植民地戦争+α

歴史テーマの中量級のボードゲームを制作し、ゲームマーケットに出展しています。
なので歴史とボドゲの話が多いです。

オーストリアカード

2009年05月24日 20時01分03秒 | 国:ドイツ・オーストリア
 遂にゲームマーケットまで1週間と迫り、準備におおわらわです。現在、20部ぐらいつくっており、来週までには30部を越えて持っていきたいと思っております。

 さて、今回は感想を頂いた方にプレゼントする宗主国「オーストリア」カードについて、ゲーム的な観点から書きたいと思います。

 当初、10カ国の宗主国を作るにあたって、五大国までに数えられたオーストリアも当然候補に挙がっていたのですが、『オーストリア』と言う国名の国が存在したのが、ナポレオン戦争後から、アンシュルスによるナチス・ドイツ併合までの短い期間だけ(WW2以降は勿論オーストリアです)であったのと、特に現在における知名度が比較的低いのが要因となり落としました。

 しかし、冷静に考えてみると、後にこのゲームが想定する時代が、大航海時代の1500年からWW1前の1900年まで400年間と決まったのですが、そうなるとイタリアやドイツの方がこの期間においては50年ぐらいしか合致しなってしまいました。(オーストリアは100年ぐらい合致します)
 ここでオーストリア復活と思いきや、イタリアはサルデーニャから、ドイツはプロイセンから初め、「強国化」する案が生まれたことで、ルール的に面白みが増した上に、この400年間にほぼ合致(※)することになりました。

 こうしてイタリアやドイツ、そして日本の強国化ルールを作る要因になったもののオーストリア自身は含まれることなくゲームは作られました。

 完成すると、追加宗主国を作りたくなるのはゲームデザイナーの性です。さっそく使わなかった宗主国を得られると言う、異色な強国化ルール「婚姻」を作って、追加宗主国の第一弾となった訳です。
 「婚姻」は他の強国化と違って、カードを必要としないことから、強国化のタイミングを自由に選べるのが特徴ですが、選んだカードがキリストの国で無いと無効です。
 初めのうちに「婚姻」して結果をはっきりさせて、それによってその後の戦略に反映させるか、逆転を掛けて一番最後に使うかなど戦略的選択肢が取れます。

 あと、面白みとしては、もしドイツやイタリアを得た場合は、これらをさらに強国化できます。ポイント的にはロシアを引いた方がいいのですが、イタリア全土やドイツ全土を支配するオーストリアの様は、まさに『神聖ローマ帝国』のようです。
 是非、中々実現は難しいでしょうがチャレンジしてみてください!!

※:イタリアは、サヴォイア公→サルデーニャ王国→イタリア王国、ドイツは、プロイセン公国→プロイセン王国→ドイツ帝国で、この400年間存在する国になります。
 ちなみにオーストリアは、神聖ローマ帝国(オーストリア大公)→オーストリア帝国→オーストリア=ハンガリー帝国の流れです。1800年までの神聖ローマ帝国だった時代の表現が難しかったということです。


オリジナルカードゲーム 植民地戦争

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