「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

戦争展と高橋哲哉氏講演会

2007年08月19日 | 非戦・平和・社会
 毎年夏に行われている「平和のための信州・戦争展in飯田」に行ってきた。今年で第19回目とのこと。村の友達が実行委員として参加しており、一昨日にはイラク人ジャーナリストの話を聞く集いもあった。(行けなくて残念だと思っていたら、録音していたそうで、テープ起こしさせていただくことになった。)
 最終日の今日は『靖国問題』などの著書で知られる高橋哲哉氏の講演。自民党の新憲法草案の問題点を、9条、前文、20条の三つのポイントから、分かりやすく説明いただいた。先日の参院選では年金問題や政治と金をめぐる問題等で自民党が大敗し、改憲については争点にならなかったけど、今や政府自民党だけでなく、世論の中にも改憲派が増えてきてしまっているのが現実だろう。近ごろでは、教育現場で平和・反戦といった言葉を使うと、偏向教育だと批判されたりもするらしい。本当に今の日本は危ういところに来ていると、ひしひしと感じる。
 話の中に出てきたことで、これは先日のNHKの討論番組でも元自衛隊の人が言っていたけど、自衛隊(万一、9条2項が改悪されれば自衛軍)は国民の生命を守るものではない。国民の生命や財産を守るのは警察で、自衛隊は国家を守るものなのだそうだ。
 あるいは、実際戦争になって戦うのは、間違っても為政者ではない。今から80年ほど前に、デンマーク陸軍大将フリッツ・ホルムという人が「戦争絶滅受合法案」なるものを考えたそうだ。「戦争行為の開始後または宣戦布告の効力の生じたる後、10時間以内に」国家の元首やその親族、総理大臣、及び各国務大臣、次官、代議士等を「最下級の兵卒として召集し、できるだけ早くこれを最前線に送り、敵の砲火の下に実戦に従わしむべし」。そうなったら、誰も戦争などやりたがらなくなって、戦争が絶滅すること間違いなしというわけだが、もちろんそんな法案はどこでも通っていない。
 本当に戦争の現実を知れば知るほど、戦争なんか二度としてはいけないと思うし、今起こっている戦争に加担してはいけないと思う。集団的自衛権の名の下にアメリカの戦争に協力させられることが分かりきっている改憲を絶対に許してはならないと思う。
 でも、いつも思うのは、こういう話を聞きに来る人は、9条を守ろうという人たちばかりなのだろうということ。いわゆる改憲派の人たちと、一体どう接点を持って話ができるのだろうか。そんなことを質問したいと思いつつ、しそびれてしまった。

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2 コメント

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Unknown (やまびこ)
2007-08-20 18:05:27
同感です。特に問題意識のなかった私ですが、数年前から仕事柄、9条を守ろうという視点に立ったお話を何度となく聞いていました。そうか、憲法が変わるとそんなふうに変わっちゃうのか、それは怖い、などと感じていました。自民の数の論理で随分押し切られた部分がありましたが、民主とてそれほど考えに違いはないわけで、悩ましく思っています。しかし、少しずつでも意識を持ち、認識を新たにして、語り続けることが大切ではないだろうかと思っています。
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Unknown (Aki)
2007-08-21 00:39:06
>少しずつでも意識を持ち、認識を新たにして、語り続けることが大切ではないだろうかと思っています。
 本当にそうですね。昨日の講演会のあとの閉会の言葉で、初めて参加したという中学生のうれしいコメントが紹介されていました。
 うちの中3の息子も夏休みの公民の宿題で、憲法9条を守ろうという内容のことを書いていたようです。(でも、見せてくれないの)
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