日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

きさらぎ賞&東京新聞杯。安藤勝己騎手、36年間の騎手生活お疲れ様でした。

2013年02月04日 | 競馬

節分の2月3日は、京都競馬場で今春のクラシック競走へのステップレース・きさらぎ賞、東京競馬場では伝統の古馬マイル重賞・東京新聞杯が行われました。



京都メイン・第53回きさらぎ賞(GⅢ・芝1800m)は、9頭立ての予定でしたが、⑧インパラトールが左肩跛行のため出走取消により、8頭立てに変更されました。ラジオNIKKEI杯2歳ステークスで2着と健闘した①バッドボーイ、デビュー2戦目で重賞に挑む⑥リグヴェーダ、エリカ賞2着の⑨ラストインパクト、京都1800mの未勝利戦で4馬身差の圧勝を見せた②マズルファイヤー、シンザン記念3着③タマモベストプレイなどが参戦しました。
揃ったスタートで始まったこのレース、まずマズルファイヤーが先手を取り、2番手に外からタマモベストプレイ、内にバッドボーイが控え、その後ろの4番手に⑤アルムダプタが追走。5番手に④クラウンレガーロ、6番手に⑦アドマイヤドバイ、インコースに7番手のリグヴェーダ、最後方にラストインパクトが追走する展開。外回り3コーナーに入るところで、バッドボーイが2番手に並びかけ、アルムダプタとクラウンレガーロが4,5番手。リグヴェーダとラストインパクトの2頭はまだ後方待機。
先頭で逃げるマズルファイヤーは4コーナーから最後の直線に入り、ラストインパクトとリグヴェーダが内から追い上げにかかるが、2頭ともなかなか伸びて来ない。大外からベストプレイが追い込み、ドバイも内から伸ばして来た。ラスト100mを切ってタマモベストプレイがファイヤーに並び、ゴール手前でベストプレイが先頭でゴールイン!マズルファイヤーも懸命に食い下がりましたが、最後差されてクビ差の2着…。

8頭の少頭数で行われたきさらぎ賞は、道中好意位で追走し、外から差し切ったタマモベストプレイが制し、クラシック戦線に名乗りを挙げました。スタートから先頭で逃げ続けたマズルファイヤーが2着。一方、2番人気のラストインパクトが6着、1番人気・リグヴェーダは最下位の8着と上位人気2頭は揃って惨敗に終わりました…。
ベストプレイは2度目の重賞挑戦で初制覇、前走シンザン記念3着の雪辱を果たしました。今回の勝利で4戦3勝、3勝は全て京都コースで挙げています。ていうか京都でしか走ってないけどね。1400m戦で2勝しているけど、マイル戦で敗戦、更に距離を延長してこのレースに臨んて見事勝利。距離不安を克服し、今後に向けて自信が持てたに違いない。ここ数年、きさらぎ賞馬はクラシックで活躍できていません。ベストプレイはその現状を打破できるか?


東京メイン・第63回東京新聞杯(GⅢ・芝1600m)は、ヴィクトリアマイル&安田記念を目指す16頭が出走。⑩レッドスパーダ(2010年)、⑥スマイルジャック(2011年)、⑯ガルボ(2012年)といった過去3年の東京新聞杯優勝馬が揃って参戦し、一昨年の安田記念以降未勝利の⑬リアルインパクト、関屋記念を勝ったジェンティルドンナの姉⑨ドナウブルー、⑪マウントシャスタ、⑤クラレント、①ダイワマッジョーレ、⑧トライアンフマーチも参戦しました。
スタートで④レインスティックが出遅れ。先行争いでレッドスパーダが鼻を奪い、2番手にトライアンフマーチ、3番手⑫スマートシルエット。4番手集団にはクラレント、リアルインパクト、ドナウブルー、ガルボの4頭が一団。中団の8番手グループには②リーチザクラウン、⑮ヤマニンウイスカー、スマイルジャックの3頭が横並び。後方11番手グループに③ブライトライン、マウントシャスタ12番手あたり、⑭インプレスウィナー、ダイワマッジョーレは14番手、⑦キングストリート15番手、レインスティックが最後方と言う展開。
3コーナーに入り、スパーダの先頭は変わらず、スマシルが2番手に上がり、リアルが単独4番手に。ドナウとクラレントとガルボは5番手集団の中で控えている。16頭一団の状態で4コーナーから直線コースに差し掛かり、残り400mのところでスマートシルエットがレッドスパーダを抜いて先頭に立ち、ガルボ、リアルインパクト、クラレントが前を追う。ドナウブルーは馬群からうまく抜け出せない。残り100mでクラレントが先頭に躍り出て、外からダイワマッジョーレが襲いかかるも、クラレントがそのまま先頭でゴール!マッジョーレ猛追も半馬身差届かず。

古馬マイル戦線を占う東京新聞杯は、単勝2番人気のクラレントが差し切り勝ちで1着。ラスト100mで先頭に躍り出ると、ゴール前で抜け出し、ダイワマッジョーレの急襲を振り切っててFINISH。勝ったクラレントは昨年の富士ステークス以来となる重賞3勝目です。この馬は府中マイルが得意なのか、NHKマイルカップで3着、重賞も2勝しています。6月の安田記念では恐らく有力候補の一頭となりそうです。
連覇を狙った前年の勝ち馬・ガルボは8着に終わり、マウントシャスタは9着、1番人気だったドナウブルーは10着、出走メンバー唯一のGI馬であるリアルインパクトは11着に沈み、ディープインパクト産駒は総崩れでした。





さて、この日は1月30日に現役引退を表明した安藤勝己騎手の引退セレモニーが、京都競馬場にて行われました。安藤騎手は「JRAに来てから10年経ち、本当に早かった」と振り返り、思い出のレースに「初めてGIを勝った高松宮記念」、思い出の馬にキングカメハメハとダイワスカーレットの2頭を挙げました。最後に「ファンの方々には、本当に長い間声援を送っていただき、嬉しく思います。今まで本当にありがとうございました」とファンに向けて別れの挨拶を述べました。セレモニーの最後には武豊騎手、福永祐一騎手などの騎手仲間に胴上げされ、6回宙に舞って36年間の騎手人生にピリオドを打ちました。

安藤騎手の経歴を振り返ると、1976年に笠松競馬場で騎手デビュー。当時はまだ16歳の少年でした。地方・笠松時代はデビュー3年目で116勝をマークして笠松リーディングになり、後に中央入りしてアイドルホースとなったオグリキャップ、ライデンリーダー、朝日杯3歳ステークスで2着に入ったレジェンドハンターといった笠松を代表する名馬たちの主戦騎手を務めました。1980年に「地方競馬騎手招待競走」でJRA初勝利を挙げると、1995年には「報知杯4歳牝馬特別(現在のフィリーズレビュー)」でライデンリーダーとのコンビで重賞初勝利。笠松時代は26年間で通算3299勝を挙げました。
2003年3月に中央へ移籍し、ビリーヴとのコンビで挑んだ高松宮記念でGI初制覇。この年は全国リーディング3位の112勝。翌年2004年、キングカメハメハでマイルカップと日本ダービーの「変則2冠」を制しました。その後もGIを勝ち続け、ダイワスカーレットとのコンビでGIを4勝(桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯、有馬記念)、ブエナビスタでGI3勝挙げました。2012年11月から腰痛悪化と体重増加を理由に長期休養に入り、今年1月に来年度の騎手免許の更新をせず、31日付で返上しました。

安藤勝己騎手が現役36年間で地方3299勝、JRA通算1111勝、合計4410勝の成績を残したのは本当に凄いことだと思います。JRA在籍10年間で年間100勝以上が6度、GI22勝は歴代3位の記録です。私が「アンカツ」の名前を初めて知ったのは、当時笠松で10連勝と無敗を誇ったライデンリーダーが参戦した95年の「報知杯4歳牝馬特別」で、その時の圧勝劇を見た時はかなりの衝撃を受けました。中央GI制覇も夢ではないと思っていたけど、桜花賞とオークスで勝てませんでした。ライデンも桜花賞で負けて以降あまり勝てなくなったと思います。
アンカツさんが中央入りした後、地方競馬から中央へ挑戦する騎手が続出し、「兵庫競馬の2枚看板」岩田康誠騎手と小牧太騎手、「南関東競馬のエース」内田博幸騎手、兄の光彰さん(引退)などもJRAへ移籍しました。現在大井所属の戸崎圭太騎手は新規騎手免許試験の一次試験に合格し、2次試験の面接も終わり、7日にも合否が決まります。「地方出身騎手のパイオニア」であり、日本が誇る名ジョッキーだった安藤勝己さん。36年間お疲れ様でした。そしてたくさんの感動をありがとうございました。




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