公開のときに興味があったのですが、見ないまま7年も経ってしまいました。今回レンタルでやっと見ました。
出会い系のチャットで会話をする14歳のヘイリーエレンペイジと32歳のフォトグラファー・ジェフパトリックウィルソン。危うい雰囲気の2人が実際に会うことに。最初はカフェで会うのだが、ジェフが自宅にヘイリーを誘うとヘイリーはのこのこついて行ってしまう。こわ~。と普通なら思うところなんだけど、ヘイリーは普通の女の子じゃなかった。。。
自宅に招き自分が撮った写真などを見せながら、調子に乗ってスクリュードライバーを一緒に飲んだら次の瞬間目が覚めるとイスに縛り付けられていた。ジェフのほうが。ここからヘイリーの独り舞台。物語のほとんどがこの密室で2人きりで進行する。これはソリッドシチュエーションスリラーというジャンルに入れていいのかなぁ。でも監禁されているのが悪者(という前提)なのでどうなんでしょ。
多分どのレビューでも言われることなんだろうけど、このエレンペイジがスゴイんだわ。でも役の上では14歳だけど、実際には17歳だったらしいからちょっとその辺は印象変わるけど、彼女は童顔なので普通に14歳くらいにも見えた。アメリカの女優さんってなんか定期的にこれくらいの歳でスゴイ子ってのが出るような気がする。その後のキャリアがうまくいくかは別として、ビックリするような子が時たま現れますね。
ジェフが若い子ばかりを狙うサイコで、いま行方不明になっている女の子の事件にもジェフが関係しているに違いないとヘイリーは言います。そして、家じゅう証拠を探し回るんですが、これといったものは出ない。観客もヘイリーが正しいのかジェフが正しいのか分からないまま拷問劇を見せられるのでちょっと複雑な気持ち。しかもその拷問がなんと「パパの医学書で勉強したから大丈夫よ」というジェフの去勢!!!手術。しかも、麻酔はなし。ジェフに酒を飲ませて股間を氷で冷やして感覚を麻痺させただけで民家のキッチンでそれやっちゃうーーーー???な怖い展開。
ジェフをペドフィリアのサイコという前提で見た場合、ワタクシはちょっとオモローと思ってしまったんだけど、ジェフの懇願ぶりがもう真剣です。そりゃそうか。去勢+無麻酔+ど素人だもん。そりゃ大量の汗もかく。パトリックウィルソン、一生涯分の汗かいたんじゃね?ってほどの汗です。
展開としてちょっとよく分からないのが、最後の最後にあの屋根の上でジェフを自殺に追い込むことまで計算し尽していたほどのヘイリーだけど、途中でことがうまく運ばないときに、爆発しそうになって頭を思い切り掻きむしる姿とかを見ると、どこまで計算高くやっているのかよく分からなかった。最後まで展開を読んで用意周到にしていたなら、もっと終始冷静でいて欲しかった。
で?結局、真相は?ヘイリーは何者?なんて野暮なことは聞かないで、ってとこかな。ワタクシはそれでもOKでしたが、それが分からんと納得できんわいって人にはいまいちな作品なのかも。
サンダンス映画祭で絶賛されたそうだけど、確かにサンダンスが好きそうな作品だと思います。低予算でここまでの作品が撮れるというのは素晴らしいこと。エレンペイジの才能あってこそだとは思いますが、それを受けるパトリックウィルソンもかなりこの作品の成功に貢献していると思います。