癒しのガーデン

通勤途中、気づかずに通りすぎてしまっていた。この「ぷち・ガーデン」の前を。

会社の帰り道、今の職場のスタッフと23:00の勤務を終えて帰る途中、普段は利用していない地下鉄の出入り口を利用した。彼女は、「この先に癒されるものが・・・」と言って、私より足を速め、道の脇から、ぷちっと葉をちぎった。ローズマリーだっ。鼻先に持っていく。少し先の花壇には、ローズマリーが元気に茂っていて、その足元にはワイルドストロベリーの白い花と青い実をつけている。私も同じように、ローズマリーの葉を拝借して指先で軽く揉んで、二人で「癒されるぅ～」としばし、立ち止まる。

他にも、鮮やかなチェリーセージ、ラベンダー、レモンバーム、斑入りのパイナップルミントが寄せ植えされている。懐かしい・・・どれも全て以前はベランダにあったものばかりだ。今は、レモンバームだけがかろうじて残っているぐらい。夜はライトアップされていて、ハーブも少しまどろんでいる感じ。

他のスタッフも、この前で同じように和むのだそうだ。今の職場は、短い間だけど、「電話交換チーム」のサポートに来ている。これまで電話を使ったサービスを手がける企業に勤務してきたが、「電話交換手」の仕事を、自ら体験して初めて理解することが多すぎる。早朝・深夜のシフト勤務、評価されにくい業務、決して恵まれていない設備環境・・・。どうすれば、やりがいを持って仕事をしてもらえるのか、昨年から消費者対応研究会で学び続けているまさに「ES（従業員満足）」を高めるという課題を現実の中で確認する。

それにしても、私はこんなに癒されるスペースに見向きもせず、どこを向いて歩いているのか。自分の感度の弱さが恥ずかしくもなり、彼女たちの感性に、また癒されもする。このチームのためにできることをとにかくしなければ・・・。