ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『地球でいちばん幸せな場所』

2008-07-08 10:43:53 | 新作映画
(腹題:Owl and the Sparrow)

----これってアメリカとベトナムの合作映画ニャンだって?
「うん。観た人が
とても感動したと
あとでメールまでくれて
ちょっとこれはヤバいかなと…」

----ヤバいって?
「ほら。ぼくは涙もろいから…。
号泣したらどうしようかと…」

----ああっ。そういうことね。
で、どうだったの?
「いやあ、久しぶりに涙腺が熱くなった映画だったね。
これだけ、映画を観ていながら
意外に、最近は泣ける映画に出会っていないことに
改めて気づかされた」

----でも、お話は単純そう。
「それは確かに。
一言で言えば、こうなる。
両親がいない10歳の少女トゥイが
意地悪な叔父さんの工場を飛び出し、
大都会ホーチミン市の街頭で花売りを始める。
そこでフライトアテンダントのランと、
動物園で象の飼育係をしている青年ランと知り合った彼女は、
初めて出会う幸せの中、
3人一緒に暮らしたらいいのに-----と願うというお話」

----へぇ~っ。そんなので映画にニャるの?
「うん。これは映画の一つの原型だと思う。
もちろん、
よく練られたストーリーの映画もあっていいし、
凝りに凝った映像の映画もあってもいい。
でも、そんなことをしなくても映画は成り立つというお手本のようなもの。
この映画では、全編がハンドカメラで撮影。
それが大都会の息吹を見事に捉えてゆく。
一見、無造作に見えるそのフレーミングも、
寄るべきところは寄り、引くべきところは引き、中途半端な迷いがない。
その思いきりのよさから生まれた至福のラストカット。
その<幸せの構図を>思い出すだけで
もう胸が熱くなるね」

----原題は『Owl and the Sparrow』だよね。
これってもしかして、そのハイとランのこと?
「うん。これはこれで悪くはないんだけど、
もしそのままだとアート系の感じが強く出すぎてしまう。
孤独な大都会の中でさまよう二つの孤独な男女の魂を、
これまた孤独な、小さな小さな女の子の想いが結びつける。
まさに“地球でいちばん幸せな場所”だ。
この邦題は映画の持つチャーミングなテイストを
そのまま伝えてくれる。
よくぞ付けたりという感じだね」

----で、その知人のメールって…?
「じゃあ、一部抜粋。
『嬉しくて嬉しくてシネマートで
泣き崩れました。
いいー!、最高にナイスなお伽話です。
おとぎばなし』」



   (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「幸せをつかむには、5日間あれば大丈夫!」なのニャ。
<ぼくも観たい


※途中のスチール・ショットがまた泣ける度

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