市の星月夜日記

織江市の短歌、エッセイ

夜となればまひるの疲れおもおもと厚きはなびらのごと散りくる

2008-09-23 21:34:33 | Weblog


 泰山木、朴(ほう)の木……どちらも夏に咲く。


 訪問介護は、まるいちにち詰めっきり、というわけではないのだけれど、出たり入ったり、そのあいまに自分の家事をかたづけ、それから、あれとこれを済ませて……などなど、けっこうあわただしく、一日がまたたく間に終わる。

 でも、今、このおしごとがあるから、いろんな刺激もあり、意欲もわき、考えたり困ったり、張り切ったり、心の弾力をうしなわないでいられる、と思う。

 高齢者の方は、ワーカーそれぞれの性格をたちどころに見抜いてしまうそうだ。

 わたしなど、どんなふうに見られているのかな、と心配になる。

 今のところ、わたしのケアするどなたも、よほどのことがないかぎり、にこにこと応対してくださるけれど……。

 
 
 あくまでも利用者さんの好みにあわせて、というのが鉄則。

 言葉に出されないさきさまの……を推しはかりながら。とはいえ限られた時間内でできるかぎり手際よく、動きまわるのが精一杯、今のところ。
 
 真夏には、一軒のケアを済ませると、Tシャツの背中までぬけるほど汗びっしょりだった。

 その都度とっかえひっかえ着替えて、次のケアに走った。

 今はそんなことはない。



 家に帰って、すこし自分のことをして、ごはんをたべて、夫の夜食を作り終えると、このくらいの時間になる。

 
 ほっとひといきつくと、疲れがそらから降ってくる、ような気がする。


 ふっくらしたはなびらみたいな疲労だよ……と思いなすと、気持ちがいい。



 
 

 
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穂すすきの夕陽ながるる空にあらば髪は帆となれ束ねずなびかむ

2008-09-23 17:02:38 | Weblog


 薄と夕陽に。

 大気がさらりとかわいて、いろんな物音の気配、静かに静かに秋となる。

 湿度がかわると、街の雑音の響き方も違って聞こえるからふしぎ。


 すこしはなれたところには、水田があり、もう稲が重たげに実り、鳥よけの網がかぶさっていた。

 田の面(も)にあふれる夕陽があかい。秋のいろ。

 秋の空はほんとにきれいだ。








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食卓の器ならびぬやはらかに秋透く朝のひかりに満ちて

2008-09-23 08:32:27 | Weblog


 晴れた朝のひかりに。


 静かな輪郭の、透明な光線。


 なにげなく毎日使う食器も、その季節ごとに表情をかえる。









 
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