AMASHINと戦慄

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地獄の動物園であおうぜ

2023年10月29日 | 二酸化マンガ
いろいろ忙しくてだいぶ時期を逸し過ぎちゃってアレですけど、先月8日、漫画家の寺沢武一先生が逝去されたニュースを聞かされたときは、やっぱりショックでした。

小学生の頃に夢中になって読んでた週刊少年ジャンプに掲載されてたマンガの中で、売りもせず捨てもせずいまだ全巻所持しているのは、鳥山明の『Dr.スランプ』と、寺沢武一先生のスペースオペラ漫画『コブラ』くらいのものですから。




まぁ寺沢武一先生は、元々手塚治虫先生がブラックジャックを連載していた頃のアシスタントだった人で、手塚先生は彼は背景を描くのが凄く巧かったとベタ褒めされていた。

『コブラ』第1巻の巻末にもコメントをよせた手塚治虫先生。



そして、1年くらいでさっさと手塚プロダクションを辞めて、1978年、葉巻と左腕のサイコガンがトレードマークの宇宙海賊が活躍する『コブラ』を生み出し、週刊少年ジャンプで連載開始され大ヒット!
まぁもちろん私の場合、リアルタイムでハマっていたわけではなく、私がコブラというマンガの存在を知ったのは、すでに他の人気マンガに押されて巻末の方に掲載され、もう連載が終わりかけていた頃だった。

この面子ですからなぁ~、まさに少年ジャンプ戦国時代。



確かに他のマンガ作品と比べてコブラはなんか浮いた存在だったし、小学生が読むにはちょっとアダルティーやなという印象があった。
夕方にコブラのアニメもやってたけど、その頃の私はあまり注目してなかった。


連載が終了してからコミックを集めだしたキッカケは、コブラの1巻が小学校のバザーで10円で売られていたので買って読んだらすごく面白くてハマってしまったのだ。
その頃はテレビの洋画劇場で放映されていたハリウッド映画に夢中になってたし、コブラのその辺に影響されてるアメリカンなテイストや、寺沢先生の描く『ブレードランナー』や『スターウォーズ』ばりの写実的でキメ細かなタッチのSF劇画世界に一気に引き込まれたんだと思う。




とにかくコブラは面白かった。
「イレズミの女」、「黒竜王」、「異次元レース」、「神の瞳」、「六人の勇士」、「地獄の十字軍」・・・・
どのシリーズも甲乙つけがたく秀逸。

でも、特にコブラファンからも人気あって最高傑作と言われているのが、「ラグ・ボール」。
ラグビーと野球を掛け合わせた危険極まりないスポーツにコブラが挑む物語。
その時の彼の選手名(偽名)はご存じ、ジョー・ギリアンだ。
ジョー・ギリアンのユニフォームTなんてのも商品化されたぐらいである。




コブラは敵キャラもいいよね。
サラマンダーとかパピヨンとか。

私のお気に入りはやっぱ、すでに2話目から登場する、やっつけたと思ったら全編に渡って何度も蘇ってコブラの前に立ちはだかった彼の宿命のライバルとも言うべきクリスタル・ボーイはもちろん、なんといっても古代火星人が作り出した傑作殺人マシーン、ブラックソード・ゼロ!

ヤツはゼロ!ヤツを超える者は、ヤツしかいない!




そしてコブラの仲間集めシリーズ。
「シドの女神」、「六人の勇士」の面子もいいが、なんつっても外人部隊「地獄の十字軍」の仲間たちがサイコー。




実は成人してからも、コブラはハードカバーのデラックス版で買い直してもいるんだよね。
この全集では、スーパージャンプかなんかで再び連載された「聖なる騎士伝説」の物語が新たに加わっている。
全ページデジタル彩色された大判のやつも集めてたが、なんか作画がアニメっぽくて逆に味気がなくなってしまったのとかさばるのとで途中で集めるのやめた。




寺沢先生というと、最初に漫画にデジタルを取り入れた先駆者でもあられる方で、それがコブラの後に少年ジャンプで連載された女騎士が主人公のユル~いテイストの異色作『Black Knight バット』だった。
まぁこれはコブラと比べてあまり人気なかったみたいですぐ連載終了したけど。




押入のコブラのマンガ掘り返してたら『武 TAKERU』なんてのも出てきた。
これの存在はすっかり忘れてた。あと『カブト』とか。内容なんも覚えてない。



寺沢先生の訃報を受けて、SNSではやはり追悼のTLで溢れかえってた。
コブラ以外に、けっこう『ゴクウ』推しの人が多くて意外だった。
実は私この作品通ってないんですよ。今度買って読もうかと思う。
まぁでも、武もカブトも、たぶんゴクウも人格みんなコブラやけどね。




あとは、やっぱりコブラのプレイボーイでアウトローならではの名ゼリフがSNSを賑わせていた。

「やめとけ、給料安いんだろ」、「おれは生まれてはじめて よろこんで人を殺す!!」
「笑ってごまかすさぁ」、「死ぬのはたった一度だぜ」、「地獄のあじなら知ってるさ」・・・etc.




私もいつかどこかでコブラのこれらのカッコいいセリフ使ってみたいと思ってたんだけど、これまでの人生があまりにもショボすぎて全然その機会がなかった。

このセリフもいいなぁ・・・
一応スノーボードしてたので、私だったら「上越国際ドリーム」かな。



「コブラ」は、トーナメントばっかやって話ズルズル引き伸ばしてるような他の人気マンガとは一線を画していたと思う。
そこはやっぱり手塚イズムを引き継いでいたことによるものだと。

引き際もよく、ラストの西部劇風の短編「リターンコブラ」なんて、最終話としてほんとサイコー。
だいたい長期連載マンガってのは18巻ぐらいが丁度いいんですよ。
私の好きな『Dr.スランプ』だってきっちり18巻だった。

オマエの大好きな手塚治虫先生の『ブラックジャック』は25巻もあるけど、それはどうなんだってか?

笑ってごまかすさぁ。

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