

2014年春の最強古馬決定戦・第149回天皇賞(春)(GⅠ・芝3200m 18頭立て)が4日、京都競馬場で行われました。産経大阪杯でエピファネイアなどを撃破した⑭キズナをはじめ、日経賞で復活勝利を果たした⑫ウインバリアシオン、阪神大賞典を快勝した⑧ゴールドシップ、さらには昨年の春の天皇賞馬⑦フェノーメノ、他にも4年前の覇者⑯ジャガーメイル、昨年3着の⑤レッドカドー、菊花賞2着③サトノノブレス、京都記念馬⑱デスペラード、ダイヤモンドステークスを勝った⑩フェイムゲーム、昨年の京都大賞典で番狂わせを起こした⑰ヒットザターゲットなどが参戦しました。
直前の単勝の上位人気は、キズナが単勝1.7倍と断然の一番人気を集め、2番人気にはゴールドシップ(4.3倍)、3番人気ウインバリアシオン(6.5倍)までが10倍以下。4番人気以降はフェノーメノ、デスペラード、サトノノブレス、⑪ラストインパクト、②アドマイヤフライト、レッドカドーと続きました。
注目のスタート前、ゴールドシップがゲート内で暴れだし、スタートで大きく出遅れてしまった。場内からも悲鳴の声が上がる。キズナはスタートして後方に下げた。先行争いで、サトノノブレスがやはりハナを奪い、④サイレントメロディが2番手、②アドマイヤフライトとヒットザターゲットが3,4番手で並ぶ。フェノーメノとウインバリアシオンは中団の位置につけ、キズナは17番手、ゴールドシップは最後方追走。1周目のスタンド前に差し掛かり、先頭のノブレスは最初の1000mを61秒台で通過。ラストインパクトが中団から2番手まで上昇。フライト6番手、レッドカドー8番手、フェノーメノ&デスペラードが9,10番手、バリアシオンは14番手、キズナとゴルシは後方でゴール板を通過した。
1コーナーを過ぎたところで縦長となり、先頭集団はサトノノブレス、2番手は①アスカクリチャンに変わり、ヒッタゲが3番手まで浮上。スタンド前で2番手に上がっていたラスインは4番手。少し離れた5番手にメロディ、6番手アドマイヤフライト、フェノーメノがインコース7番手、レッドカドー8番手。中団グループは、デスペラード、⑥ホッコーブレーヴ、ジャガーメイル、フェイムゲーム、⑮アドマイヤラクティと続く。その後ろにウインバリアシオンが14番手追走、内には⑨タニノエポレット。後方はキズナ、⑬オーシャンブルー、ゴールドシップが外回り3コーナーのところで早くも動き始めた。
残り800mを切り、ゴルシの動きを見てバリアシオンとキズナが仕掛け始める。先頭争いのほうは、ノブレスが依然として先頭、クリチャンは騎手の手が動き、ラストインパクトが3番手浮上。フェノーメノは中団馬郡、キズナとウインバリアシオン、ゴールドシップは外に持ち出す。4コーナーから最後の直線に入りノブレスとラスインがまだ粘るが、残り200mでフェノーメノとウインバリアシオンが迫る。外からキズナが上がってきたが、あまり伸びてこない。残り100mを切り、フェノーメノが先頭に立ち、真ん中からホッコーブレーヴがキズナをかわしたが、フェノーメノが先頭でゴールイン!2着争いはバリアシオンとブレーヴが並び、キズナは4着で入線しました。
天皇賞・春 全着順&払戻金
1着⑦フェノーメノ 3分15秒1
2着⑫ウインバリアシオン クビ
3着⑥ホッコーブレーヴ ハナ
4着⑭キズナ 1/2馬身
5着⑨タニノエポレット 1馬身1/2
6着⑩フェイムゲーム 1/2馬身
7着⑧ゴールドシップ クビ
8着③サトノノブレス アタマ
9着⑪ラストインパクト 1/2馬身
10着④サイレントメロディ 2馬身1/2
11着②アドマイヤフライト クビ
12着⑬オーシャンブルー クビ
13着⑮アドマイヤラクティ クビ
14着⑤レッドカドー アタマ
15着⑰ヒットザターゲット 2馬身1/2
16着⑱ジャガーメイル 2馬身1/2
17着⑱デスペラード 1馬身3/4
18着①アスカクリチャン 9馬身
単勝 ⑦ 1150円
複勝 ⑦ 310円 ⑫ 220円 ⑥ 1470円
枠連 [4]-[6] 780円
馬連 ⑦-⑫ 2080円
馬単 ⑦-⑫ 5670円
ワイド ⑦-⑫ 740円 ⑥-⑦ 7050円 ⑥-⑫ 3230円
3連複 ⑥-⑦-⑫ 38790円
3連単 ⑦-⑫-⑥ 211180円
重賞ウィナーが集結した春の天皇賞は、単勝4番人気だったフェノーメノが優勝。道中は中団の位置に控え、最後の直線で馬場の真ん中から追い上げ、残り100mで抜け出し、ウインバリアシオンとホッコーブレーヴの追撃を抑えて先着しました。2着のウインバリアシオンは、岩田康誠騎手が騎乗停止→代役のシュタルケ騎手が直前に落馬負傷→本番は武幸四郎騎手に乗り替わりましたが、騎手変更の影響を感じませんでした。でも、GⅠ競走で2着に入るのは4回目です。3着には12番人気のホッコーブレーヴが、3連単で21万1180円の高配当がつきました。結果的には日経賞組の上位独占で決まりました。
左前脚繋靭帯炎を乗り越えたフェノーメノは、メジロマックイーン(91,92年)、テイエムオペラオー(2000年&2001年)に続き、史上3頭目の連覇達成。鞍上の蛯名正義騎手は同レース3勝目で、先々週の皐月賞に続いての春GⅠ2連勝です。フェノーメノの復活により、古馬戦線はますます混戦模様になるでしょうなあ。
1番人気だったキズナは、直線外から猛追するも、末脚にキレがなく、ゴール前でブレーヴにかわされ4着に終わりました。「あくまでも通過点」のつもりで臨んだけど、3200mの距離が長かったですね…。「ディープインパクト産駒は3000m級のレースでは未勝利」というジンクスがありますが、キズナもそれに嵌りました。あと、馬体重6キロ減の影響もあったかも。ちなみに、今回キズナが負けたことにより、春の天皇賞の1番人気馬は8連敗となりました。
2番人気ながらも7着に終わったゴールドシップは、ゲート内で暴れてスタート出遅れが響きました。ゴールした後にクレイグ・ウィリアムス騎手がゴルシに異変を感じて下馬。精密検査では骨に異常は見られず、右肩を痛めた模様。「京都では走らない」のもそうだけど、ケガに泣かされました。
来週・11日は東京競馬場で3歳マイル王決定戦・NHKマイルカップが行われます。重賞2勝で現在4連勝中のミッキーアイル、ニュージーランドトロフィーを制したショウナンアチーヴ、NZT2着ショウナンワダチ、皐月賞からの巻き返しを狙うロサギガンティア、桜花賞4着ホウライアキコ、朝日杯FS5着のアトムなどが登録しています。その前日の10日には、「ダービー最終便」のプリンシパルステークス&京都新聞杯もあります。今度の週末は3歳馬たちによる熱き戦いから目が離せません!




