植民地戦争+α

歴史テーマの中量級のボードゲームを制作し、ゲームマーケットに出展しています。
なので歴史とボドゲの話が多いです。

アサンテと、ウサギの黄金時代

2016年04月09日 09時27分32秒 | ゲームシステム
ウサギの黄金時代を作る際に、アサンテを基にしたと、ショーナンさんから
伺ったのでそれを踏まえた勝手に比較コメントです。

両方を遊んでみると、同じ部分もあるのですが、
まったく違ったゲームに仕上がっています。

特に大きな変更点は、カード枚数です。
アサンテが100枚ものカードを使うのに対して、ウサギの黄金時代はたった16枚!
これはよくやったなーって感じです。他の同人作品でも、市販のゲームを
コンパクトにしたものが多いので、ある種の流れなのかもしれません。

アサンテの問題として、カードの引きゲーになっているところがあります。
これを16枚にすることで、カード山が何度も切られて、
カードが再度巡ってくる可能性を見出したことで、
引き運を減少させたのが、ウサギの黄金時代での大きな変更点です。
ウサギの黄金時代を遊ぶ限り、その場その場で欲しいカードを引ける引けないは
あるのでしょうが、あまり引きゲーに感じることはありませんでした。
勿論、たった16枚に精錬された為、いろんなカードを引ける楽しみが無くなりますが、
ゲームシステムとしては研ぎ澄まされた感があり、
ウサギの黄金時代の優れた点だと感じています。

この変更によって、アクションポイントの使用も意味合いが変わっています。
アサンテでは、気に入らないカードを引きなおす為と、カードの使用に使います。
これがウサギの黄金時代では不要になった為、シンプルになり
カードを引くか、使うかにアクションポイントを使うことになりました。

よくあるカードゲームは、
山からカードを引き手札に加え、手札から1枚を使う方法ですが、
これをアクションポイント制にすることで、山からカードを引く行動と、
カードを使う行動を分けることで、1手番に複数のカードを同時に使うことが出来、
コンボが行えることになります。
ここは少ないカード種類でも戦略に厚みを増させるのに有効な手段で、
他の同人ゲームでも見かけます。

あとウサギの黄金時代では、カード1枚に複数のアクションが書かれており、
その中からいづれかのアクションを行うかを悩むことになります。
これはアサンテがいくつものカードを引き、それを手持ちに加えるか、
それとも別のカードを引きなおすかを悩むのに似ています。

そしてもっとも大きな変更点はテーマです。
アサンテでは商品の売買を行いますが、ウサギの黄金時代では、
内政による勝利点の獲得になっています。
需要もあるので、ショーナンさんの既存作品であるシラストピアが近いでしょうか。

ここはアサンテとはまったく違うものにしていますが、
他のシステムと違和感が無く構築されております。

その他、ウサギの黄金時代を見ると、アサンテの要素が残っているのを感じます。
アサンテでは聖地カードを使うことで、アクションポイントを使わずに
幾つかの行動が出来ますが、ウサギの黄金時代にもアクションポイントを
使わないカードもあります。

2つのゲームを見て、こんな感じに元のゲームをヒントにしながら、
新しいゲームを考案されたんだなーと、良いヒントになりました。
どちらも面白いゲームですので、是非機会があれば遊んでみてください。
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