団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

今年の漢字『税』

2023年12月13日 | Weblog

  今年の漢字が『税』に決まった。

 アメリカ大リーグ元エンジェルスの大谷翔平選手がロスアンジェルスドジャースと10年7億ドルで契約が成立したという。日本人選手が、プロスポーツ史上最高額の契約となった。7億ドル(日本円1015億円)は、私にとって天文学的な金額である。彼が支払う税金が凄い。アメリカ連邦政府への税金が37%、カリフォルニア州の州税が13.3%、米国の公共医療保険制度のメディケアに2.35%、そして、州の傷害保険に1.1%」という内訳になっており、約53.75%が税金になる模様だ。年俸で7000万ドルとすると、1年で3763万ドルの税金を支払うことになる。日本円に換算すると年間約55億円だ。この数字を見て、日本の創価学会の年間お布施金の額が1000億円超えだったことを思い出した。1年間で1000億円。10年の大谷選手の1015億円には53.75%の税金がかかるが、宗教法人には税金がかからない。1年の総額と10年間の総額がほぼ同額。かたや53.75%の課税で、もう一方は無税。大谷選手の契約金に驚くより、驚く相手が違うのではないか。

 国民の三大義務は、納税・勤労・教育と言われている。日本の芸能界きっての稼ぎ頭であるのは、北野武さんである。その北野さんがテレビで「1カ月6万円だもん。めまいがして倒れた」と言った。おそらく北野さんは、自分が支払ってきた税金の額に対して年金がたったこれだけかと言いたかったのではと推測する。

  長くアメリカの商社の駐在員として勤めた知人は、アメリカからも年金が入るので助かると言っている。日本在住のイタリア人の友人も本国からの年金支給が始まって、最近の円安で年金が増えたと喜んでいる。私も自営業だったので、北野さんと同じで国民年金だけの支給である。国民に納税・勤労・教育の三大義務があるなら、政府にだって国民に三大義務に対して当初立法までして決めた事項履行の義務があるのでは。それなのに支給年齢を遅らせたり、支給額を減額したり、年金の中から税を徴収したりでは納得がいかない。やることが姑息で行き当たりばったり過ぎる。

  ふるさと納税は、納税者が、日本の税金の中で唯一使途を指定できる点で評価している。国民は、納税しても自分の税が、何に使われているのか知ることができない。国会議員の政治資金パーティにみる国会議員の偽善などを知ると、情けなくなる。特に谷川弥一議員(82歳)のような厚顔無恥で旧パラが国会議員でいられる不思議。

  大谷翔平選手が、どれほど税金をとられても、野球少年のままで野球に打ち込む姿は、美しい。彼がどれほど稼ごうが、妬む気にはならない。ただ怪我することなく、これからの選手生活を全うして欲しい。


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