上半期のダート総決算・第37回帝王賞(GⅠ・2000m 11頭立て)が25日、東京・大井競馬場で行われました。JRA勢6頭、地方勢5頭が出走した今年は、現在GⅠ連勝中の⑦コパノリッキー、今年重賞2勝の②ニホンピロアワーズ、GⅠでは上位に入りながらも2勝目が遠い⑩ワンダーアキュート、兵庫のエース①オオエライジン(兵庫)、2009年東京ダービー馬⑧サイレントスタメン(川崎)、大井記念2着③キスミープリンス(浦和)などが参戦しました。
単勝の上位人気は、コパノリッキーが1.9倍で1番人気。2番人気②ニホンピロアワーズ(3.0倍)、ワンダーアキュートが3番人気(4.4倍)。4番人気以降は⑨ムスカテール、④ソリタリーキング、⑥シビルウォーと中央勢が独占しました。
スタートは11頭綺麗に揃い、ワンダーアキュートが好スタートを見せたが、ニホンピロアワーズが先手を取り、コパノリッキーが2番手、アキュート3番手と人気上位3頭が先頭集団を形成。その後ろの4番手にソリタリーキング、オオエライジンが5番手、シビルウォーとムスカテールは後方でゴール板を通過した。
1,2コーナーから向正面に入り、アワーズが先頭、リッキーが2番手につけ、アキュートが少し離れて3番手追走。4番手にソリタリー、ライジン5番手、6番手グランシュヴァリエ(高知)、ムスカテールが7番手のキスミープリンスをかわし、シビルウォーと⑤ゴールドバシリスク(船橋)が9,10番手で並走し、サイレントスタメンが最後方という展開。
外回り3コーナーに入るところで、今度はコパノリッキーが先頭。ワンダーアキュートが差を詰め、ソリタリーキングも先頭集団に加わった。さらにムスカテールも5番手まで浮上してきた。4コーナー手前でコパノリッキー・ニホンピロアワーズ・ワンダーアキュートの3頭が並び、最後の直線内で粘るリッキーと外に持ち出したアキュートの2頭が競り合う。残り200mでワンダーアキュートが先頭に立ち、コパノリッキーを引き離してゴールイン!ワンダーアキュートが惜敗続きにピリオドを打ち、2度目のGⅠ制覇を果たしました!
帝王賞 全着順&払戻金
1着 ⑩ワンダーアキュート 2:03.5 (不良)
2着 ⑦コパノリッキー 2馬身
3着 ④ソリタリーキング 2馬身
4着 ②ニホンピロアワーズ 1馬身3/4
5着 ⑥シビルウォー 3馬身1/2
6着 ⑨ムスカテール 1馬身3/4
7着 ⑤ゴールドバシリスク 6馬身
8着 ⑧サイレントスタメン 3馬身
9着 ⑪グランシュヴァリエ 1馬身1/2
10着③キスミープリンス 大差
①オオエライジン 競走中止
単勝 ⑩ 440円
複勝 ⑩ 130円 ⑦ 120円 ④ 220円
枠複 [6]-[8] 340円
枠単 [8]ー[6] 1,070円
馬複 ⑦-⑩ 340円
馬単 ⑩-⑦ 1,130円
ワイド ⑦-⑩ 180円 ④-⑩ 500円 ④-⑦ 470円
3連複 ④-⑦-⑩ 1,620円
3連単 ⑩-⑦-④ 7,470円
上半期の砂の王者を決める一戦は、単勝3番人気だったワンダーアキュートが制しました。道中は3番手で前を行くニホンピロアワーズとコパノリッキーの2頭を見る形で追走し、3,4コーナーで先頭の2頭と並び、直線で抜け出し、最後はリッキーに2馬身差をつけての快勝でした。GⅠ3連勝を狙ったコパノリッキーは、折り合いの悪さが響いて2着。2000mの距離の長さもあったと思いますが…。2番人気のニホンピロアワーズは4着に終わり、6着のムスカテールまで中央勢が入り、地方勢はゴールドバシリスクの7着が最高でした。なお、最後の直線でオオエライジンが馬体故障を発生して競走中止。左前球節部完全脱臼で予後不良となってしまいました。
勝ったワンダーアキュートは、2012年のJBCクラシック以来となるGⅠ2勝目で、重賞も通算6勝目。鞍上の武豊騎手は帝王賞4勝目を挙げ、GⅠ競走通算101勝目となりました。昨年11月のマイルCSで100勝目を挙げてから、次の1勝まで時間掛かりましたねえ。アキュートとユタカ騎手は、昨年のこのレースで初めてコンビを組み、2戦目の日本テレビ盃で勝利を挙げましたが、GⅠでは2着3回、3着2回となかなかビッグタイトルに届きませんでした。結成からちょうど1年を迎えたこの日、GⅠで勝つことができました。この後は秋のGⅠシリーズに向けて休養。老いてなおますます盛んな8歳馬は、これからもダート界の頂点を狙い続けます。