昨年まで南関東競馬の3歳クラシック三冠だった「羽田盃」、「東京ダービー」、「ジャパンダートダービー(今年からジャパンダートクラシック)」が、今年から交流GⅠに昇格。「3歳ダートクラシック」の第1弾となる第69回羽田盃(GⅠ・1800m 8頭立て)が24日、大井競馬場で行われました。中央勢からはブルーバードカップを勝った①アンモシエラ、雲取賞を制した⑧ブルーサン、白毛馬④アマンテビアンコ、③ハビレの4頭が参戦。地方勢は⑥ティントレット(大井)、⑦マッシャーブルム(大井)、②ムットクルフェ(大井)、⑤フロインフォッサル(大井)の4頭が出走しました。
スタンド前でのスタートで、アンモシエラが上手く飛び出したのに対し、アマンテビアンコはわずかに遅れる。先行争いでティントレット、ブルーサン、アンモシエラの3頭が先頭集団を形成し、アマンテビアンコは4番手から、ハビレ5番手、その後にムットクルフェ、マッシャーブルム、フロインフォッサルと続く。
1コーナーを過ぎたところで、ハビレが躓いて騎手が落馬しそうになるも持ちこたえる。向正面に差し掛かり、アンモシエラが先頭、2番手にティントレット、3番手ブルーサン、少し離れた4番手にアマンテビアンコ、5番手ムットクルフェ、ハビレが6番手。7番手にマッシャーブルム、フロインフォッサルが大きく離れて最後方を走る。
外回り3コーナーを回り、アンモシとティントの2頭が並び、3番手集団にはブルーサン・ムット・アマンテの3頭が固まる。ハビレは6番手。
4コーナーから最後の直線に入り、アンモシエラが単独先頭に立ち、アマンテビアンコが2番手に上がる。ブルーサンは最後方に下がり、ハビレは大外5番手。残り200mでアンモシとアマンテの一騎打ちとなり、後ろではハビレが3番手に上がるが、大外からフロインフォッサルが襲い掛かる。そして残り100mでアマンテビアンコがアンモシエラをかわして先頭、アンモシも頑張るが、アマンテビアンコが先頭でゴールイン!白毛馬のアマンテビアンコがダート三冠の1冠目を手にしました!
【羽田盃 全着順】
1着④アマンテビアンコ
2着①アンモシエラ
3着⑤フロインフォッサル
4着③ハビレ
5着②ムットクルフェ
6着⑦マッシャーブルム
7着⑥ティントレット
8着⑧ブルーサン
【払戻金】
単勝 ④ 210円
複勝 ④ 120円 ① 200円 ⑤ 670円
馬連 ①-④ 850円
馬単 ④-① 1,230円
ワイド ①-④ 290円 ④-⑤ 1,560円 ①-⑤ 5,600円
3連複 ①-④-⑤ 17,270円
3連単 ④-①-⑤ 45,190円
3歳ダート三冠の開幕戦・羽田盃は、紅一点のアンモシエラと白毛馬のアマンテビアンコの叩き合いの末、アマンテビアンコがゴール前で抜け出して優勝。単勝1番人気の意地を見せました。アンモシエラは序盤から先頭をひた走り、直線で一旦突き放す場面もありました。逃げ切ることができなかったけど、強い競馬をしたと思います。
3着争いは、しんがり人気のフロインフォッサルが、ゴール前でハビレをかわして3着に入りました。向正面ではポツンと最後方でしたが、ラストで大外から一気に伸びてきました。地方勢というよりは地元・大井の意地を見せましたね。3番人気のハビレは4着、2番人気のブルーサンは最下位の8着でした。
優勝したアマンテビアンコは、2度目の重賞挑戦で初制覇。通算でも5戦3勝となりました。美浦・宮田敬介厩舎に所属し、父・ヘニーヒューズ、母・ユキチャン、母の父がクロフネという血統。ユキチャン産駒としては中央・地方通じて重賞初勝利。白毛馬のGⅠ勝利はブチコに次いで2頭目ですが、ダートGⅠでは初めてです。
前走の雲取賞ではスタートで躓き、逃げるブルーサンを捕まえきれず2着に敗戦。この日は4戦目まで手綱を取ったルメール騎手が落馬負傷につき、川田将雅騎手に乗り替わり。課題のスタートも上手く飛び出し、最後の直線では外から追い込んで逃げるアンモシエラを差し切りました。ここまで5戦走って全て3着以内。次の東京ダービーでは初めての2000mとなりますが、アマンテの脚力なら距離延長も問題ないと思います。
東京ダービーもアマンテビアンコとアンモシエラの2強対決になるだろうけど、ユニコーンステークス組から2強を脅かす馬が現れることを期待したいです。