AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

アザトース

2010年10月28日 | ルルイエ異本
いや~『エイボンの書』は実におもしろい。

人類が進化する前に地球を順に支配していた“九つの超地球種族”の小史が述べられている『暗黒の知識のパピルス』なんかもよかったが、最後の章の『補遺』に収録されている“エイボン書簡”、特に第二の書簡(エイボンの黙示録)の中で述べられていた“オールド・ワンの家系”に関する記述は、大いに心騒がされる内容であった。

とりあえずその記述を基に“オールド・ワンの家系”を相関図的な形で紙に簡単にまとめてみました。

エイボンはクトゥルーのことを“クトルット”と呼んでたみたいね。なんかカワイイ。

ところでみなさんはこの世がどうやって始まったか、考えていて気が狂いそうになったことはありませんか?
この世の始まりがどうであったかというと、それは“恐ろしき始まりの思考”でしかなかったと言われております。
そして、この“恐ろしき始まりの思考”は「原初の最高神」アザトースの思考であったと、この書簡には述べられておるのです。
アザトースは“白痴にして混沌の神”と言われるように、彼はある時を境にSAN値が0以下に低下してしまいます。つまり正気を失ってしまったんですね。
そしてその彼の熱にうなされた精神から、1組のすさまじい想像の産物が生まれました。
それが「始まりの恐れ」と「憎しみの真実」と呼ばれる双子。
この子たちは、この狂気に陥った錯乱の神を決して目覚めさせるべきでないと結論づけ、大いなるアザトースを眠気で包み続ける甲高くて不調和な旋律を鳴らし始めた。
多分これが、時を超越した想像もおよばぬ無銘の房室で踊り狂っているこころを持たない不定形の楽人たちが鳴らしていると言われるあの“下劣な太鼓のくぐもった狂おしき連打と、呪われたフルートのか細き単調な音色”なのだと思う。
「始まりの恐れ」と「憎しみの真実」の機転の利いた子守唄のおかげでアザトースは断続的な昏睡状態にあるんですね。
でもアザトースがいつか目を覚ましたならば、全世界は霧と消えうせちまうんですよーー!!
キャーー!!

そこでアザトースが熱にうかされた夢の中で、「始まりの恐れ」と「憎しみの真実」にわずかな間演奏をやめさせるため、産み出したのが“サクサクルース”。
サクサクルースは「無限の雄雌同体の欲望」であり、今やこのものはあらゆる点でアザトースと同一の本質を共有していた。
サクサクルースは自分自身を雄性(ナグ)と雌性(イェブ)とに分け、お互いを配偶者として交じり合わせ、自分たちの姿に似せてクトルット(いわゆるクトゥルー神)を産み落としたのである。
そしてこの冒涜的なるおぞましき近親婚を次々と繰り返し、ガタノソア、ユトグタ、ゾス=オムモグ、ギズグス、フジウルクォイグムンズハーなどの神格が続々と産み落とされ、「暗黒の上天(プレロマ)」を創り上げたのだ。


今われわれはオールド・ワンたちの完全で無膠なる偉大な力を知った。
彼らには千年も一日にすぎず、彼らの前には人類など目覚めしときの夢にすぎないのだ!
そしていつか彼らは目覚めるであろう!

おお!すべての原因と手段の莫大なる堕落よ!
盲目にして餓えたる混沌よ!


って、クトゥルー神話も結局は夢オチかい。

まぁでもこの“オールド・ワンの家系図”を参照に、万聖節前夜に『エイボンの書』に記載されている“アザトースの灰色の儀式”を執り行ってみるのもいいかもしれません。




この背徳的なGROTESQUEなるバンドは、人気メタルバンドAT THE GATESの前身となったバンドとも言われてます。
なんか初期CARCASSっぽいな。

今日の1曲:『Spawn of Azathoth』/ GROTESQUE
コメント
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