「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

どんど焼き

2008年01月15日 | 田舎暮らし
 昨日は雪の全くないどんど焼き。地面も解けていて、いつも行っている田んぼはぐちゃぐちゃだったとかで、場所も変える。年々子どもも減って、今年は本当にこぢんまりして静かなどんど焼きだった。それでも、そこのうちの田んぼで穫れた餅米でついたお餅を、どんどの火で焼いて、ありがたくいただく。
 最初に火をつけるとき、四方からつけたのだけど、そのうちの1か所を息子がつけるように言われた。でも、見てたら、全然要領が分かってなくて、なかなか火がつかなかった。それを見ながら、屋久島に住んでいた故・山尾三省さんの「火を焚きなさい」という詩を思い起こす。当時、三省さんのお宅では、五右衛門風呂を薪で焚いていた。風呂をわかす火を焚く子どもたちへのメッセージの一節。

 人間は
 火を焚く動物だった 
 だから 火を焚くことができれば それでもう人間なんだ
 火を焚きなさい 
 人間の原初の火を焚きなさい
 やがてお前達が大きくなって 虚栄の市へと出かけて行き
 必要なものと 必要でないものの見分けがつかなくなり
 自分の価値を見失ってしまった時
 きっとお前達は 思い出すだろう
 すっぽりと夜につつまれて 
 オレンジ色の神秘の炎を見詰めた日々のことを
「びろうば帽子の下で―山尾三省詩集」より)

 今は受験生で目の前のことしか頭にないと思うし、これから成長して町に住むようになったら、マッチをする機会すらほとんどない生活になるのだろうけど、いつかちゃんと伝えていかなくてはいけないメッセージだと、あらためて思った。

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