ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『2012』

2009-10-31 21:53:56 | 新作映画
※かなり辛口です。ごめんなさい。

(原題:2012)

-----昨日の夜は、
『2012』の大試写会が新宿ミラノで開催されたんだよね。
「超」がつく大作ということで、勇んで行ったはずなのに、
なぜか口が重たそうだニャあ…。
確かこれは、マヤ文明が予言したとかいう、
「2012年に世界は終わりを迎える」に基づいたお話でしょ。
予告ひとつとっても、
これまでのディザスター映画の比じゃない映像がいっぱい。
でも、なんで、ここまで地球がめちゃくちゃになっちゃうの?
「それはね、こういうことなんだ。
2009年に惑星の直列により、太陽の活動が活発化。
で、強い放射線によって地球の核が熱せられ、
地殻がどろどろに液状化するんだね」

-----ニャるほど。
だから、その上に立っているビルというか、
都市そのものが海に向かってなだれ落ちていくわけだ。
そういえば、マグマが噴きあげて
溶岩がボンボン落ちてくる映像もあったよね。
「うん。これまで描かれた
“地球の終わり”のイメージというか、
ディザスター&パニック映画のすべてをぶち込んでいる。
地震、地面に生じる亀裂、破壊された街、洪水、火山の噴火…。
ありとあらゆる自然災害はここに…」

-----それはオモシロそうだ。
その中を主人公が逃げ惑うわけだよね。
「うん。
これは『未知との遭遇』以来のパターン。
偶然にも、地球のトップしか知りえない重大な秘密を知った主人公が、
自分もその場に立ち会おうとする…。
しかもそれは『宇宙戦争』と同じで、
別れて住んでいる子供と一緒にいられる日に起こる…。
なんて言うと、いわゆる名作チックだけど、
実は、ちょっと気分がダウン」

-----???
「う~ん。ぼくはあまりツッコミというのは好きじゃないけど、
この映画は脚本の粗があまりにも多すぎて、
ちょっと“困ったちゃん”になってしまう。
でも、どこがどう納得できないのかを言おうとしたら、
それは、ストーリーを全部語らなくてはいけなくなってしまうしなあ」

-----じゃあ、ストーリーに関係ないところを教えてよ。
「そうするかな。
ちょっと例を出せば、たとえばこういうこと。
M9クラスの地震による大津波がそこまできている中で、
主要人物のひとりが携帯で状況を説明。
でも、地球の軸が動き、北極と南極まで入れ替わってしまったという
とんでもない中で、携帯って使えるのかな?
あるいは、噴き上げる溶岩のそばを車で逃げる。
車のボディは溶けないのか? ガソリンへの引火はないのか?
人もろとも燃えちゃうのでは?
同様に噴煙の中を飛び抜けるジェット機。
噴き上げる黒煙のガスは有毒だったりしないのか?
と、ツッコミ始めたらキリがなくなっちゃう。
でも、後で思ったけど、
これはある意味、いつまでも話題に事欠かない映画だと思う」

-----どういうこと?
「うん。
『ココが変だよ「2012」』という感じで、
みんなでワイワイ話し合えるんだ。
ほんとうに、これについてはネタが尽きないと思う。
今回は、自然現象の部分を中心に喋ったけど、
これは物語の骨格となる
『地球の終わりを広く世間に知らせるべきか、
そのとき助かるのはだれか?』というテーマに関しても同じ。
そういう意味では、観ておいた方が後々いいかもよ」



           (byえいwithフォーン)

ローランド・エメリッヒに科学を求めてはだめなのニャ」2009.4.7フォーン

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