オリオン村(跡地)

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毒をもって毒を制す

2013-05-25 01:44:19 | 映画

ここのところは平日のレイトショーは翌日が辛いので、なるべく金曜日に観ることにしています。
あとはTOHOシネマズの会員割引きがある火曜日に19時ぐらいから始まる作品であれば財布にも体にも優しいかなと、そろそろ体力的な曲がり角なのかもしれません。
そんな今日に観たのは「L.A.ギャングストーリー」で、シンプルな勧善懲悪ストーリーでした。

L.A.ギャングストーリー

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ギャングに牛耳られているL.A.は報復を怖れて誰も証言をしないために、また政財界や警察も賄賂で懐柔をされていることで犯罪が野放し状態になっており、そのため超法規的なチームが結成をされてギャングの収入源であるアジトを叩き潰していきます。
逮捕をするのではなく収入源を断つことが目的ですから、火炎瓶を投げ込んだりとやりたい放題です。
チームの一人が「自分たちとギャングの何が違うのか」との問いかけはなかなかに意味深でしたし、毒をもって毒を制すところに独りよがりなところが無いわけではありません。
そんな矛盾も一つのテーマではないかと思いつつも、ただひたすら暴れまくるといった感じです。

ギャングのボスであるミッキー・コーエンは実在の人物で、しかし作品ほどに大物だったわけではないようです。
ありがちな脱税によって逮捕をされて一線から退きましたが、最後は畳の上で死んだみたいですから大往生でしょう。
R15+らしい残虐さを発揮しつつも部下の育成がなっていないのか機関銃を撃ちまくってもほとんど当たらず、ただただ追い詰められていきます。
短時間にいろいろなストーリーを詰め込みすぎたということもあるのでしょうが、もう少し頭脳戦やジリジリとした心理戦があってもよかったのではないかと思います。
そのコーエンが誰かに似ているなと思って観ているときに感じたのはアンタッチャブルのロバート・デ・ニーロで、そしてエンドロールでショーン・ペンであることに気がついて、そう考えるとチーム構成などはどこかそのアンタッチャブルを意識しつつも日本人にはなかなかに分かりづらい人種問題まで踏み込んでいたのかもしれません。
とにもかくにも秀逸なひねりもなくシンプルな展開でとんとん拍子に悪が滅んでいきますので、肩の力を抜いて楽しめる作品です。


2013年5月24日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)

 

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