団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

お尻に優しい 日本のインフラ

2017年11月15日 | Weblog

①    水洗トイレ

②    水道

③    温水器

①     妻が「最近ウォシュレットおかしくない?」と言った。私は異常を感知していなかった。妻が出勤した後、トイレでチェック。リモコンの乾電池を新しいものに取り換えた。不器用な私はリモコンを壁から外すのさえ時間がかかった。電池を取り替える。さあ、これで大丈夫。トイレを使った。洗浄装置が働かない。これは一大事。私が更にウォシュレットの機能を悪化させてしまった。結局ギブアップ。リフォームでお世話になった会社へ連絡。担当者が来てチェック。原因は便座シートだった。外すと今まで通りに作動した。ウォシュレットの洗浄機能は、凄い。この装置なしのトイレに入りたくない。海外旅行を躊躇するのもトイレ問題が大きな理由である。

 先日友人宅に招かれた。私たち夫婦の他にもう一組の夫婦と友人の娘さんの計7人で楽しく過ごした。友人ももう一組の夫婦の旦那も大学教授を定年退職していた。二人は理系である。話しがトイレの話になった。皆、一様に現在のトイレ事情を絶賛した。私も含めて男3人には、若かりし頃トイレの汲み取りの経験がある。あの経験がある者にとって、現代のトイレは夢のトイレである。

 私は海外勤務の妻に同行して外国で暮らした。妻の赴任地は、下水処理場もゴミ処理場もない国が多かった。断水、停電は毎日。雨が降れば、地下浸透式の水洗トイレは、浸透容量オーバーで溢れだした。もう2度とあのような生活はできない。

②     日本に帰国して水道水をそのまま飲めることに感動した。以前は当たり前だと思っていたことが、海外生活で苦労したことで感謝に思えるようになった。そして2011年の東日本大震災。電気は停電や節電で止まることがあったが、水道は止まらなかった。不便だった外国での生活で、電気、ガスが無くても水さえあれば何とか生きることができると経験できた。豊富で清潔な水のおかげで、ウォシュレットも使える。

③     ウォシュレットには洗浄水を温める機能さえある。何という贅沢!そして家中の蛇口からは、温水と冷水が出る。子どもの頃、家の蛇口は、どこのもただ冷水しかでなかった。10代後半でカナダの高校へ移り、寮の蛇口からお湯が出るのに仰天した。今では日本も当時のカナダ並みになった。今住む家には大きなタンク式温水器があり、風呂、台所、洗面所どこにもたっぷりな湯を供給してくれる。夜間電力を利用するので電気代も助かる。

 日本のインフラは、大きく進化した。私の孫たちは、生まれた時からウォシュレットがある生活をして、スマートフォンをおもちゃ代わりに触っている。人間の環境の進化は止まらない。好きな大相撲が始まり、テレビ中継を楽しんでいた。横綱の日馬富士が酔って暴力事件を起こし休場した。相撲界で横綱は、殿上人である。人間は、どれほど環境が改革進化しても、動物であることに変わりはない。トイレに座ると人間が動物だと謙虚に悟る。トイレですることは、太古の時代から変わらない。どんなに環境が改善されても人間はトイレですることから解放されない。私は汲み取りをしたことによって自分が生き物であると思い知らされた。横綱だから内閣総理大臣だから東京都知事だから年収何十億円だと驕ることなかれ。トイレは、自覚と反省と感謝の場としたい。


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