植民地戦争+α

歴史テーマの中量級のボードゲームを制作し、ゲームマーケットに出展しています。
なので歴史とボドゲの話が多いです。

囚人のジレンマ

2014年01月10日 23時33分04秒 | ゲームシステム
ゲーム理論や経済学の概念の1つ「囚人のジレンマ」を紹介します。

ゲームで語って見ましょう。
プレイヤー2人で遊びます。互いにコインを10枚ずつ持ってスタートです。
プレイヤーの選択肢は、相手と「協力」するか「裏切り」するかの2択だけです。
これを同時に公開します。

両方が「協力」だった場合は、互いが銀行から1コインを得ます。
片方が「協力」で、片方が「裏切り」だったら、「裏切り」を出した方が
相手から1コインを奪い、さらに銀行から1コインを得ます。
両方が「裏切り」の場合は、何もありません。

このケースのポイントは、互いに「協力」を選んだ場合、2人が1コインを得るので、
2人の得られるコインの和は2コインで最大になります。
しかし、個人だけを見た場合、「裏切り」「協力」の方が片方に2コインが入るので
こちらが得になります。

このケースの場合、相手が「協力」出すことを想定すると、
自分が「協力」を出せば1コイン、「裏切り」なら2コインなので、
「裏切り」を出すのが得になります。
相手が「裏切り」を出すことを想定すると、「協力」を出すと1コインを奪われ、
「裏切り」なら何も無いので、この場合も「裏切り」を出すのが得になります。

よって、いかなる時も「裏切り」を出すしかないと言うことになります。


タイトルのとおり囚人ですから、相手と協力するよりも、
相手を出し抜くのがモットーの人たちの場合の仮定です。
ゲームのプレイヤー同士も、同じではないでしょうか?

この場合、もっと良い方法は、相手が前回「裏切り」を出したなら、
報復で「裏切り」を出して、相手が前回「協力」出してきたなら、
「協力」を出す方法だそうです。
互いが、合意して「協力」を出し合った状態で、相手が「裏切り」に
よってより利益を得たならそれに対しては「裏切り」で仕返し、
相手が「協力」出してくるまでは「協力」を出さない。。。
「協力」を出してきたなら、「協力」で返し続けることで、
2人は最大の利益をえることが出来るそうです。

これがこの概念の良い解決策だそうですが、この回答の問題は、
このゲームが無限に行われる場合に有効なことで、
予め回数が決まっている場合は、最後に近づくと「裏切り」が横行します。

また、これは経済学として、両者が最も得をする為の回答ですので、
ゲームとして相手に勝つと言う視点で考えると、この方法では引き分けにしかなりません。

ゲーム上の良い答えが無いのも、ゲーム製作でルールの根幹として、この概念が使えるかもしれませんね。
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