巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

ウィーンは今、暑いらしい

2012-07-01 21:37:00 | 日記・エッセイ・コラム
↓2月のシェーンブルン宮殿の庭。寒々しい。

Schoenbrunn_feb2012

わたしは基本的には5月~6月のヨーロッパが好きだ。なぜなら、日照時間が長いほうが好きだから。そして寒さに弱いから。

さて、仕事の関係で、周囲にはあまり告知しなかったのだが、2月にウィーンに行った。夏のヨーロッパ好きのわたしに、冬の中欧ってどうよ。暗くて曇りか雪で、陰鬱そう。

おまけに出発の前週まで、ヨーロッパは大寒波。ウィーンの予想最低気温もマイナス30度といった状況だったので、出発前は防寒対策が最大の問題だった。

スーツケースの中には使い捨てのカイロを大量に入れた。それに粉末の生姜湯と葛湯と旅行用携帯ポットも。

マフラー、手袋、インナーから靴下までは極力ヒートテック製品を重ね着し、アウターはユニクロの寒冷地用の秘密兵器といった感じの、ひざ下丈のエアテックダウンロングコート+E。足元はアサヒトップドライのボア付きゴアテックスブーツTDY38-80。もちろんブーツの中には、持続時間が10時間の中敷きタイプの使い捨てカイロ、ホカロン 暖足シートだ。

写真好きとしては、写真を撮りたい。しかし寒い。そこで、普通のデジカメとともに耐低温の(=すなわちマイナス10度での動作保証がされている)デジカメEXILIM-G EX-G1も携帯した。このカメラは、耐衝撃・防水・防塵・耐低温であるところと、デザインは良いのだが肝心の画質がいまいちというシロモノ。どちらかというと、使いたくない。

結局、わたしがウィーンに着く直前に寒波は抜けた。朝はマイナス12度ぐらい。そして滞在の最後の方では昼間の温度は2~3度になり、雪の代わりに雨が降ったこともあった。

完全装備のわたしには屋外は充分暖かく、というより暑く感じるぐらいだった。おまけに、元々ウィーンは寒さ対策がきちんとしている都市であるため、屋内はどこも暑いぐらいだった。そしてデジカメだが、マイナス10度ぐらいであれば、十分に気を付ければ屋外でも普通のデジカメでもきちんと機能した。

自分で見つけたホテルも、また次もここに泊まりたいと思うぐらい、なかなか良かった。次は6月に行こうと思った。また、あのホテルを予約して。

諸事情により、6月には行けなかった。いろいろと物事が動いているので、今年の夏の旅行は無理だろう。

未練がましく現在のウィーンの天気予報を見てみると、最近のウィーンの昼間の予想最高気温が連日35度ぐらいになっているではないか。そして、わたしが気に入ったあのホテルには、冷房設備がない。そう、かつて猛暑の少なかったウィーンに冷房設備は必ずしも必要な設備ではなかったのだ。が、近年では地球温暖化のせいか、35度超が続く年もあると聞く。

まぁ、行けなくてよかったかも…


追記:1年中観光客が絶えないウィーンだが、やはり2月はシーズンオフで、並んだり待ったりしなければならないところは、基本的にはなかったので、美術館やオペラ等の目的で行く人にはお勧めだとおもう。個人的には、ブルク劇場ツアー(英語かドイツ語)の他、プルンクザール(国立図書館の美しい大広間)、郵便貯金局(オットー・ヴァーグナー設計)等を、人がほぼいない状態でじっくりと見られたのが良かった。(ただし、カフェザッハーだけはいつ行っても満員。)また、スリや置き引きも相対的に少ないので、蚤の市で写真を撮りながら歩いていても大丈夫だった。自衛のために、バッグのファスナーには、4ケタのダイヤル錠をつけていたけれどね。

それから、市庁舎前は巨大なスケートリンク上と化し、夜10時までやっているので、これもスケート好きにはお勧め。保険のからみで大変になりそうなので、怪我をしないように。

↓ウィーン市庁舎前の巨大なスケートリンクWiener Eistraum

Wiener_eistraum_feb2012

わたしがこの写真を撮ったときにスケートリンクに流れていた曲は、なぜかジョン・デンヴァーが歌う「カントリー・ロード(故郷へ帰りたい)」。