今日はひさしぶりのオフ。午前も午後もぜんぶ自分の時間。
午前中かかって、ちらし書きのお習字。今月からお清書して提出しようと思う。
お清書用の紙は手漉きで、なんともいえないデリケートな手ざわりと薄さ。
平安文学に頻出する薄様の文、という言葉がしぜんと思い出される。
手漉きの紙の、筆と墨へのなじみかたが、練習用紙とちがうのでとまどう。
なんとかまとめたけれど、優雅でしなやかな連綿を描くのは、ずいぶんむつかしいこと、と実感。
かたちに気をとられると線がゆるくなるし、えいっと気負いすぎると穂先が滑って字が硬くなってしまう。
筆をとりやめて、ぼんやりする。
お天気雨。
薄かるかや吾亦紅。
秋の七草。
静かな光を吸ってふくらんでゆく穂薄が見えるような気がした。