
(6月17日、カザフスタン・アスタナで開かれた第2回中国-中央アジア5カ国首脳会談(C5+1)に中国の習近平国家主席が出席した。【7月1日 中央日報】)
【中国共産党機関紙、論調に変化…習近平国家主席の権力不安定化説】
国際的に大きな影響力を有する国家の指導者の健康問題とか政権内部の権力闘争的な動きは、国際情勢の今後に大きく影響することから、国際的に注目されたり、あるいは、国際社会に対し隠されたり・・・・そうしたことはいろいろ取り沙汰されることは多いのですが、そのほとんどは“ガセ”で終わることにも。
中国の絶対権力者・習近平国家主席もそうした権力者の一人・・・というか、その最たる存在。
5月21日から6月3日までの約2週間、公の場に姿を見せなかったことでは、いろいろと憶測が飛び交いました。
****習近平の「絶対権力」に深刻なヒビ?軍とメディアに相次ぐ異変で“権力不安定化説”が浮上****
一部の海外メディアを中心に、習近平中国国家主席の「権力不安定化説」が取り沙汰されている。報道各社は、中国共産党の機関紙「人民日報」において、習主席の政策方針と正面から対立する内容が掲載されている点に注目している。「人民日報」は、共産党中央宣伝部が内容と論調を決定する党の公式宣伝媒体である。
反中傾向で知られる米メディア「エポックタイムズ」は今月13日(現地時間)、「党機関紙一面から消えた習近平」と題した記事で、「人民日報が10日付の一面で習主席に言及せず、『国家がより開放的になるほど、発展できる』との内容が掲載されるという異例の編集を行った」と報じた。さらに同紙は、「この内容は、習主席が一貫して主張してきた閉鎖的統制強化や自立路線とは大きく対立するものだ」と評している。(中略)
これに先立ち、日本の産経新聞の英字紙「ジャパン・フォワード」も、「人民日報は今月2日から4日まで、習主席をはじめとする最高指導部の顔を一切紙面に出さず、代わりに炭素削減や地域開発といった日常的なテーマに集中していた」と報じた。また中国人民解放軍の機関紙「解放軍報」も先月30日、「公権力は国民のために奉仕すべき」と題する記事を掲載し、習主席による権力の私物化を間接的に批判したと伝えた。
ジャパン・フォワードはさらに、習主席が先月21日から今月3日までの約2週間、公の場に姿を見せなかった点に言及し、「このような長期間の不在は前例がない」としている。
過去には、習氏が2012年の総書記就任前に権力掌握の一環として姿を消したり、2023年に脳手術のために一時的に公務を控えたりしたことがあるが、今回はそれらとは異なる様相だと分析した。また、習主席の妻であるポン・リーユアン氏が最近の海外訪問に同行せず、随行員の人数も削減されていたという。
同紙は「今回の不在は中国国内の権力移行の歴史的パターンを反映している」と評価した。ジャパン・フォワードは、中国共産党の指導者が権力を喪失した際、すぐにその事実を公表せず、発表を意図的に遅らせる慣例があると伝えた。
続けて、フー・ヤオパン元総書記の辞任が1987年1月の実施から約9か月遅れた同年10月に公表された事例を挙げ、「こうした前例は、たとえ習主席の権力が実質的に弱まっていたとしても、形式上は依然として指導者の地位にとどまり得ることを示唆している」と分析している。
今月初旬には英字紙「日経アジア」も、習主席の権力の安定性に疑問が投げかけられていると報じた。日経アジアは、新華社など中国の国営メディアが4月25日に開催された共産党中央政治局の定例会議については当日に報道したものの、5月の会議に関しては一切報道がなかったことを伝えた。中国共産党中央政治局は最高幹部24名で構成されており、党内規則に従って毎月定期会議を開催している。
日経アジアは「党総書記を兼務する習主席には、これまで強大な権限が集中してきた」とし、「その習氏が主導する共産党が不安定な状況にあるとは考えにくく、定例会議を欠席する理由がないはずだ」と指摘した。
ジャパンフォワードも「政治局は通常毎月会議を開くが、5月末には会議が開催されなかった」と報じ、「習主席の排除を目的とした会議があったという噂が流れている一方で、実際には会議そのものが開かれなかった」としている。
その他にも、習主席と30年来の親交があるとされるシュ・チリャン前中央軍事委員会副主席が今月2日に突然死去したほか、ジョン・イェンション香港駐在中央政府連絡弁公室主任が更迭されるなど、側近の周辺に変化が起きていることも、権力不安説に拍車をかけている。
5月には、中国軍の序列3位にあたるホー・ウェイドン中央軍事委員会副主席が約2か月間、公式行事に姿を見せていないと報じられたままで、現在も公の場に登場していない。ホー副主席は2022年の党大会で習主席が直接登用した人物で、軍内でも最側近の一人として知られている。【6月16日有馬侑之介氏 江南タイムズ】
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最高権力者はオチオチ休んでもいられない。
5月21日から6月3日までの約2週間、公の場に姿を見せなかった点についても政治的な闘争を想像する向きもありますが、単なる休暇に過ぎないとの声も
****中国では、習主席が先月21日から今月3日までの約2週間、公の場に姿を見せなかったようですが、何か政治的な変化とかあるのか?****
ChatGPT:
習近平国家主席が「5月21日から6月3日まで約2週間、公の場に姿を見せなかった」という件についてですが、結論から言うと、健康や非公開業務による一時的な“静養・静観”の可能性が高く、現時点で「クーデター」や「権力交代」の動きが進んでいる証拠は乏しいというのが大勢の分析です。
所見まとめ:(中略)
総合判断:要因としては
健康管理などによる短期休養
国内・経済・安全保障上の重要テーマ処理のための非公開活動
対米関係や輸出関税問題を巡る戦略的調整
権力基盤そのものが揺らいでいる証拠は現状、確認できません(少なくとも公式に否定もされています)。
一方で、軍幹部の粛清やメディア露出の変化など、「体制内での調整や再編」は動いており、今後の会合(例:第四回全面深化改革総会など)に向けて再調整が進んでいる可能性があります。
結論:習主席の“失踪”ではなく、短期の静音活動や内部調整だった可能性が最も高い
今のところ、権力中枢での“軋み”(きしみ)はあるものの、体制そのものの交代や大崩壊には至っていない
軍・幹部人事の動きと、今後の公式露出の回復に注目が必要 【ChatGPT】
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習近平国家主席の基盤はともかく、6月中旬、中央軍事委員会の副主席であった何衛東元上将らが「消えた」ように公の場に出なくなり、反腐敗キャンペーンを通じて習体制内部の粛清・権力再編が進行中だとの見方もあります。
更に習近平主席側近の苗華委員も。
****中国、軍最高指導機関の苗華委員解任-習主席に近いとされる人物****
中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は軍の最高指導機関、中央軍事委員会の苗華委員の解任を投票で決定した。軍関連で失脚する幹部が相次いでいる。
中央軍事委は現在6人で構成されている。中央軍事委主席を兼ねる習近平国家主席の下、副主席2人と苗氏ら委員3人がいたが、苗氏は中でも習主席に近いとされていた。
習指導部は2017年までさかのぼる装備品調達に関して汚職疑惑を調査。これまでに十数人の軍幹部を追放してきた。この調査により、李尚福前国防相と魏鳳和元国防相の党籍も剥奪された。ロケット軍関連の複数の当局者も失脚している。
苗氏は昨年、「重大な規律違反」の疑いで中央軍事委の職務を停止されていた。共産党内で使われるこの表現は通常、汚職調査の対象となっていることを指す。今年4月には説明もなく全人代の代表資格を剝奪されていた。【6月27日 Bloomberg】
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【党員1億人超え 共産党員や公務員を対象とする倹約令】
そうした中で共産党の党員数が結党以来初の1億人超え・・・とも。当然ながら、その中身が問題になります。
****中国共産党、党員数が結党以来初の1億人超え…若者中心に入党希望者が年々増加****
中国共産党は30日、2024年末時点の党員数が1億27万1000人(前年比1・1%増)となったと発表した。党員数が1億人を超えたのは、1921年の結党以来初めてだ。
党が国家を指導する中国では、党員の資格は就職や昇進で有利となるため、若者を中心に入党希望者が年々増加している。党中央組織部の統計によると、24年末時点の入党申請者数は2142万人で前年から44万人増えた。
こうした中、入党審査は厳格化しているとされる。24年の新規入党者数は前年比11・5%減の213万1000人。ある党関係者によると、社会的地位を求めるだけで党の方針に忠実でない党員を問題視する意見が出ており、24年以降、特に若者の新規入党が認められにくくなったという。
党は24年6月、法律・規則違反以外に「革命意志の欠如」などを理由に党員を除名できる規定を施行した。 習近平シージンピン 政権は最近、党員の会食接待や高額消費に対する管理を強化しており、「不適格党員」の排除も同時に進めるとみられる。別の党関係者は「数を増やすよりも、質を見極める方が重要だ」と語った。【6月30日 読売】
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党員の会食接待や高額消費に対する管理を強化はかなり厳しいもののようです。
****中国、一部で公務員の会食禁止 「倹約令」行き過ぎとの批判も****
中国で一部の公務員が3人を超えるグループでの会食を禁止されている。宴会で過度な飲酒による死者が出たと報じられ、中央政府が公務員の「倹約令」を徹底していることが背景だが、ソーシャルメディアでは行き過ぎだとの批判も出ている。
中国政府は5月に共産党員や公務員を対象とする倹約令を改正。豪華な宴会、無駄な巨大インフラ事業、公用車の過度な装備、執務室への観葉植物設置などを禁止した。
同国では湖南省、安徽省、河南省の宴会で過度な飲酒により幹部公務員3人が死亡したことが4月以降、広く報じられた。3省では、宴会の事実を隠蔽し、死亡した家族に私的に補償金を払おうとした公務員数十人が処分される事態となった。
ただ今週、一部の地方自治体で導入された新たな会食指針はさらに踏み込んだ内容となっている。
安徽省の共産党の機関は「職務終了後に同僚と会食することは規則違反か」と題する文書をソーシャルメディアに投稿。社交的な集まりについて幹部に注意を喚起し、上司や部下にごちそうしたり、「小さな派閥」をつくらないよう求めた。
この投稿では「普通の同僚と会食する場合、通常3人以下のグループなら問題ない」とした上で「高級店での会食は避ける、常に同じ人たちと会食はしない、会食を利用して『小さな派閥』をつくってはならない」としている。
この指針を受けて、ソーシャルメディアでは「個人の自由が過度に制限されている」と、公務員の不満が続出。「1人だと快楽主義、2人だと不適切な男女関係、3人だと派閥形成」といった皮肉なコメントも見られる。
山東省のある公務員は「同僚3人で昼食に火鍋を食べに行ったところ、全員が警告処分を受けた」と投稿。四川省の公務員は、職務終了後は必ずまっすぐ帰宅するよう同僚が命じられていたと指摘した。
安徽省の幹部は、職場で毎日、飲酒検査を実施するようになったとし、陝西省の職員は職場の植物を処分するよう命じられたと明かした。
武漢のある国有企業の職員は、上司や他の部署の人と一緒に昼食に行かないよう指示されたという。
もっとも、北京市、広東省、重慶市の公務員3人はロイターに対し、そうした過度な規制は導入されていないと指摘。上司との飲み会が苦痛だったため、こうした規則は歓迎だと話す公務員もいる。
シンガポール国立大学のアルフレッド・ウー准教授は「公務員の飲酒文化は確かに非常に深刻だが、まだ良い解決策が見つかっておらず、画一的な政策しか導入できていない」とし「政府は(景気対策で)消費喚起を目指しているが、習近平国家主席が目指すクリーンな政府の実現には代償が伴う」と語った。【6月17日 ロイター】
中国政府は5月に共産党員や公務員を対象とする倹約令を改正。豪華な宴会、無駄な巨大インフラ事業、公用車の過度な装備、執務室への観葉植物設置などを禁止した。
同国では湖南省、安徽省、河南省の宴会で過度な飲酒により幹部公務員3人が死亡したことが4月以降、広く報じられた。3省では、宴会の事実を隠蔽し、死亡した家族に私的に補償金を払おうとした公務員数十人が処分される事態となった。
ただ今週、一部の地方自治体で導入された新たな会食指針はさらに踏み込んだ内容となっている。
安徽省の共産党の機関は「職務終了後に同僚と会食することは規則違反か」と題する文書をソーシャルメディアに投稿。社交的な集まりについて幹部に注意を喚起し、上司や部下にごちそうしたり、「小さな派閥」をつくらないよう求めた。
この投稿では「普通の同僚と会食する場合、通常3人以下のグループなら問題ない」とした上で「高級店での会食は避ける、常に同じ人たちと会食はしない、会食を利用して『小さな派閥』をつくってはならない」としている。
この指針を受けて、ソーシャルメディアでは「個人の自由が過度に制限されている」と、公務員の不満が続出。「1人だと快楽主義、2人だと不適切な男女関係、3人だと派閥形成」といった皮肉なコメントも見られる。
山東省のある公務員は「同僚3人で昼食に火鍋を食べに行ったところ、全員が警告処分を受けた」と投稿。四川省の公務員は、職務終了後は必ずまっすぐ帰宅するよう同僚が命じられていたと指摘した。
安徽省の幹部は、職場で毎日、飲酒検査を実施するようになったとし、陝西省の職員は職場の植物を処分するよう命じられたと明かした。
武漢のある国有企業の職員は、上司や他の部署の人と一緒に昼食に行かないよう指示されたという。
もっとも、北京市、広東省、重慶市の公務員3人はロイターに対し、そうした過度な規制は導入されていないと指摘。上司との飲み会が苦痛だったため、こうした規則は歓迎だと話す公務員もいる。
シンガポール国立大学のアルフレッド・ウー准教授は「公務員の飲酒文化は確かに非常に深刻だが、まだ良い解決策が見つかっておらず、画一的な政策しか導入できていない」とし「政府は(景気対策で)消費喚起を目指しているが、習近平国家主席が目指すクリーンな政府の実現には代償が伴う」と語った。【6月17日 ロイター】
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【習近平国家主席に囁かれる「8月引退の可能性」】
話を習近平主席にもどすと、5月21日から6月3日までの約2週間の間の“不在”後も、“失脚説”“健康不安説”が絶えません。「8月引退の可能性」とも。
****「習近平、健康不安で8月引退の可能性」 米国で広がる失脚説****
米国官僚社会の間で、最近、中国の習近平国家主席の失脚説が出回っている。中国人民解放軍高位幹部の相次ぐ粛清などが根拠として提示されている。一部では習氏の健康不安説も出ている。
ドナルド・トランプ第1期政府時に最初の大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めたマイケル・フリン氏は6月27日(現地時間)、ソーシャルメディアを通じてこのような習氏失脚説を主張した。
フリン氏はこの日、X(旧ツイッター)に「中国に注目している人々は中国共産党の核心構成員、特に大衆と国家安保部署の信頼喪失を綿密に注視する必要がある」とし「中国で明らかに権力移動が起きている」と記した。あわせて「中国のリーダーシップ変化は途方もない果を招くことになる」と指摘した。(中略)
これに関連し、6月30日台湾自由時報は最近中国軍部の動きに注目した。習氏の側近であり中央軍事委員会副主席の何衛東氏、苗華氏が失脚した背景に軍部内暗闘の可能性が浮上した。習氏は2人を前面に出して軍部実権者である張又侠氏と側近を粛清しようとしたが、かえって失脚させられて軍事力掌握に失敗したということだ。
自由時報は「習近平は中央軍事委員会主席を維持しているが、名目上にすぎない」と指摘した。続いて「習近平が反対派と交渉し、本人が退く条件として側近である丁薛祥が総書記、胡錦濤前主席の支持を受ける陳吉寧が首相、張又侠が中央軍事委主席を務めて集団指導体制を復元することに合意した」と失脚説を解説した。
一部では習氏の影響を受ける丁薛祥の執権を防ぐために汪洋前政治協商会議(政協)主席、胡春華副主席などが代案として議論されているという。2人は胡錦濤前主席と温家宝前首相らが支持する人物だ。
中国事情に明るい米国の元バミューダ駐在大使グレゴリー・スレイトン氏も習氏の失脚説を扱った記事を28日にニューヨーク・ポストに寄稿した。スレイトン氏は「習近平は健康が不安定で8月党中央委員会第4回全体会議(4中全会)で引退するか、名前だけ職責を維持する可能性がある」と予想した。あわせて「2022年習近平から屈辱を受けた後、胡錦濤氏ら元老が水面下で権力を掌握した」と主張した。
また習氏の父親・習仲勲を賛える習仲勲記念館が5月に開館して「関中革命記念館」に名称変更し、5月末から6月初めまで党高位幹部が外国高位要人と面会する時、習氏が痕跡をなくしたのはもちろん、党機関紙「人民日報」が習氏関の連ニュースを掲載しない点などを失脚の兆候に挙げた。【7月1日 中央日報】
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BRICSサミットが7月6日、ブラジルのリオデジャネイロで開催されましたが、中国の習近平国家主席が欠席したことがいろいろと憶測を呼んでいます。BRICSサミットに習近平が欠席したのはこれが初めて。
****中国・習近平、BRICSサミット欠席の謎…健康不安説が再燃、相次ぐ幹部の失脚・失踪で権勢弱まり早期引退か****
(中略)米中新冷戦構造が先鋭化してくるなかで、中国が主導力を発揮する新たな国際秩序の枠組みとしてBRICSは注目されている。このタイミングで習近平がサミットに欠席する理由がわからない。
一部では、習近平に深刻な健康問題が起きているとか、あるいは党内権力闘争が激化しており北京を離れられない状況であるとか、言われている。(中略)
どんな健康不安説が噂されているのか
まことしやかにささやかれているのは習近平の健康不安説だ。この問題は何年も前からくすぶっていたのだが6月中旬ごろ、再びこの噂が盛り上がっていた。
6月16日、習近平がカザフスタンで開催された第2回中国-中央アジアサミットに出席した時、カザフスタンのトカエフ大統領は、習近平に対し、その誕生日(6月15日)に合わせた訪問であったことにふれ、「習近平氏の健康と家族の幸せ、そして国を治める上でのさらなる成功を祈る」とあいさつした。(中略)
トカエフ大統領がわざわざ習近平の健康状態に言及したのも、何か含みがあるのではないか、という見方もあった。
習近平の健康問題については、2012年に政権トップの座に就いて以来、ずっとさまざまな噂が飛び交っている。(中略)
ただ、こうした習近平不健康説は、党内から意図的に流されているふしもある。なので、こうした噂は習近平の早期引退に筋道を開こうという狙いがあるのではないか、という見方がある。(中略)
弱まる習近平の権勢
もう一つ、習近平権勢の凋落を示す人事としては、中央組織部長(党中央人事担当)の李幹傑と、中央統一戦線工作部長(対外工作担当)の石泰峰を入れ替える異例の人事が4月に行われていた。この人事入れ替え理由については、さまざまな憶測が飛んでいるが、(中略)いずれにしろ、習近平人事の失敗、見直しの必要性に迫られた結果とみられる。
さらに、中央軍事委員会副主席の何衛東の「失踪」問題。3月の全人代閉幕式以降、突如姿を消した何衛東は、おそらく、昨年暮れに失脚した元中央軍事委員で政治工作部主任の苗華失脚に連座して取り調べを受けているとみられているが、苗華も何衛東も習近平が抜擢して中央軍事委員会入りさせた習近平人事だ。彼らの失脚は習近平の失策、ということになる。
オーストラリア在住の華人学者の袁紅冰は、紅二代ファミリー(革命家たちの子孫)が党中央幹部たちと連動して、習近平に引退を迫っている、と党内筋の話として語っている。
そういう動きが本当にあるとしても、クーデターといった派手な動きの気配はないので、習近平自身が、健康問題などを理由に穏便に引退する道を模索するのではないかというのが一つの見方としてある。【7月8日 福島 香織氏 JBpress】
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この類の話の十中八九はガセでしょうが、万が一にでも習近平氏早期引退とでもなると、世界中は大騒ぎになります。
なお、“習近平氏、「失脚説」意識してか自ら「健在アピール」!「党を厳格管理せよ」と猛訓示、幹部は頭を下げメモに必死”【7月2日 江南タイムズ】といった記事もあります。