ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ソルト』

2010-08-01 22:07:04 | 映画
(原題:Salt)


「これは、少なくとも観ている間はオモシロい。
まあ、そういう映画だったね」

----えっ、“観ている間は…”。
後で考えるとそうでもないってこと?
「いや、そこまではいかないけど…。
いまこうしてフォーンに喋るために
改めて予告を観て映画を思い出していたら
けっこう、ツッコミどころも多かったなってこと。
ただ観ている間は、映画の“勢い”というか、
その演出のパワーの前に、
そういうことを考える余地もなく
引っ張られていっちゃうんだ」

----分かるような、分からないような…。
確か、これって二重スパイの嫌疑をかけられたCIA職員が、
真犯人を捜し出そうとするお話でしょ?
「そうだね。
その設定でぼくの脳裏に最初に浮かんだのは
ヒッチコックタイプの 巻き込まれ型サスペンス
ところが…」

----えっ、そうじゃニャいの?
「まあ、待ってよ。
で、次に思い出したのが
記憶を失った女スパイ『ロング・キス・グッドバイ』
そして、映画を観ているうちに今度は チャールズ・ブロンソン主演『テレフォン』

----その『テレフォン』って?
「ソ連がアメリカに潜入させたスパイ。
彼らは、ふだんは催眠状態で自分がスパイであることを意識せず、
アメリカ市民として暮らしている。
しかし、その催眠状態を解除するキーワードを電話で吹きこまれ、
破壊工作を始めるって話。
この『ソルト』も、少し似たような感じ。
元ロシアの高官がCIAエージェントのソルト(アンジェリーナ・ジョリー)を覚醒させる…。
まあ、そういう構図かと…。
ただ、この映画は、それはほんとうなのか、
それとも仕組まれた罠なのか…というミステリーの要素があって、
観ている方の気持ちに揺さぶりをかけていくんだ」

----そうだよね。
もし、ほんとうにハメられたのなら
逃げるのは逆効果。
でも、トレーラーだと逃げまくっているし…。
「いや、それどころか、
彼女は大反撃に出て、
ソルトの行くところは血の海。
この映画の巧いところは、
そこに、ソルトの愛する夫の存在を絡ませているところ。
彼女が逃げ出したのは、自分の身が危ないからなのか、
それとも夫を守るためなのか、
観ていてなかなか判断が付かないんだ。
少なくとも、ロシア大統領暗殺シーンまでは…」

----えっ、それって答を言ってしまってニャい?
「いやいや。
まだまだ二転三転するからね。
さて、この映画、その脚本のオモシロさとともに、
アクションも見ごたえ抜群。
ふだんは、すぐに飽きてしまうカ―アクションも、
サスペンスを加味してあるから、ハラハラドキドキ。
まるで、全盛期の007を観ているみたい。
その醍醐味たるや、
続きが観たくなるほどだけど、
最後には彼女の真意も正体とともに分かっちゃうし、
もし続編が作られたとしても、
次回からはミステリーの要素がなくなっちゃうわけで、
やはり、これは無理だろうなあ」




                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「監督のフィリップ・ノイス、アンジーとは『ボーン・コレクター』以来なのニャ」身を乗り出す


※この監督、大統領がらみのスパイ映画『今そこにある危機』もなかなかだった度



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