----これって、日本のアニメ?
「うん。絵柄だけでは、ちょっと想像がつきにくいよね。
実は、あのりんたろうが監督した作品。
しかも、日仏合作。
制作費はなんと15億円というビッグ・プロジェクトなんだ」
----りんたろうというと、『幻魔大戦』のイメージが強い。
確か『銀河鉄道999』『メトロポリス』もだよね。
これにも原作があるの?
「いや。今回はオリジナル。
しかも、これが実によくできたお話。
最近の異世界ファンタジーは、
おおよそ、そのアウトラインばかりか、
ディテールまで想像がついちゃうけど、
これは読めなかったなあ。
しかも、こちらの世界とあちらの世界が上手く結び付いている」
----ふうん。
どんなお話ニャの?
「一言で語るのはちょっと難しい。
主人公は、亡き父親からもらったペンギンコートを着て、
夜な夜な街を歩いている少女ココ(森迫永依)。
彼女の夢は、いつか空を飛ぶこと。
この設定がいい。
実は、これがクライマックスでの戦いでちゃんと生きてくるんだ。
そんなある夜、空から金色の羽根が舞い降りてくる。
と、ここもいい。
実は、この羽根が後半で大きな意味を持ってくる。
というように、一つひとつのエピソードに無駄がない。
さて、彼女はその晩、ふと見つけたペンギンのカプセルを家に持って帰る。
と、その中に入っていた人形が動きだし、
案内されるまま“ペンギンストア開店セール”なるものへ。
そこで、彼女はチャリー(田中麗奈)というゴブリンの男の子に誘われ、映写室で映画を見始める。
と、次の瞬間、ソファが天高く飛び、チャリーの住むゴブリン村へ。
そこで熱烈な歓迎を受けるココ。
実は、ココはゴブリン村の支配を企む闇の帝王ブッカー・ブー(田中裕二[爆笑問題])から村を救うと伝えられる
伝説の勇者“飛べない鳥”としてここに連れてこられたのだった。
驚くココの背後に、ブッカー・ブーのNo.1家来を名乗る
おデブ名男の子ザミー(太田光[爆笑問題])が
手下のでビルを引き連れて現れる…。
ふう~っ。ストーリーはこのあたりでいいかな」
----ニャかニャか、凝っているニャ。
「でしょ。ここに大地の精霊パラケケ(藤村俊二)まで登場。
なぜか、彼は本の中で眠っているというか暮らしていて、
その秘書は『モスラ』に出てくるような
双子のフェアリー(田中れいな/りんりん[モーニング娘])。
と、とにかく全編に渡ってイマジネーションの爆発。
でも、なによりも驚いたのが、その色遣い。
冒頭から紫色を軸に展開。
まるで、昔のディズニー・アニメを観ているかのよう。
そう、『ピノキオ』『眠れる森の美女』のような
湿り気のある深い色合い」
----それは観てみたいニャあ。
まるで絵本みたいな感じだ。
「まさしく。
この作品のコンセプト、
それは“絵本から出てきたような”。
でも、実はこれってかなり難しいらしい」
----どういうこと?
「絵本はひとつの絵で多くの情報を見せるという特徴があり、
それを活かそうとすれば、必然的にカット数が少なく、
ひとつのシーンが長くなっていく。
実は、これはCG映画が得意とする店方ではないということらしい」
----つまりピクサーとは全く違う世界ということだニャ。
「うん。しかも、
彼らは日本独自のリミテッドアニメーションにこだわったらしい。
ディズニーなどは、1秒間に30フレーム全て動かすフルアニメーション。
でも、リミテッドアニメーションは6フレームしか動きを入れない」
----えっ。だったらフルアニメーションのほうがよさそうな気がするけど…。
「(汗)実は、これはぼくもよく意味がわからない。
ノラネコさんに教えを請いたいくらい。
でも、いずれにしても
これは近年のアニメでは出色の冒険ファンタジーだと思うよ」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「夜の街の色がいいニャ」
街に貼られているポスターにも注目。こういうところに行ってみたくなる度
お花屋さん ブーケ、アレンジメントetc…
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
「うん。絵柄だけでは、ちょっと想像がつきにくいよね。
実は、あのりんたろうが監督した作品。
しかも、日仏合作。
制作費はなんと15億円というビッグ・プロジェクトなんだ」
----りんたろうというと、『幻魔大戦』のイメージが強い。
確か『銀河鉄道999』『メトロポリス』もだよね。
これにも原作があるの?
「いや。今回はオリジナル。
しかも、これが実によくできたお話。
最近の異世界ファンタジーは、
おおよそ、そのアウトラインばかりか、
ディテールまで想像がついちゃうけど、
これは読めなかったなあ。
しかも、こちらの世界とあちらの世界が上手く結び付いている」
----ふうん。
どんなお話ニャの?
「一言で語るのはちょっと難しい。
主人公は、亡き父親からもらったペンギンコートを着て、
夜な夜な街を歩いている少女ココ(森迫永依)。
彼女の夢は、いつか空を飛ぶこと。
この設定がいい。
実は、これがクライマックスでの戦いでちゃんと生きてくるんだ。
そんなある夜、空から金色の羽根が舞い降りてくる。
と、ここもいい。
実は、この羽根が後半で大きな意味を持ってくる。
というように、一つひとつのエピソードに無駄がない。
さて、彼女はその晩、ふと見つけたペンギンのカプセルを家に持って帰る。
と、その中に入っていた人形が動きだし、
案内されるまま“ペンギンストア開店セール”なるものへ。
そこで、彼女はチャリー(田中麗奈)というゴブリンの男の子に誘われ、映写室で映画を見始める。
と、次の瞬間、ソファが天高く飛び、チャリーの住むゴブリン村へ。
そこで熱烈な歓迎を受けるココ。
実は、ココはゴブリン村の支配を企む闇の帝王ブッカー・ブー(田中裕二[爆笑問題])から村を救うと伝えられる
伝説の勇者“飛べない鳥”としてここに連れてこられたのだった。
驚くココの背後に、ブッカー・ブーのNo.1家来を名乗る
おデブ名男の子ザミー(太田光[爆笑問題])が
手下のでビルを引き連れて現れる…。
ふう~っ。ストーリーはこのあたりでいいかな」
----ニャかニャか、凝っているニャ。
「でしょ。ここに大地の精霊パラケケ(藤村俊二)まで登場。
なぜか、彼は本の中で眠っているというか暮らしていて、
その秘書は『モスラ』に出てくるような
双子のフェアリー(田中れいな/りんりん[モーニング娘])。
と、とにかく全編に渡ってイマジネーションの爆発。
でも、なによりも驚いたのが、その色遣い。
冒頭から紫色を軸に展開。
まるで、昔のディズニー・アニメを観ているかのよう。
そう、『ピノキオ』『眠れる森の美女』のような
湿り気のある深い色合い」
----それは観てみたいニャあ。
まるで絵本みたいな感じだ。
「まさしく。
この作品のコンセプト、
それは“絵本から出てきたような”。
でも、実はこれってかなり難しいらしい」
----どういうこと?
「絵本はひとつの絵で多くの情報を見せるという特徴があり、
それを活かそうとすれば、必然的にカット数が少なく、
ひとつのシーンが長くなっていく。
実は、これはCG映画が得意とする店方ではないということらしい」
----つまりピクサーとは全く違う世界ということだニャ。
「うん。しかも、
彼らは日本独自のリミテッドアニメーションにこだわったらしい。
ディズニーなどは、1秒間に30フレーム全て動かすフルアニメーション。
でも、リミテッドアニメーションは6フレームしか動きを入れない」
----えっ。だったらフルアニメーションのほうがよさそうな気がするけど…。
「(汗)実は、これはぼくもよく意味がわからない。
ノラネコさんに教えを請いたいくらい。
でも、いずれにしても
これは近年のアニメでは出色の冒険ファンタジーだと思うよ」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「夜の街の色がいいニャ」
街に貼られているポスターにも注目。こういうところに行ってみたくなる度
お花屋さん ブーケ、アレンジメントetc…
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いろいろどっさり詰め込まれている感じはあるんですが
それがうまくはまり込んで、いい味出してるんですよね。
まさか、ゴブリンと天使と七福神と龍と世界樹とペンギンを
ひとつの鍋に放り込んだら、美味しくまとまりました。
あ、隠し味はりんたろうね♪なんて感じでしょうか(笑)
なかなか楽しめる異世界ファンタジーでした。りんたろうらしい作品ですね。
伏線が細部まで細かく考えられているのも良かった。
りんたろうは確かにリミテッドの動きにかなり拘っている感じはしました。
リミテッドとフルアニメは単にコマ数の違いというだけでなく、演出の考え方も違ってくるし、動きを作るアニメーターにも独自のノウハウが必要なので、一概にフル>リミテッドとは言えないですね。
もの凄く単純に考えると、動きで見せるのがフル、止めと動きのタイミングで見せるのがリミテッドと言えるかも。
ただリミテッドと言っても、動きによってコマ数は変えるので、この作品でもフルで作られれているカットもありますよ。
この映画、拡散しすぎた感もありますが、
それでも好きです。
おっしゃるように、
これはファンタジーの寄せ鍋。
その味付けがとてもおいしかったです。
ありがとうございます。
なるほど。
>動きで見せるのがフル、止めと動きのタイミングで見せるのがリミテッド
こういう違いがあるんですね。
ただ、なめらかに見せればいいというわけではない。
アニメの表現法に対する
作家のこだわりがあるわけですね。