ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『よなよなペンギン』

2009-10-11 22:51:46 | 新作映画
----これって、日本のアニメ?
「うん。絵柄だけでは、ちょっと想像がつきにくいよね。
実は、あのりんたろうが監督した作品。
しかも、日仏合作。
制作費はなんと15億円というビッグ・プロジェクトなんだ」

----りんたろうというと、『幻魔大戦』のイメージが強い。
確か『銀河鉄道999』『メトロポリス』もだよね。
これにも原作があるの?
「いや。今回はオリジナル。
しかも、これが実によくできたお話。
最近の異世界ファンタジーは、
おおよそ、そのアウトラインばかりか、
ディテールまで想像がついちゃうけど、
これは読めなかったなあ。
しかも、こちらの世界とあちらの世界が上手く結び付いている」

----ふうん。
どんなお話ニャの?
「一言で語るのはちょっと難しい。
主人公は、亡き父親からもらったペンギンコートを着て、
夜な夜な街を歩いている少女ココ(森迫永依)。
彼女の夢は、いつか空を飛ぶこと。
この設定がいい。
実は、これがクライマックスでの戦いでちゃんと生きてくるんだ。
そんなある夜、空から金色の羽根が舞い降りてくる。
と、ここもいい。
実は、この羽根が後半で大きな意味を持ってくる。
というように、一つひとつのエピソードに無駄がない。
さて、彼女はその晩、ふと見つけたペンギンのカプセルを家に持って帰る。
と、その中に入っていた人形が動きだし、
案内されるまま“ペンギンストア開店セール”なるものへ。
そこで、彼女はチャリー(田中麗奈)というゴブリンの男の子に誘われ、映写室で映画を見始める。
と、次の瞬間、ソファが天高く飛び、チャリーの住むゴブリン村へ。
そこで熱烈な歓迎を受けるココ。
実は、ココはゴブリン村の支配を企む闇の帝王ブッカー・ブー(田中裕二[爆笑問題])から村を救うと伝えられる
伝説の勇者“飛べない鳥”としてここに連れてこられたのだった。
驚くココの背後に、ブッカー・ブーのNo.1家来を名乗る
おデブ名男の子ザミー(太田光[爆笑問題])が
手下のでビルを引き連れて現れる…。
ふう~っ。ストーリーはこのあたりでいいかな」

----ニャかニャか、凝っているニャ。
「でしょ。ここに大地の精霊パラケケ(藤村俊二)まで登場。
なぜか、彼は本の中で眠っているというか暮らしていて、
その秘書は『モスラ』に出てくるような
双子のフェアリー(田中れいな/りんりん[モーニング娘])。
と、とにかく全編に渡ってイマジネーションの爆発。
でも、なによりも驚いたのが、その色遣い。
冒頭から紫色を軸に展開。
まるで、昔のディズニー・アニメを観ているかのよう。
そう、『ピノキオ』『眠れる森の美女』のような
湿り気のある深い色合い」

----それは観てみたいニャあ。
まるで絵本みたいな感じだ。
「まさしく。
この作品のコンセプト、
それは“絵本から出てきたような”。
でも、実はこれってかなり難しいらしい」

----どういうこと?
「絵本はひとつの絵で多くの情報を見せるという特徴があり、
それを活かそうとすれば、必然的にカット数が少なく、
ひとつのシーンが長くなっていく。
実は、これはCG映画が得意とする店方ではないということらしい」

----つまりピクサーとは全く違う世界ということだニャ。
「うん。しかも、
彼らは日本独自のリミテッドアニメーションにこだわったらしい。
ディズニーなどは、1秒間に30フレーム全て動かすフルアニメーション。
でも、リミテッドアニメーションは6フレームしか動きを入れない」

----えっ。だったらフルアニメーションのほうがよさそうな気がするけど…。
「(汗)実は、これはぼくもよく意味がわからない。
ノラネコさんに教えを請いたいくらい。
でも、いずれにしても
これは近年のアニメでは出色の冒険ファンタジーだと思うよ」


         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「夜の街の色がいいニャ」いいねぇ

街に貼られているポスターにも注目。こういうところに行ってみたくなる度

コトリ・ロゴお花屋さん ブーケ、アレンジメントetc…

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