永井博士の本は放射線の危険性と安全性を科学的に冷静に捉え、その事実を正確に描写しています。だが、それを読む側は、私もその一人だったのですが、本に書かれている悲劇はすべて放射線によるものと受け止め、恐怖を募らせたのでした。 . . . 本文を読む
終戦直後、昭和23年から26年あたりにかけ、連続してベストセラーになった本がありました『ロザリオの鎖』『長崎の鐘』『この子を残して』などです。書いたのは永井隆。長崎医科大学(現・長崎大学医学部)で放射線研究を専門にする医学博士です。本の内容は、長崎原爆投下による被曝体験、家族への愛情、カトリック信仰などを柱に日常を綴ったものです。 . . . 本文を読む