2012年上半期のダート交流重賞の大一番・第35回帝王賞(JpnI・2000m)が27日、東京・大井競馬場で行われました。トランセンド、スマートファルコン、フリオーソといったダート戦線のトップが出走しなかった今年は、13頭によって争われました。JRAからはGI6勝を誇る⑬エスポワールシチー、フェブラリーステークス覇者⑧テスタマッタ、現在2連勝中の⑦ゴルトブリッツ、交流重賞4勝⑫ミラクルレジェンドなど6頭が参戦。地方勢では、南関東地区から⑤トーセンルーチェ(船橋)、⑩ボク(大井)など4頭、他地区から兵庫のエース格・①オオエライジンら計3頭が出走しました。
直前の単勝オッズは、1番人気がエスポワールシチー(2.6倍)、ゴルトブリッツ2番人気(3.0倍)、3番人気テスタマッタ(3.7倍)。4番人気のランフォルセ(6.8倍)までが10倍以下で、以降はミラクルレジェンド、トーセンルーチェ、⑪シビルウォーと続きました。
スタートで④ナイキハイグレード(高知)が出遅れたのに対し、エスポワールシチーが好ダッシュを見せる。スタンド前の先行争いで、エスポワールが大外から進出し、内からランフォルセが並びかける。3番手の位置にゴルトブリッツとボク、ミラクルレジェンド5番手、テスタマッタは8番手でゴール板を通過しました。
1コーナーを通過したところで縦長の展開となり、向正面でランフォルセが単独先頭、2番手にエスポワール、ゴルト3番手、その内側の4番手にミラクルがつける。5番手テスタマッタとボクが並走。7番手オオエライジン、8番手のトーセンルーチェまでが一団を形成。集団から離れた9番手にシビルウォー、10番手⑨グランシュウヴァリエ(高知)、11番手③トーセンゴライアス(浦和)。後方は大きく置かれて⑥ナムラブレット(浦和)、しんがりはナイキハイグレード。
3、4コーナー中間点を過ぎたところで、ランフォルセとエスポワールシチーの差が縮まり、ゴルトブリッツが外に持ち出す。さらにシビルウォーが後方から一気に追い上げて、先頭争いに加わる勢い。残り400mを切って最後の直線に差し掛かり、ランフォルセ、エスポワール、ゴルト、最内ミラクルレジェンド、間からテスタマッタ、大外シビルウォーと先頭争いは大混戦!残り200mを切ってゴルトブリッツが先頭に立ち、その後は2番手以降を突き放して1着でゴールイン!そして2着争いでは、エスポワールシチーが2着を確保し、テスタマッタ3着、シビルウォー4着でした。
全着順&払戻金
1着⑦ゴルトブリッツ 2.03.0
2着⑬エスポワールシチー 3馬身1/2
3着⑧テスタマッタ クビ
4着⑪シビルウォー アタマ
5着⑫ミラクルレジェンド 3馬身
6着⑤トーセンルーチェ 1馬身
7着⑨グランシュヴァリエ 1馬身1/2
8着②ランフォルセ 1馬身1/4
9着⑥ナムラブレット 3馬身1/2
10着①オオエライジン 1馬身 1/4
11着⑩ボク 2馬身 1/2
12着③トーセンゴライアス 3馬身1/2
13着④ナイキハイグレード 大差
単勝 7 300円
複勝 7 120円 13 110円 8 120円
枠連複 5-8 440円
馬連複 7-13 470円
枠連単 5-8 730円
馬連単 7-13 880円
ワイド 7-13 210円 7-8 230円 8-13 180円
三連複 7-8-13 390円
三連単 7-13-8 1940円
ダートの主役が不在だったにも関らず、ラスト400mを迎えた時は先頭争いが混戦となり、どの馬にもチャンスがあったけど、最後はゴルトブリッツが抜け出し、3馬身半差の圧勝で帝王賞を制しました。1番人気だったエスポワールシチーは昨年に続いて2着、テスタマッタは3着。5着のミラクルレジェンドまでがJRA勢が独占し、地方勢はトーセンルーチェの6着が最高でした。
ゴルトブリッツは2010年3月にデビューするも、7戦未勝利でホッカイドウ競馬に移籍。地方で2連勝した後に中央復帰し、昨年4月のアンタレスステークスで重賞初Vを飾り、以降マーキュリーカップ、2012年のアンタレスSで勝利し、今回の帝王賞ではGIホース2頭を破り、自身3連勝でGI初制覇を果たしました。秋にはJBCクラシック、JCダート、東京大賞典とビッグレースが相次ぎますが、さらにGIタイトルを獲得して帝王賞での勝利がフロックではない事を証明するのとともに、「ゴルトブリッツ時代」を築き上げられるよう頑張ってほしいと思います。