ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ナイト&デイ』

2010-08-05 22:09:26 | 新作映画
(原題:Knight and Day)


----あれっ。これって今日観てきたばかりの映画だよね。
昨日の『トラブル・イン・ハリウッド』から先に話すのかと思ったけど…。
「うん。とりあえずは喋りやすい方から行こうかと。
この映画、またまた“巻き込まれ型の映画”。
と言っても、物語は、複雑なようでいてシンプル。
キャメロン・ディアス扮する平凡な女性ジューンが、
空港で出会った笑顔が素敵な男性ロイ(トム・クルーズ)と同じ飛行機に乗り合わせる。
ところが、化粧室から出てくると
ロイ以外はパイロットも含め、全員死亡。
かくして彼女の運命はロイの操縦桿にゆだねられることに。
果たして彼は何者なのか?
かくして、世界中を駆け巡る
ロマンチックでスリリングな冒険が始まる…」

----それは楽しそうだ。
「うん。実に楽しい。
ただ、映画にリアリズムや
キービジュアルからイメージされるハードな設定を求める人には
“なんだこれ?”になる可能性は大。
ぼくなんかは、これを観ていて
ショーン・コネリー時代のボンド・ムービーを思い出したけどね。
それと、ハリウッド映画のお家芸、スクリューボール・コメディの併せ技。
そこに、ロードムービー的な要素も加わって、
ふたりの関係が次第に深まってゆくさまが
実に楽しく観ることができる」

----ニャるほど。そういう意味では、
この豪華顔合わせも納得だニャあ。
「そういうこと。
映画は夢を紡ぐ工場という観点に立てば、
このようなゴージャスな作りはありだと思う。
ロケ地に選ばれているのも大西洋のアゾレス諸島だったり、
アルプスを行くオリエント急行だったりと、
こちらもボンド・ムービーのノリ。
思うに、近年の『007』が
よりリアルに、よりハードにという志向になっているのに対して、
これは『もっと映画を楽しもうよ』という、作家たちの異議申し立て」

----えらい褒めようだニャあ。
「だって、鼻からツッコミを拒否してるもの。
ここに出てくるカ―アクションなんて、絶対に不可能。ありえない。
高速道路上を車から車へと
ボンネットやルーフ上を移動。
ロイの超人ぶりときたら、イーサン・ハントなんて目じゃない。
クライマックスのセビリアでは闘牛が大暴走。
悪人たちを車ごと踏みつぶしてゆく」

----ほんと、ありえニャい。
監督は誰?
ジェームズ・マンゴールド
彼は、異色保安官映画『コップランド』の頃から、ほんといいね。
『17歳のカルテ』のような問題作から、
タイムトラベル・ファンタジー『ニューヨークの恋人』
異色スリラー『“アイデンティティー”』
感動の伝記映画『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』
そして傑作ウエスタン『3時10分、決断のとき』と、粒ぞろい。
ジャンル映画を撮ったら右に並ぶ者なし。
監督の名前だけで期待させちゃう、数少ない例だね」



           (byえいwithフォーン)

「とにかくゴージャスらしいのニャ」身を乗り出す


※ナイトは“夜”じゃなく“騎士”。
まあ、ツッコミしないで楽しんでほしい度



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