ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『僕らのワンダフルデイズ』

2009-10-03 17:56:33 | 新作映画
----あれっ。また、青春映画?
「いやあ、実はぼくもそういう映画かと勘違いしていたんだけど、
実はこれは、“あのすばらしい日々をもう一度”というヤツだね」

----あ~あ。一年半ほど前に公開された
『結婚しようよ』のパターンだね。
「確かに、ちょっと似たところあるかな。
こちらも音楽絡みだし。
しかもバンド再結成が映画の軸になっている」

----でも、バンドを再結成してなにをやるの?
昔みたいに演奏するだけじゃあ、趣味の範囲を出ないと思うけど…。
「まあ、そう言わないでよ。
竹中直人扮する藤岡徹53歳は、
入院中に、自分がガンだと聞いてしまう。
ところが、これは彼の勘違い。
すっかり落ち込んで、生きる気力を無くしてしまった彼だったが、
かつて高校生バンド、シーラカンズを組んだ仲間、栗田(段田安則)、
渡辺(斉藤暁)、山本(宅麻伸)らを誘って、バンドを再結成し、
中年バンドのコンテストに出るべく猛練習を始めるというもの。
そう、彼は自分の演奏=音を家族に残そうと思ったわけだ。
もっとも、ガンが彼の勘違いということは明示でなく暗示だけどね」

----えっ、だったらここで明かしちゃってよかったの?
「いいと思うよ。
だって、だれが見てもすぐ気づくものね。
まあ、竹中直人がキャスティングされている段階で、
これは作り手側とか観る側の間に交わされたお約束のようなもの。
この映画の特異性は、この明示していないにも限らず、
観客は、これは主人公の勘違いだと認識しつつ映画を観ていくところ。
そのため、妻・章子(浅田美代子)や長女・和歌子(貫地谷しおり)の
ちょっとした言動に、びくびくする主人公の姿が
笑いながら楽しめるってわけ」

----ニャるほどね。しかしユニークな顔ぶれだニャあ。
「うん。ほかにも山本の妻役で紺野美沙子
さらには塚本高史、田口浩正、賀来千香子、宇崎竜童らも出演。
そしてなんと22年ぶりの映画出演となる稲垣潤一
彼は、アメリカに行っていて参加できない仲間の代わりとしてドラムを担当。
謎の資産家という設定で
『お金は人間と一緒、明るくて楽しい方へ集まる。
辛い時ほど笑っていないと幸せが逃げていく』など、飄々として語る。
この言葉で想像つくように、
集まってきたメンバーの中には、
広告代理店の営業部長として第一線で働いている山本のような者もいるけれど、
町の不動産屋を営みながら資金繰りに苦労している渡辺、
あるいは、ボケが始まった老いた母親の介護に苦労している栗田のような者もいる。
“昔を懐かしんですぐ参加”とはいかないところが現代的と言えば現代的かな」

----ニャるほどね。
ところで稲垣潤一が出ているということは
シーラカンズとやらが演奏する劇中曲も彼が作っているの?
「いや、なんと音楽アドバイザーとして奥田民生が参加。
竹中が加山雄三の大ファンと知り、それっぽい曲を提供。
こちらも楽しみだよ」



         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「これは竹中直人、楽しかっただろうニャ」うららかフォーン


そりゃもう、ノリノリだ度

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