「すみません・・お茶下さい・・」
いつもの光景です
サービス業ですから直ぐに「ハイ」とばかりに
お茶が出そうですが・・・
ここ道順庵は直ぐには出ません・・
湯のみ茶碗で湯冷ましをし
適温を見計らい
特上で適量の茶葉を万古焼きの急須に入れて
暫し蒸らしてから少しづつ注いでは
濃さを見極めてから
お盆に載せてお出しします
見ているとまどろっこしいほどであります
このスタンスは
変えたくてもスタッフが変えません
なによりも
「美味しく飲んでいただく」為のお茶なのです
水分補給のお茶では無いのであります
待つ間には
そう・・・
「あの人の」お話しをしていただくための時間でもあるのです
待たせるほどの時間は
必要な時間
道順庵ではそのように考えております
あの人の人生を語るのですから
美味しく味わい深く
飲んでいただくために・・・
しばしの待つという「この時間」をも
おもてなしの一つでは無いでしょうか・・
待たせるという自信は
偉そうな話しでしょうか・・・