人になってしまいましたね。

テレビ番組を降板したとか……。

まさかこちらにまでは

影響ないとは思いますが。
返信する
大好き!! (CANDY)
2008-07-31 16:00:46
私、めっさデスノ好きなんです♡特にLww
デスノートって13巻までじゃなかったでしたっけ??間違えたかも・・・
 あの、関係ないんですけど、わたしのブログにもきてください!!!!!><ここデス↓
         http://ameblo.jp/candy-cyatto/
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