オリックスとの3連戦を勝ち越した福岡ソフトバンクホークスは、金曜日からヤフードームで埼玉西武ライオンズとの3連戦がスタート。西武はクライマックスシリーズ進出を占う6連戦を戦っていて現在2連勝中。金曜日の試合は両チームとも3連勝をかけた一戦です。3連戦第1ラウンドの先発は、ソフトバンクが1軍に再昇格したジャマーノ、対する西武は岸孝之が先発。ホークスは岸が大の苦手、この日も岸の前に負けるかと思いきや、劇的な結末が待っていました!
9月4日のスタメン
1(二)本多雄一
2(遊)川崎宗則
3(左)オーティズ
4(一)小久保裕紀
5(指)松中信彦
6(中)長谷川勇也
7(捕)田上秀則
8(右)明石健志
9(三)森本学
(投)ジャマーノ
多村が前日の四球の影響でスタメンから外れ、明石が8番ライトで先発出場となりました。リーグトップの39盗塁・本多、37盗塁で並ぶ川崎&西武・片岡の3人による盗塁バトルも見逃せない。
初回、ジャマーノは先頭の片岡を一塁ゴロ、栗山には投手ゴロと西武の1,2番コンビを内野ゴロに打ち取った後、中島にレフト前ヒットを許します。続く後藤武敏をライトフライに打ち取って3アウト。初回無失点と好スタートを切ります。ホークスはその裏、先頭の本多がレフト線への2塁打、川崎の犠打で1死3塁と先制のチャンスを迎えます。しかし、オーティズと小久保が岸のカーブの前に相次いで空振り三振。先制ならず。
ジャマーノは2回、ヒットと四球、犠打で1死2,3塁のピンチを背負い、銀仁朗のライト前タイムリーで先制点を失います。なおも1死1,3塁で大崎を空振り三振に仕留めて2死。追加点阻止したいところだったが、片岡にレフト線を破るタイムリー2塁打でまた1点を失う。ジャマーノはこの回2失点。
反撃したいホークスは2回裏、先頭の松中がセンターオーバーの2塁打、2死後に明石のライト前ヒットで2死1,3塁と反撃のチャンスを迎えるも、森本が空振り三振に倒れて2者残塁。2イニング連続でチャンスを作るも、岸から1点が取れない。3回まで無得点で迎えた4回、この回先頭の小久保が高めに浮いた3球目のカーブを捕らえると、打球は左中間スタンドに飛び込むソロ本塁打で1点を返します。
試合はこの後、ジャマーノと岸の投げ合いが続きます。ジャマーノは3回以降立ち直り、3回は打たせて取る投球で3者凡退、4回はヒットによる走者を出すも追加点を与えず。5回は先頭の片岡にヒットを許すが、田上が片岡の二盗を阻止。その後栗山の2塁打、中島の四球で2死2,3塁とピンチを背負う。しかし石井義人を見逃し三振に仕留めてピンチ脱出。6回は1死1塁の場面で銀仁朗を併殺打に仕留めて無失点に抑えました。
7回、ジャマーノが先頭打者に内野安打を許したところで降板。ホークスは2番手に佐藤誠がマウンドに上がるが、1死2塁で栗山に初球を狙われ、センター前に弾き返されて1点を追加されてしまった。8回には中継ぎに降格した藤岡がG.G.佐藤に右中間へのタイムリー2塁打を浴びて更に1点を追加された。この時点で4-1と3点差、今後の事を考えれば岸から1点を返せるか微妙だ…。
3回を追いかけるホークスは8回裏、先頭の川崎がレフト前ヒットで出塁、続くオーティズがセンター前に弾き返して無死1,3塁。一発が出れば同点の場面で小久保が登場、小久保は岸の2球目を狙い撃ち、またもレフトへ大きな当たりを見せてこの日2本目かと思ったら、打球はスタンドに届かずレフトフライ。3塁走者・川崎が生還して1点返して2点差としました。小久保の犠牲フライで岸は降板。この後長谷川四球で2死1,2塁、田上のホームランに期待がかかったが、結果は2塁フライ。反撃のチャンスも1点止まり。
9回は水田がしっかりと3者凡退に抑え、その裏のホークスは先頭の明石がヒットで出塁、1死後に本多が四球選んで1,2塁となり、川崎が西武3番手・大沼の5球目をライトへ痛烈に引っ張り、ライト線を破るタイムリー2塁打で1点差!なおも1死2,3塁とサヨナラのチャンスを迎えたホークスは、オーティズがレフトへの犠牲フライでついに同点!この瞬間、ジャマーノの敗戦と岸の白星が消滅。同点で2死2塁、続く小久保が西武4番手・藤田太陽(阪神から移籍)の初球・スライダーをレフト線へ!鋭い当たりはレフト前に落ち、2塁から川崎がホームイン!主将・小久保のタイムリーで、ホークスが逆転サヨナラ勝ち!チームもこれで3連勝!
パシフィック・リーグ公式戦 2009/09/04(金)
ソフトバンク-西 武 19回戦
(ソフトバンク9勝8敗2分、ヤフードーム、18:01、30253人)
L 020 000 110 4
H 000 100 013X 5
【投手】
(西)岸、星野、大沼、藤田-銀仁朗
(ソ)ジャマーノ、佐藤、藤岡、水田-田上
【責任投手】
(勝)水田34試合3勝
(敗)大沼44試合3勝6敗1S
【本塁打】
(ソ)小久保17号ソロ(4回、岸)
やったぁー!ホークスがサヨナラで西武に勝ったぞー!ジャマーノが2点を失った後、4回に小久保が西武の先発・岸から一発を放って1点を取り返したんだけど、ホークス中継ぎ陣が打たれ、8回のホークスの反撃も1点に終わった事で「負けたな」と思ってテレビ観戦をやめました。でも9回裏にホークス打線が西武リリーフ陣を打ち崩して「まさか」のサヨナラ勝ち!野球って何が起こるか本当にわからんなあ。ホークスのサヨナラ勝ちは7月10日の楽天戦以来今季8度目です。この一勝は本当に大きいし、土曜日に繋がるはず!逆に西武はCS進出が遠のく手痛い黒星と言えるでしょう。
約2週間ぶりの1軍での登板となった先発のジャマーノは、7回途中まで打者27人に対して105球、9安打・3奪三振・2四死球・3失点という内容に終わりました。2回に2点を失った後は立ち直り、3~6回まで無失点、5回には2死2,3塁のピンチを凌ぎました。もしサヨナラが無かったら黒星がついてました。
この試合の勝利投手が、9回に4番手で登板した水田投手。水田は大崎・片岡を連続三振に仕留めた後、栗山をレフトフライで3者凡退。その裏のサヨナラで白星が転がり、今季3勝目です。水田もファルケンボーグの穴埋め役をしっかり務めているみたいで、今後もホークス中継ぎ陣のリーダー格として勝利に貢献し続けてもらいたいですね。
打撃陣は西武と同じく12安打。ヒーローとなった小久保は、この試合4打数2安打3打点の大活躍。4回の第2打席で今季17本目のホームラン、8回は反撃の犠牲フライで岸から2打点挙げました。そして9回はレフト前のサヨナラタイムリー。最後にキャプテンとしての仕事を果たしてくれましたよ。この他、明石が4打数3安打の猛打賞でスタメン起用に応える活躍を見せたり、松中・本多・川崎が2安打のマルチヒットを記録。オーティズは4打数1安打1打点、2試合連続で犠牲フライを放っています。松中は3試合連続のマルチヒット、右ひざは大丈夫かい?
ホークスはこれで3連勝ですが、首位・日本ハムが楽天に快勝したためゲーム差は変わらず。日ハムのマジックも24となりました。土曜日は午後2時試合開始のデーゲーム、予告先発はソフトバンクがホールトン、西武は木村となっています。2ケタに王手をかけているホールトンは、西武戦ではまだ勝ち星がありません。何とか苦手を克服して10勝到達を決めてほしい。