団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

コロナの箱舟

2021年05月12日 | Weblog

 夢をみた。毎日あっちを向いても、こっちを向いても、コロナ、コロナの大騒ぎ。そこにワクチン予約の大混乱。寝ても脳は、コロナに翻弄されているようだ。

 もう孫たちに1年半以上会っていない。夢に孫たちが登場した。子供は、1年でも目を疑うほど成長するものだ。夢の中で孫たちは全員私より身長が大きかった。会った場所は横浜の大桟橋。孫たちはそれぞれが所属する学校単位で政府が借り上げた客船に乗り込もうとしていた。

 コロナウイルスは、変異を続け日本中、いや世界中に蔓延していた。政府はまだ感染していない日本中の児童、生徒、学生を船に乗せ海上に出して、隔離すると決めた。せめて感染していない若者を生き延びさせようとの判断だった。変異ウイルスが出るたびに、新しいワクチンを打たなければならなかった。それにも限界が見え始めていた。そこで政府は、『コロナの箱舟』と呼ぶ行動に出た。私は船が桟橋から離れてゆくのを見送った。

 目が覚めた。首の周りに汗が滲んでいた。夢だった。夢で良かった。おそらくこんな夢をみたのは、前日に国会のテレビ中継を観たからであろう。菅首相と立憲民主党の蓮舫議員とのちぐはぐ答弁には呆れた。少し前アメリカのバイデン大統領が「腕にショット(ワクチン注射)ポケットにキャッシュ(現金)」と何ともわかりやすい表現で国民に語りかけていた。私は日本の国会中継を観ていて、全身から力が抜けるように感じた。悪い夢を見ているようだった。

 寝ても覚めても、どちらにいるのか境が見当たらない。私の命はどんなに長くても後10年くらいであろう。健康寿命の調査では、73歳の男性の健康寿命は、8.84年だという。寝込むことなく何とか健康に暮らせる時間が約9年。その貴重な時間のうちの1年2ヶ月が失われた。若い孫たちの時間と比べたら、私の1年は彼らの数十年になるであろう。追い込まれるような毎日。

 4月1日に受けたカテーテル治療の術後健診を今日受ける。ステントで心臓の周りの血流が改善された。悪いことばかりではない。ワクチンの接種も近い。希望を持とう。人間の底力を信じよう。コロナの箱舟が悪い夢であって欲しい。

 

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