夏休み真っただ中の13日は、札幌競馬場でダート重賞のエルムステークス、新潟競馬場はサマーマイルシリーズ第2戦・エルムステークスが行われました。世間じゃ夏の甲子園で熱くなってますが、夏競馬だって負けてません!
札幌メイン・第22回エルムステークス(GⅢ・ダート1700m 14頭立て)は、昨年の優勝馬⑥リッカルドをはじめ、マーキュリーカップ2着⑨ピオネロ、函館で連勝した④テイエムジンソク、4年連続出走の⑪クリノスターオー、昨年の落馬事故から1年ぶりに復帰した三浦皇成騎手が乗る③ドリームキラリ、②ロンドンタウン、①コスモカナディアン、さらに地方から⑤オヤコダカ(北海道)と⑦タマモホルン(浦和)が参戦しました。
スタートでドリームキラリが好ダッシュを決めると、そのまま先頭に位置付ける。テイエムジンソクとタマモホルンが2番手を争い、モンドクラッセ4番手、クリノスターオー5番手、ロンドンタウン内側6番手、リッカルドは中団、ピオネロは後方3番手あたりで1コーナーを回った。
2コーナーから向正面に入り、ドリームキラリ先頭、テイエムジンソク2番手、3番手にタマモホルン。その後ろの4番手グループには、内にロンドンタウン、真ん中リッカルド、外にモンドクラッセ。中団の位置には、7番手クリノスターオー、内側8番手①コスモカナディアン、9番手にオヤコダカ。10番手⑫リーゼントロック、11番手にピオネロ。後方は12番手⑧ラインハート、13番手⑬メイショウスミトモ、最後方に⑭ショウナンアポロン。
3コーナーを過ぎ、先頭のドリキラに外からジンソクが並びかける。3番手争いはモンクラ・リッカルド・ロンドンの3頭が並ぶ。カナディアン6番手、オヤコダカ7番手追走。
4コーナーから最後の直線コースに差し掛かり、ドリームキラリがまだ先頭で粘るが、テイエムジンソクが迫って来る。しかし、ゴール残り100mのところで、外の3番手からロンドンタウンがジンソクとドリキラに接近し、ゴール前で2頭を捕らえて1着ゴールイン!ロンドンタウンが外から差し切って重賞制覇!テイエムジンソクは4連勝ならず…。
秋のダート戦線に向けてアピールしたい馬たちが集結したエルムステークスは、単勝4番人気のロンドンタウンが優勝。単勝1.5倍の圧倒的1番人気だったテイエムジンソクは2着に敗れ、スタートから先頭を走ったドリームキラリが3着と粘りました。ジンソクは2走前の大沼ステークスで4馬身差、前走のマリーンステークスでは5馬身差といずれも圧勝したんですが、今回はドリームキラリの粘り強さに苦しめられました。
前回の優勝馬・リッカルドは6着、2番人気のピオネロは7着、3番人気のモンドクラッセは10着。地方勢はオヤコダカが7着、タマモホルンは最下位の14着でした。
勝ったロンドンタウンは、今年2月の交流重賞・佐賀記念以来の勝利で、中央での重賞レースは初制覇となりました。鞍上の岩田康誠騎手は同レースで最多の5勝目をマーク。前走の平安ステークスでは12着と大敗したロンドンでしたが、今回は終始テイエムジンソクとドリームキラリの2頭の真後ろに付け、最後の直線で内埒から外に進路を変えると、競り合う2頭をまとめてかわしました。勝ちタイム1分40秒9は、ダート1700mのJRAレコードであります。
そういや、この日の早朝に、ロンドン世界陸上で男子400mリレーで日本が銅メダルを獲得。午後のエルムステークスでロンドンタウンが勝利…。わかりやすい「サイン馬券」でんなぁ。
新潟メイン・第52回関屋記念(GⅢ・芝外回り1600m 16頭立て)は、中京記念で快勝した⑮ウインガニオン、昨年の1,2着馬である⑪ヤングマンパワー&⑩ダノンリバティ、2015年の新潟2歳チャンピオン⑭ロードクエスト、、メンバー唯一の3歳馬⑧オールザゴー、さらには元2歳GⅠ馬①ダノンプラチナ、元3歳マイル王⑨クラリティスカイ、多摩川ステークスを勝った⑥メートルダール、⑫ブラックムーン、⑬マイネルハニー、③マルターズアポジーなどが出走しました。
外回り3コーナーに向かってのスタートで、マルターズアポジーがポンと飛び出したのに対し、ダノンプラチナが出遅れ。ロードクエストも後手を踏んだ。マルターズアポジーが先手を取り、ウインガニオンが2番手、3番手集団はオールザゴー・ダノンリバティ・マイネルハニーの3頭が固まる。6番手の位置に⑤ロサギガンティア、7番手ヤングマンパワー、内側8番手に②レッドレイヴンが控える。中団の9番手にロードクエスト、10番手クラリティスカイ。その後ろでダノンプラチナ・メートルダール・ブラックムーンの3頭が11番手集団を形成。14番手に⑯ウキヨノカゼ、15番手⑦ショウナンバッハ、④トーセンデュークがしんがり追走。
外回り3,4コーナー中間を過ぎ、アポジーが軽快に飛ばし、ガニオンが2番手追走。マイハニが単独3番手に上がり、ダノリバ4番手、ヤングマン5番手、ロークエは8番手、中団より少し後ろのダノプラ・ダール・ブラムンも追い出しにかかる。
新潟の長い直線コースに入り、マルターズアポジーがゴール残り400mを切ってもまだ先頭キープ。2番手のウインガニオン、さらに最内のダノンプラチナ、真ん中ダノンリバティ、外からヤングマンパワーとロードクエストも追い込んできている。しかし、アポジーが後続の追撃を抑えて1着ゴールイン!マルターズアポジー、新潟マイルで逃げ切り勝ち!
好メンバーがそろった新潟の伝統のマイル重賞は、マルターズアポジーが鮮やかに逃げ切って優勝。重賞連勝を狙ったウインガニオンは2着、ダノンリバティが3着。前回覇者のヤングマンパワーは4着。2番人気のロードクエストは6着、1番人気のメートルダールは12着、3番人気・ブラックムーンはブービーの15着惨敗。中京記念の時は最内を突いて3着だったけど、今回は全く見せ場なし…。結局は前方の位置にいた馬がそのまま残り、後方待機組の追い込みは不発に終わりました。
優勝したマルターズアポジーは、今年2月の小倉大賞典以来の勝ち星を挙げ、通算3度目の重賞制覇。3勝は全て武士沢友治騎手とのコンビです。前走の七夕賞では、大逃げを打ちながらも最後に失速して11着と惨敗。この日は前走の惨敗から7番人気と評価を下げましたが、ロケットスタートを決めて先頭でレースを進めると、そのまま押し切っての快勝。最後までスピードが落ちなかったから、距離を短縮して良かったと思います。今後は新潟記念に行くのか、それとも京成杯オータムハンデで「サマーマイルシリーズ」王者獲りを狙うのか…。
来週は札幌競馬場で夏競馬唯一のGⅡ競走・札幌記念、小倉ではスプリント重賞の北九州記念があります。
札幌記念の方は、エアスピネルがルメール騎手との新コンビで参戦すれば、大阪杯3着以来の実戦となるヤマカツエース、ドバイ帰りのサウンズオブアース、函館記念2着タマモベストプレイ、福島テレビオープンで復活を遂げたマウントロブソン、2年前の優勝馬・ディサイファなどが出走予定。
北九州記念の方は、現在3連勝中のダイアナヘイロー、函館スプリントステークス2着のキングハート、アルティマブラッド、アクティブミノル、ミッキーラブソング、オーヴィレールなどが登録しています。