有川浩著"図書館革命"を読みました。
図書館戦争、図書館内乱、図書館危機に続くシリーズ
最終巻です。
敦賀原発で無差別テロが発生しました。
「原発危機」という本の内容とそっくりなことが現実
となりました。
テロの教科書となる本を書いた危険人物として当麻は
追われる立場になりました。
編集者の折口と共に当麻は図書館に逃げ込んできました。
最初は寮にかくまい、次に稲峰の家にかくまい郁の
チームが交替で護衛をすることになります。
しかし内部の裏切りで居場所がばれてメディア良化委員会
に踏み込まれることになります。
郁とは堂上は当麻を連れて車で脱出します。
車はトレーラに詰め込まれヘリコプターにつられて
図書館に戻りました。
手塚光の兄、未来企画の創始者の手塚慧と協力して
メディア良化法に対抗することになります。
出版界、放送と手を組んで徐々に世論に訴えかけて
いきます。
当麻は裁判で対決することになります。
でも結果は芳しくありません。
図書館では特殊部隊員らが集まって打開策をあれこれ
出し合って会議をしています。
郁がふともらした「当麻先生に亡命してもらえば」
という意見が、これだと受け入れられ実行に移すことに
なります。
雨の中堂上班が護衛して外国の受け入れを表明してくれた
外国の大使館、領事館を目指して車を進めます。
良化委員会がそのまわりを取り囲んで入れるところが
ありません。
車を捨て班を二つに分け歩いていくことになります。
その途中で堂上は良化委員の者に撃たれてしまいます。
当麻の知り合いの書店に逃げ込みます。
堂上を書店にまかせ、郁と当麻は嵐の中レンタカーで
大坂をめざすことになります。
夜を徹して朝に大阪につきます。
当麻はデパートの店員が助けてくれみやぶられない大阪の
女性に女装されます。
郁が途中で打った連絡の電報が図書館に届いて大阪の
図書館員の手助けが得られます。
こうして当麻は大阪のアメリカ領事館へ入ることが出来ました。
このことで外国の検閲に対する国際的な非難が政治にも
影響がでてきました。
緩やかながら法律が変っていきます。
何年か後、郁と堂上は結婚しています。
完全勝利とは簡単にはいきませんね。
少しづつ勝ち取っていけなくてはいけません。
まあいいやと許せばどんどん悪い方に傾いていって
しまいます。
闘争の部分が多いのですが、ロマンスの部分も多いです。
こういう部分もいいのですがちょっと閉口します。