シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

ロイヤルアフェア~愛と欲望の王宮

2013-05-16 | シネマ ら行

以前から楽しみにしていた作品です。

ちょうどフランスでマリーアントワネットがいたほぼ同じ時代のデンマークの王宮でのお話。イギリス王室からデンマーク王室に嫁いできたカロリーネアリシアヴィカンダーは自分の夫となったデンマーク王クリスチャン7世ミケルボーフォルスゴーの奇行に悩まされる。偉大な王に愛されデンマークとイギリスの友好の証として人生を捧げるつもりであった少女は失望の日々を送っていた。

外遊中に病気が悪化した国王の侍医として選ばれたドイツ人医師ストルーエンセマッツミケルセンは、国王の絶大な信頼を得、外遊先から共にデンマーク王宮に帰ってくる。

初めは警戒するカロリーネ王妃だったが、ストルーエンセの自由思想に触れ彼女もまた彼に信頼を寄せるようになる。その信頼が徐々にお互いに恋愛感情に変わって行き、ついに2人は一線を越えてしまう。

王妃と情事を重ねる一方で、国王の事実上の執政としても活躍するようになるストルーエンセ。国王をバカにしている枢密院で新しい法案を通すよう国王にアドバイスし、デンマークは貴族の圧政から徐々に自由な国へと変貌を遂げていく。

しかし、その動きを保守派の貴族たちが許すはずもなく、王妃との情事をバラすことによってストルーエンセを失脚させようとする動きが活発になっていく。

王妃が国王の侍医と不倫なんて一大スキャンダルもいいとこですが、国王の頭がちょっとおかしくて愛してもらえなかった若い王妃が他の男性に走ってしまうのは仕方ないことだったのかもしれないと思える。でも、この国王もどこか子供のように無邪気なところもあって憎めない存在でもあり、ストルーエンセも王妃と不倫しながらも国王の唯一の友人と言ってもいい存在で、ある意味完璧なお互いを助けあう形での三角関係ができあがっていたと言えるのではないだろうか。もちろん不倫関係が国王にバレるまでは、ですけど。

史実ではストルーエンセはここに描かれているよりずっと横暴な野心家だったようなんですが、この作品ではすべての出来事がロマンチックなオブラートに包まれているような感じがします。ドラマ作品としてはワタクシはこのバージョンが好きですね。実際のもっとドロドロバージョンも見てみたいとは思いますが。この作品中でも最終的に国王の権限を奪って自分が権力を握る姿や王妃が自分の子を妊娠したと分かり、国王に1年以上も離れている王妃のベッドへ行くように画策したりするなどちょこちょことドロドロした部分も垣間見えています。おそらくいくらオブラートに包んだとはいっても、この辺りは隠すことはできなかったんでしょう。

物語は冒頭の王妃が回顧していくシーンからとてもなめらかに一連の出来事を語り、137分あるのですがまったく飽きることなく見ることができました。マッツミケルセンはもう、またこの人か~と思うほどデンマーク映画と言えば彼が出演していますが、やはりうまいですねー。
そして、王妃を演じたアリシアヴィカンダーの美しいこと。美しいというか可愛らしいというか、どちらの要素も備えている美人さんですね。髪をアップにしてストルーエンセの目線で斜め後ろから映ることが多かったのですが、耳の後ろのほくろがまたセクシーでした。あ、細かくてすみません(苦笑)未見ですが現在公開中の「アンナカレーニナ」にも出演しているようなのでこれからが楽しみです。

オマケ1マッツミケルセンはいつもマッツミケルセンかミッツマケルセンか分からなくなるのですが、あの女装家とは違うほうと覚えるようにしています。

オマケ2最近「キリング」「ブリッジ」と北欧ドラマを見るようになったので、ちょこちょこと知っている顔の役者さんが登場していてそういう意味でも楽しめました。



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