最近の本ブログの記事読んで下さってる方はお気づきかと思われますが、私は近頃コモリオム神話群や、特に『エイボンの書』をよく読んでいるわけなんですが。
いわゆるヒューペルボリアものですね。
しかるがゆえに、文章の端々にその影響があらわれてるでゲロゲーロ。
本書は、新紀元社から出版されたのを今年の春頃に入手したのですが、あまりといえば残念すぎる表紙絵とは裏腹に、恐ろしく内容の濃すぎる本格派クトゥルー読本なのです。
『エイボンの書』とは、最後の氷河期が始まる一世紀以上前、有史以前に存在したヒューペルボリア大陸の極北の地、ムー・トゥーランの魔道師エイボンが著したものを、彼がサイクラノーシュへ失踪後、弟子がまとめたものであるとされる。
もともと忘れさられた言語であるツァス=ヨ語で書かれたものであり、13世紀に名高い錬金術師にして隠秘学者、ヴィヨンヌのガスパール・ド・ノール(彼の詳細についてはクラーク・アシュトン・スミスの『イルーニュの巨人』参照)がノルマン・フランス語に翻訳し、『Liber Eibon』と題名をつけた。
ちなみに中世ラテン語の翻訳本が一冊ミスカトニック大学付属図書館に保管されているという。
この『エイボンの書』には、かつてヒューペルボリア大陸を支配していたというヴァルーシアのヘビ人間、原初の毛深い人間以前の先住民ヴーアミ族、忌まわしきラーン=テゴスを崇拝する人食いのノフケー族・・・etcなどの歴史なども語られています。
実際エイボンはこれらの事柄を彼がかつて蒐集、所持していた巻物、および書物を基に書いたのだと言われています。
そのエイボンのコレクションのいくつかを以下に紹介しておきましょう。
・穴居人の粗野で残忍な手で刻まれた古えの恐ろしい秘密に基づく『ヴーアミ碑板群』。
・暗黒星ユッグゴトフの年代記が記録されているという、人間がいまだに解読できない『ナコト写本』。
・人間どころか哺乳類によるものとはとうてい考えられない著者による、悪夢のようなページを含む『カダス録』。
・古代のムーの恐ろしい遺産である黒い神話を記し現代まで伝わった『イエーの儀式』。
・人間の真の起源についての忌まわしき推察と、宇宙の誕生がすさまじくも冒涜的なものだが、幸いなことに立証できないという不穏なほのめかしを述べた『プノムの羊皮紙文書』。
(人類が進化する前に地球を順に支配していた“九つの超地球種族”の小史が述べられている『暗黒の知識のパピルス』はこの文書を基盤としたものではないか!?)
・未来人による時空を超越した底知れぬ漆黒の深淵に通じる袋状の器官を有する球状の耳の無い猫のことがほのめかされた『のび太の異次元超越記』。
これらの資料を基にエイボンは黒い片麻岩の館で、暗く有害な神話、礼拝式、儀式、そして邪悪で秘伝の呪文を学びとり「魔術の基本原理の手引書」をまとめあげた。
そしてまた、最古の呪文と、イオグ=ソト(ヨグ=ソトース)およびゾダグィ(ツァトゥグア)の秘密の、人の記憶から失われた口碑を書簡に残したのである。
そう、彼は聳え立つエイグロフ山脈にあるヴーアミタドレス山の地下に位置する洞窟世界、ンカイの暗闇で禁じられてきたヒキガエル神、ツァトゥグア崇拝の帰依者であったのだ。
そしてツァトゥグアの庇護を受け、エイボンは幾度も生まれ変わり、彼の7回目の転生とされる大神官クラーカシュ=トンによって暗黒の知識の書物はアトランティス大陸へと受け継がれたのである。
彼はスケベ心を起こしたせいで、魔術師モジランにツツモタセの術でワイン壺の中に閉じ込められ海に流された後どうなったんやろう?
ところで、クラーク・アシュトン・スミスも多分エイボンの239回目くらいの転生だと考えるのは私のいきすぎた空想だろうか?
そして、この私もまたエイボンの3825回目くらいの生まれ変わりだったりするかもしれないし、しれないかもしれない。
日本各地でも太古よりヒキガエルの像を崇めるというツァトゥグア信仰が浸透している。
とにかく、この『エイボンの書』は暗黒神話体系を研究する上でも極めて資料性の高いものである。
この書に比べると最近サンクスで500円で購入した『本当に恐ろしいクトゥルフ神話』なんぞは極めて“ヘイボンな書”と言わねばなるまい。
イクイ・ドロシュ・オドフクロンク!
おお、ツァトゥグアよ
ンカイとヨスを統べる 聖なるヒキガエルよ!
今日の1曲:『KAWAZU』/ MORBID ANGEL
いわゆるヒューペルボリアものですね。
しかるがゆえに、文章の端々にその影響があらわれてるでゲロゲーロ。
本書は、新紀元社から出版されたのを今年の春頃に入手したのですが、あまりといえば残念すぎる表紙絵とは裏腹に、恐ろしく内容の濃すぎる本格派クトゥルー読本なのです。
『エイボンの書』とは、最後の氷河期が始まる一世紀以上前、有史以前に存在したヒューペルボリア大陸の極北の地、ムー・トゥーランの魔道師エイボンが著したものを、彼がサイクラノーシュへ失踪後、弟子がまとめたものであるとされる。
もともと忘れさられた言語であるツァス=ヨ語で書かれたものであり、13世紀に名高い錬金術師にして隠秘学者、ヴィヨンヌのガスパール・ド・ノール(彼の詳細についてはクラーク・アシュトン・スミスの『イルーニュの巨人』参照)がノルマン・フランス語に翻訳し、『Liber Eibon』と題名をつけた。
ちなみに中世ラテン語の翻訳本が一冊ミスカトニック大学付属図書館に保管されているという。
この『エイボンの書』には、かつてヒューペルボリア大陸を支配していたというヴァルーシアのヘビ人間、原初の毛深い人間以前の先住民ヴーアミ族、忌まわしきラーン=テゴスを崇拝する人食いのノフケー族・・・etcなどの歴史なども語られています。
実際エイボンはこれらの事柄を彼がかつて蒐集、所持していた巻物、および書物を基に書いたのだと言われています。
そのエイボンのコレクションのいくつかを以下に紹介しておきましょう。
・穴居人の粗野で残忍な手で刻まれた古えの恐ろしい秘密に基づく『ヴーアミ碑板群』。
・暗黒星ユッグゴトフの年代記が記録されているという、人間がいまだに解読できない『ナコト写本』。
・人間どころか哺乳類によるものとはとうてい考えられない著者による、悪夢のようなページを含む『カダス録』。
・古代のムーの恐ろしい遺産である黒い神話を記し現代まで伝わった『イエーの儀式』。
・人間の真の起源についての忌まわしき推察と、宇宙の誕生がすさまじくも冒涜的なものだが、幸いなことに立証できないという不穏なほのめかしを述べた『プノムの羊皮紙文書』。
(人類が進化する前に地球を順に支配していた“九つの超地球種族”の小史が述べられている『暗黒の知識のパピルス』はこの文書を基盤としたものではないか!?)
・未来人による時空を超越した底知れぬ漆黒の深淵に通じる袋状の器官を有する球状の耳の無い猫のことがほのめかされた『のび太の異次元超越記』。
これらの資料を基にエイボンは黒い片麻岩の館で、暗く有害な神話、礼拝式、儀式、そして邪悪で秘伝の呪文を学びとり「魔術の基本原理の手引書」をまとめあげた。
そしてまた、最古の呪文と、イオグ=ソト(ヨグ=ソトース)およびゾダグィ(ツァトゥグア)の秘密の、人の記憶から失われた口碑を書簡に残したのである。
そう、彼は聳え立つエイグロフ山脈にあるヴーアミタドレス山の地下に位置する洞窟世界、ンカイの暗闇で禁じられてきたヒキガエル神、ツァトゥグア崇拝の帰依者であったのだ。
そしてツァトゥグアの庇護を受け、エイボンは幾度も生まれ変わり、彼の7回目の転生とされる大神官クラーカシュ=トンによって暗黒の知識の書物はアトランティス大陸へと受け継がれたのである。
彼はスケベ心を起こしたせいで、魔術師モジランにツツモタセの術でワイン壺の中に閉じ込められ海に流された後どうなったんやろう?
ところで、クラーク・アシュトン・スミスも多分エイボンの239回目くらいの転生だと考えるのは私のいきすぎた空想だろうか?
そして、この私もまたエイボンの3825回目くらいの生まれ変わりだったりするかもしれないし、しれないかもしれない。
日本各地でも太古よりヒキガエルの像を崇めるというツァトゥグア信仰が浸透している。
とにかく、この『エイボンの書』は暗黒神話体系を研究する上でも極めて資料性の高いものである。
この書に比べると最近サンクスで500円で購入した『本当に恐ろしいクトゥルフ神話』なんぞは極めて“ヘイボンな書”と言わねばなるまい。
イクイ・ドロシュ・オドフクロンク!
おお、ツァトゥグアよ
ンカイとヨスを統べる 聖なるヒキガエルよ!
今日の1曲:『KAWAZU』/ MORBID ANGEL