雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

星々のつぶやき夜はおほどかに岬ひらいて天使とならむ

2008-09-09 21:09:37 | Weblog


 流れてゆく時間に、夜に。


 
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なめらかに一角獣を引き寄せていつより女人は月光となる

2008-09-09 18:25:30 | Weblog


 窓を開けたら、半月がきれいだった。


 かぐや姫を思い出した。


 永遠のおとめ。
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夏の城流れゆくこと浮舟の烏揚羽は山に消えにし

2008-09-09 16:54:06 | Weblog

 カラスアゲハを見て。




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秋草のもろ手に揺れて遠野やがて風に逢ひゆく空へ溶けぬる

2008-09-09 11:40:19 | Weblog


 秋風に。



























 
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菊の露かりそめ触れて目覚めくる慈童のごとく指を添へなむ

2008-09-09 08:34:42 | Weblog
 重陽に。


 紫式部日記に、この日、藤原道長の正室倫子から、菊の着せ綿……菊を前夜から真綿で覆ってひと晩置き、九日の朝、夜露に濡れて菊の香りを移したもの……がおくられてきた。

 「いとよう老いのごひたまへ」

 ……よくよく老いをおふき取りなさい、と伝言があった。

 当時、菊の着せ綿で顔を拭くと、老いを除くという信仰があった。

 菊の香り、現代では弔事を連想させて、あまり好きではないのだけれど、死者に菊を手向けるのは、もしかしたら、死から再生(若返り)への希求がこめられているのかもしれない。


 それと……


 お能の「菊慈童」、好きな曲のひとつ。

 別名は「枕慈童」

 秦の始皇帝、かな? 寵愛この上なかった美少年が、主君の機嫌を損じて山中に捨てられたが、そこに咲いていた菊の露を飲んだため、不老不死となり、永遠に少年のまま深山に隠れ住むことになった。美少年は、皇帝よりたまわった枕をたいせつに持っていて、皇帝との契りを忘れず……という。

 能面の「慈童」はうつくしい。

 

 二十年ほど前なくなられた花郁悠紀子さんという漫画家が「菊慈童」という端正な作品を残している


 そのなかで、心に残っている台詞。

 「捨てられた慈童も悲しかったろうが、捨てた皇帝もつらかったろう」と。


 
 秋は早足でやってくる。
 
 まばゆい夏を過ぎて、いろいろなことが見えるようになってくるかもしれない季節。



 ……。
 

 うたいなおし。

 古典調で詠いとおすよりも、すこし自分の感じをまじえたほうがいいかもしれない。

 説明しきるよりも。


 あいまいさのほうがいいかも。


 


コメント (2)
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