いよいよ2007年秋のGI戦線が開幕！第１弾のスプリンターズステークスが中山競馬場で行われ、「ウオッカ世代」のアストンマーチャンが逃げ切りでGI制覇しました。２着にはサマースプリントシリーズの総合優勝馬・サンアディユが入り、牝馬１,２フィニッシュとなりました。
レース直前の単勝の人気では、１番人気はサンアディユで3.6倍、２番人気にはスズカフェニックスで5.2倍、アストンマーチャンは３番人気で5.7倍でした。
レースはスタートからローエングリンがポンと飛び出しますが、すぐにアストンマーチャンが先頭に躍り出ます。サンアディユはオレハマッテルゼとアイルラヴァゲイン等で２番手集団を形成。ヴィクトリアマイル王者・コイウタは７番手、スズカフェニックスは12or13番手から逆転を狙います。元ダート王・メイショウボーラーは最後方のままで優勝戦線から脱落。
逃げるアストンマーチャンは、２馬身差で最後の直線へ。２番手にはアイルラヴァゲインが浮上。残り300で差を引き離すマーチャン、ラヴァゲイン、サンアディユも必死に追いつこうとするが届かない。フェニックスも大外から一気に仕掛けるもダメ、残り100でキングストレイルが２位争いに加わろうとするも短かった。マーチャンはゴール前で詰められるもそのまま逃げ切って１着ゴール。２着争いはサンアディユがゴール手前でラヴァゲインを交わしました。
全着順と払戻金は次の通りです。
1 アストンマーチャン 1:09.4
2 サンアディユ 3/4馬身
3 アイルラヴァゲイン 首差
4 キングストレイル 頭差
5 タマモホットプレイ １馬身
6 ローエングリン
7 プリサイスマシーン
8 クーヴェルチュール
9 スズカフェニックス
10 ペールギュント
11 コイウタ
12 アンバージャック
13 アグネスラズベリ
14 オレハマッテルゼ
15 メイショウボーラー
16 エムオーウイナー
単勝
7 560円
複勝
7 230円
6 170円
1 300円
枠連
3-4 1,130円
馬連
6-7 1,180円
馬単
7-6 2,490円
ワイド
6-7 530円
1-7 1,130円
1-6 800円
3連複
1-6-7 3,800円
3連単
7-6-1 15,960円
これで「ウオッカ世代」の牝馬からは５頭目のGI馬が誕生しました。３歳牝馬のスプリンターズステークス制覇はニシノフラワー以来の快挙です。鞍上の中舘英二騎手は13年ぶりのGI制覇、通算３勝目を飾りました。
アストンマーチャンは、春の牝馬クラシック戦線ではウオッカ・ダイワスカーレットとの３強で注目されていましたが、桜花賞での惨敗で戦線離脱を余儀なくされました。（桜花賞ではダイワスカーレットが優勝しました）以降ピンクカメオ、ローブデコルテの同世代がGI制覇、ベッラレイアの台頭、ウオッカが日本ダービー優勝したことで、アストンマーチャンはいつしか影が薄くなっていました。そして夏に短距離路線に変更。初戦の北九州記念では６着に敗れましたが、今回は先行逃げ切りでGIタイトルを獲得しました。
最初見たときは、名前からしてアストンマーチン（車のブランド）のように速いけど、「マーチャン」は変だと思いました。しかし、今日のスプリンターズステークスはまさに「アストンマーチン」のような走りでした。次はマイルチャンピオンシップに挑戦するでしょう。今度は1600ｍ、関東のエース・ダイワメジャーが参戦してくるでしょう。難しい要素はあるかもしれませんが、今回のような走りを見せれば、秋の短距離２冠も夢ではなさそうです。
次のGIは、３歳牝馬３冠の最終戦・秋華賞（京都2000ｍ）。凱旋門賞を断念したウオッカ、桜花賞馬のダイワスカーレット、オークス馬・ローブデコルテ、悲願のGI制覇に燃えるベッラレイアが参戦予定！「真の３歳最強牝馬決定戦」といえる豪華な顔ぶれ、誰が勝ってもおかしくないレースとなりそうです。ダイワスカーレットとウオッカの直接対決も見逃せませんね。ここまで１勝１敗の両者、ウオッカのリベンジか、それともスカーレットの返り討ちか、それともニューヒロインの誕生か？全ては10月14日に決まります！
