巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

物置において大量殺戮の由

2006-04-26 01:26:51 | 日記・エッセイ・コラム
古い家の解体とともに、家の裏庭にあった4畳ぐらいの広さの物置(やっぱりイナバ)を壊した。

壊すために物置を片付けていて、ふくしま家では伝統的に壊れたり使われなくなったりしたものを捨てずに全部物置の中に放りこんで、これを「片付け」と称していたことが、よくわかった。

新家屋に移るにあたり、家の中からも大量の粗大ゴミが出たが、それに加えて物置からもあまりにも大量の粗大ゴミが出てきた。

こういう場合、民間の業者に出すと、結構お金がかかる。しかも中には悪徳業者もいる。というわけで、セッセとインターネットで自治体の粗大ゴミの回収を申請した。ネット経由での申請は1回の申し込みに付き粗大ゴミ10点までとなっているため、同日の回収のために何回も申請することになった。

しまいには「粗大ゴミがダブって申し込みされているようですが…」との確認の電話が来てしまったほどが、決してダブって申請したわけではない。扇風機4台、石油ファンヒーター4台、ラジカセ4台、布団乾燥機2台、カーペット3枚、ステレオ2セット…なんていうのが家の中の収納部分や物置からバラバラに出てきて、そのたびに細かく申請していたのだ。

扇風機のごときは、昭和40年代初期に買ったヤツまで出てきて、これが昔のものだから異様に重いのなんのって。もちろん動かない。こんなものを後生大事に物置にしまっておくヤツのツラが見たい。(鏡をのぞけば、そのツラが見えるのだが。)

そんな物置の中の粗大ゴミでもっとも大変だったのが、使用しなくなったマックのQuadra 840AVとソニーのレーザーディスクだ。両方とも購入時のダンボール箱と発砲スチロールを使って手厚く再梱包し、物置の片隅に置いてあった。

この2つの箱を開けたときの衝撃といったら、まるでホラー映画。

なんと、ゴキ○○(嗚呼、そのフルネームを書くのもおぞましい)の巣になっていたのだ。どうやらダンボールと発砲スチロールと本体の作り出す狭い環境が、彼らにとってはこの上もなく快適なものだったらしい。

全国、いや全世界のマックファンにはQuadra AVを粗大ゴミ扱いにしてしまって誠に申し訳ないのだが、実はこちらのほうはまだマシだった。出てきたのは大量のフンと数十匹の死骸だったから。(ちなみにゴキ○○のフンには誘引フェロモンが含まれており、これがご同類を呼び寄せるとのことだ。)

でもね、レーザーディスクのほうには、フンと数十匹の死骸に加え、5mmから1.5cm大のまだ生きていてジューシーなヤツが、春眠暁を覚えずとばかり眠たげにノタノタ動いているわけ。しかもこちらも数十匹単位で。うわぁぁぁぁぁん!!!

一寸の虫にも魂

いや、それはわかっているよ。でもどうしても、どうしても、生理的に受け付けられないものも、世の中にはあるんだ。

もう半分パニックになって、半泣きになりつつも士気を鼓舞すべく「ラクカラーチャ! ラクカラーチャ!」とうたいながら、急遽ゴキジェットプロを大量噴霧。それでもなお動いて地面に逃げ出したローチ (roach = cockroachのこと)どもを靴で踏みつけてせん滅。彼ら/彼女らの視点では、毒ガスと破壊兵器使用のジェノサイドかもしれないが、ゴメン、さすがに君たちとの共存共栄はできかねるのだよ。

その夜は、恨んだ彼らが夢枕に立たないか…もとい…夢枕に這わないかと、ビクビクものだった。

で、新しく物置を作るか作らないかの話になったが…

大型物置設置を禁ずる! 大きな物置を作ったら、またきっと不要なものを物置に押し込んで、そしてビートル(beetle =black beetleのこと)どもが繁殖して…

いとおぞまし

(ちなみにQuadra AVは粗大ゴミにはならない。PCはリサイクルしなければいけないから。というわけで、しかるべき場所に引き取られるまでは新しい家の中にある。殺虫剤を大量に噴霧された後に厚いポリ袋で厳重に密封された姿で。)